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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻7号

1977年07月発行

文献概要

今月の主題 腹痛の診かた・とらえかた 注目すべき腹痛

潰瘍性大腸炎

著者: 川上澄1 斉藤吉春2

所属機関: 1弘前大看護学科 2弘前大第1内科

ページ範囲:P.989 - P.993

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はじめに
 腹痛は腹腔内の諸臓器に器質的あるいは機能的な障害が生じたときに,最もしばしば訴えられる症状の一つである.潰瘍性大腸炎においてもそれは例外ではなく,種々の程度の腹痛が多くの症例で訴えられる.
 図1は全国の主要医療機関381施設の協力を得て,筆者らの教室で行ったアンケート調査の資料から,潰瘍性大腸炎患者の主訴をまとめたものであるが,種々の程度・部位の腹痛が19%と最も高い頻度にある.しかし,続く粘血便,血便,水様便などの糞便異常を合わせると全体の44%にもなり,本症の主訴としては,腹痛よりは糞便異常を伴った便通異常のほうが多いということがいえる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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