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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻7号

1977年07月発行

文献概要

診断基準とその使い方

肺梗塞

著者: 前田如矢1

所属機関: 1阪市大第1内科

ページ範囲:P.1033 - P.1035

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はじめに
 空気,脂肪,遊離した血栓などが静脈内に流入し,右心を経て肺動脈主幹から左右肺動脈あるいは末梢肺動脈に至る肺循環系を閉塞し,肺循環障害を発生した状態を肺塞栓pulmonary embolismという.
 塞栓子としては,静脈血栓(とくに下肢,骨盤付近の血栓性静脈炎)によるものが最も多く,静脈血栓症の最も重要な合併症ともいうべきものである.最近では悪性腫瘍や汎発性血管内血液凝固症候群(syndromes of disseminated intravascularcoagulation, DIC)と関連する広汎な微小肺塞栓も注目されている.心疾患によるものもかなりあるといい,とくに右心系内における血液凝固も重視されており,心房細動の状態にある右心房や心筋梗塞の右室に生じた壁在性血栓の剥離によって起こる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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