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文献詳細

雑誌文献

medicina14巻7号

1977年07月発行

文献概要

疾患合併と薬剤

うつ病患者に降圧剤を使うとき

著者: 石川中1

所属機関: 1東大心療内科

ページ範囲:P.1040 - P.1041

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仮面うつ病と高血圧
 うつ病と高血圧が合併することは,頻度としては多くないが,時としてこの両者が合併することがある.うつ病と高血圧が合併したときに,うつ病と高血圧が別の原因からきているのか,あるいは相関関係があるのかということが問題になる.一般に,はじめ高血圧であった患者がのちにうつ病に罹患するということはあり得る.この場合には,高血圧とうつ病は,お互いに直接関係はない.しかしながら,うつ病の一つの身体症状として,高血圧を示す場合がある.このような場合を,われわれは仮面うつ病といっている.すなわち,本来はうつ病であるにもかかわらず,症状としては精神症状が目立たずに身体症状が目立っといううつ病である.
 ここで仮面うつ病が示す身体症状について若干説明する必要がある.元来,うつ病という精神病は精神的,心理的な原因によって発症するというよりは,身体的な原因,ことに代謝の低下という要因によって発症すると考えるべき疾患である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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