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雑誌目次

雑誌文献

medicina14巻8号

1977年08月発行

雑誌目次

今月の主題 癌治療の最前線

癌治療の最前線

著者: 古江尚 ,   込田暉雄

ページ範囲:P.1082 - P.1084

癌死亡数の移り変わり
 最近のわが国の癌死亡数の移り変わりをみてみると,いくつかの新しい傾向が指摘できる.まず第1は,癌死亡数の漸増である.最近では1年間の癌死亡数は13万人を越える.第2は,わが国の癌死亡の大きい部分を占めていた胃癌と子宮癌の漸減である.その原因は,にわかには断定はできないが,この2つの癌については,早期発見,早期治療の効果がようやくあがり始めたことが有力な一つの要因として指摘できるであろう.第3は,肺癌の著しい増加,ついで膵癌,大腸癌,前立腺癌,乳癌,白血病の増加であろう.これらの癌の増加の原因もまた速断はできないが,しかしわが国の文明の進歩と決して無縁ではないはずである.
 以上の変化を一言でいえば,わが国の癌の西欧化という言葉で表現できる.そしてかかる傾向は今後もますます強くなることが考えられるのであって,わが国の癌対策もそれに応じた施策が考慮されなければならない.胃癌の早期診断の考え方,技術は,今日わが国においてはすでに普遍化されている。肺癌や大腸癌においても,早期診断技術が確立され,ルーチン化が計られつつある.問題は肝癌や膵癌など深部に存在する癌である.しかし,ここでもいろいろの新しい診断技術が導入され,これらの臓器の癌もかなりのところまで診断できるようになった.

放射線療法

放射線生物学の進歩

著者: 津屋旭

ページ範囲:P.1085 - P.1091

放射線生物学とは
 現在の放射線治療の主力は,60Coガンマ線,超高圧ライナックX線(4〜8MeV)またはベータトロン電子線(15〜40MeV)であり,最近約20年間の進歩にはめざましいものがある.癌の放射線生物学は,個々の癌細胞および癌組織の生態を明らかにするとともに,放射線の癌細胞に対する致死効果とその機序を解明することを目的とする.放射線治療の臨床においては,癌組織と周囲の正常組織(腫瘍床)が同一照射野で照射されるために,治療効果は正常細胞または正常組織との対比で論ぜられる.両者には,それぞれ細胞レベルでは説明できない組織レベルの問題(たとえば組織構築-血管系の関与,anoxic compartment, cell compartment,回復,再生,分化など),さらには個体レベルの問題(放射線感受性の種差,個体差,免疫など)もあり,臨床との間のギャップは大きい.癌の放射線生物学と放射線治療は,両者の絶えざるfeed backによって進歩してきたが,癌の放射線治療計画に多くの示唆を与えている.その間の事情を少々詳しく紹介することとする.

放射線療法の計量化

著者: 松田忠義

ページ範囲:P.1092 - P.1094

放射線治療における電算機の応用
 電算機は,医学の各領域に広く利用されて医学の進歩に大きく貢献している.放射線治療の分野でも,電算機の利用を基盤にした新しい治療体系が確立されようとしている.放射線治療における電算機の応用は,治療計画と自動制御2)に大別されるが,この論文では治療計画への応用を中心に述べる.
 放射線治療の線量計算に電算機を利用し始めたのは1960年前後であり,その後多方面にわたる研究開発で,放射線治療計画の諸問題が解決できるようになっている5).線量と線量分布の計算はまず大型計算機の利用で始まり,次第に小型電算機が開発され,その性能や操作性が飛躍的に向上している3).専用の小型電算機が高価なことから,大型電算機の共同利用も実施されている.それぞれに特長と欠点はあるが,専用の小型電算機が優っているとの評価が大方の意見である.

副障害とその対策

著者: 池田道雄 ,   竹内脩己

ページ範囲:P.1095 - P.1097

はじめに
 放射線による反応は急性(または早期),亜急性,慢性,後期の4期に分けてみることができる.照射する臓器の放射線感受性,病巣線量,照射野の大小,照射期間の長短,全身および局所の状態などによって,反応の程度には個人差がみられる.一般的には照射による正常組織の反応はシェーマ(図1)のようにMax.に達した後回復し,clinical threshold以下になって経過するが,途中で外傷(外的刺激)感染,全身状態の低下などがあるとsubclinical damageからclinical damageに移行する可能性がある,と考えられる.臨床的に問題になるのは,照射中および照射直後の早期反応と,障害が表面に出たときの後期反応とであろう.

照射療法に必要な条件

著者: 橋本省三 ,   田中幸房

ページ範囲:P.1098 - P.1099

 悪性腫瘍に対して放射線治療が成立し得るのは,腫瘍細胞と正常細胞との間に放射線感受性の差があるからである.放射線治療に際して最も重要なことは,目的とする腫瘍が治療可能であるか否かを見きわめ,その条件を見出すことである.局所の条件として腫瘍自体の種類,性質,周囲組織の状態,全身的なものとしては患者の全身状態など,照射を受ける側の諸条件と放射線の種類,装置,照射方法,線量など,照射する側の諸条件によって変わってくる.放射線治療医は,いかにして条件を有利なものにするかを研究努力しているわけである.照射する側の条件については他に譲り,ここでは放射線治療の成否を支配する,照射される側の条件について述べてみる.

グラフ 放射線療法

新しい放射線療法—サイクロトロン

著者: 恒元博

ページ範囲:P.1010 - P.1013

 サイクロトロンは原子核物理研究用の加速器として発展し,大型化の道を歩んでいる.反面,放射線生物研究が進むにつれて,サイクロトロンを用いて取り出すことができるエネルギーの高い中性子線,"速中性子線"は,X線,ガンマ線,そして電子線よりも,より強い打撃を腫瘍細胞に与えることが明らかになり,サイクロトロンは医用加速器としても用いられるようになってきた.
 すでに,欧州,米国においても,速中性子線による悪性腫瘍の治療トライアルがすすめられ,日本では放射線医学総合研究所と東京大学医科学研究所に速中性子線治療を主目的としてサイクロトロンが導入され,速中性子線治療効果が熱心に検討されている.

新しい放射線療法—カリフォルニウム252

著者: 吉岡達夫

ページ範囲:P.1104 - P.1105

 サイクロトロンにおける速中性子線照射療法が遠隔照射であるのに対し,超ウラン放射性同位元素の一種である252Cf(Californium-252)は,これより放出される速中性子線を利用して226Ra,60Coなどの小線源治療と同じように用いるものである.1975年1月慶大山下は,英国R. C. C. から252Cf135μgを購入し,remote afterloading装置を試作し,各種表在性腫瘍および子宮癌など15例にbrachytherapy(密封小線源療法)を行った.そこで,その装置および特徴などについて述べる.

新しい放射線療法—ラジウムに代わる密封小線源—とくにイリジウムワイヤーについて

著者: 重松康

ページ範囲:P.1106 - P.1107

 Ra管やRa針による腔内照射や組織内照射は,超高圧放射線による外部照射の技術の著しく進歩した今日でも,子宮頸癌や口腔癌の治療には重要な役割を果たしているが,その手技に熟練を要することや術者の被曝の問題などがその利用頻度の低下に結びついていることは否めない.その解決のために,よりエネルギーの低い線源の開発と,あらかじめ導管を装着しておいてのち実線源の充填に移る,いわゆる後装填法(afterlcading method)の利用が進められてきたが,本稿では,阪大放射線科で1973年以降日常の治療に組み入れられてきた192lrワイヤーの後装填法を,口腔癌の例を中心に紹介しておく.

化学療法

抗癌剤の種類と適応

著者: 涌井昭

ページ範囲:P.1108 - P.1110

 癌の化学療法はまだ確立されたものでないといっても,その進歩はめざましく,それに用いられる抗癌剤もますます多種多様となってきたが,その作用機序および適応がすべて明らかにされているわけではない.したがって,これらの抗癌剤をどのように選択して実際の治療に用いていくかとなると必ずしも容易ではないが,薬剤別,疾患別適応はそれぞれの抗癌剤の歴史と経験によりかなり確立されつつあるように思われる.本稿においては,主として従来から一般に用いられている①アルキル化剤,②代謝阻害剤,③抗生物質,④植物産生物,⑤ホルモン,⑥その他,の分類に従った抗癌剤の種類と,薬剤別にみたそれらの適応について述べるが,ホルモンについては,他に述べられるのでここでは省略する.

副作用とその対策

著者: 武正勇造

ページ範囲:P.1111 - P.1113

はじめに
 抗癌剤が近年多数開発され,臨床的に用いられるに伴って,癌化学療法の効果も白血病・悪性リンパ腫のみならず,固形腫瘍においてもとみに進歩をきたした一方,その副作用も多岐にわたってみられるようになった.抗癌剤が癌細胞のみに選択的,特異的に作用するものでないため,とくに増殖の盛んな造血組織,生殖腺,消化管粘膜,皮膚などに対しても著明な障害がみられている.
 副作用のうち抗癌剤の投与によって直ちに現れるものは発熱,発疹,悪心などがあり,一方,ある一定量投与することによって現れる造血臓器の障害,皮膚,肺,肝,腎,神経などの障害がある.

多剤併用療法の実際

著者: 小川一誠

ページ範囲:P.1114 - P.1116

はじめに
 現代の癌化学療法の主体をなすのは併用療法であり,小児急性リンパ性白血病,悪性リンパ腫においては"cure"が望める段階となり,非リンパ性白血病においても90%以上の寛解率が報告1,4)されている.これに対して,固形腫瘍では胃癌を例にとると30〜40%の症例で腫瘍の縮小と自・他覚的改善が報告2)されているが,完全に消失するもの,長期に生存する症例は非常に少ない現状であり,その成績は不満足なものである.本稿では,主として固形腫瘍の多剤併用療法の現況と,その成績をいかにして向上させるかに関して若干の私見を述べてみたい.

制癌剤の動脈内挿管投与法

著者: 酒井克治

ページ範囲:P.1117 - P.1119

はじめに
 病巣部を栄養する主幹動脈内に直接薬剤を注入する動脈内注射法の歴史は古いが,この動注法は悪性腫瘍の治療にも応用できる.しかし,悪性腫瘍に対しては薬剤を頻回に,かつ長期問にわたって投与する必要がある.したがって,従来の動注法に従えば,そのつど動脈壁を穿刺しなければならず,その結果,動脈壁の損傷や感染,その他の重大な合併症を惹き起こす危険が少なくない.また,病巣の占める部位によっては,その栄養主幹動脈を穿刺することが困難な場合もある.
 すでに1950年Kloppらは,悪性腫瘍の治療にあたって薬剤を動脈内に投与するために,poly-ethylene(PE)管を動脈内に挿入,留置し,この管を通じて制癌剤を投与する制癌剤の動脈内挿管投与法を考案して発表した.すなわち,このときには10例の末期悪性腫瘍患者にnitrogen mustardの動脈内挿管投与を行ったところ,8例において腫瘤の著しい縮小を認めたと報告している.その後,わが国においてもこの投与法の優秀性が認められて,悪性腫瘍患者の治療に広く応用されるようになった.

Suppository(経直腸投与)とその効果—抗癌剤の投与法をめぐって

著者: 木村禧代二

ページ範囲:P.1121 - P.1123

抗癌剤坐薬化へのあゆみ
 癌化学療法はいかにあるべきか,最大の効果をあげるための抗癌剤の投与法はいかにあるべきかは,常に腫瘍,薬剤,宿主の面から追求されねばならない問題の一つである.図はCarter(Northern California Cancer Program)らがWHO(世界保健機構)に提出した癌化学療法に関するレポートを,さらに筆者が修飾したものである.すなわち,血中に投与された薬物は一定の濃度で,一定時間血中にとどまり,それぞれ腫瘍と正常組織に到達する.この場合の腫瘍と正常組織の薬物の受取り方により,効果と副作用が規定されるのである.すなわち,より高濃度の抗癌剤が腫瘍組織に到達,それが腫瘍細胞の回転の立場からより有効に殺腫瘍細胞性を発揮する反面,正常細胞では,たとえ抗癌剤が到達しても,それが腫瘍細胞に比しより高く不活性化されることが効果の増強と副作用軽減という立場から要求される.
 このような立場から,最大の効果を発揮するとともに副作用の発現を最少にとどめるべき投与法の研究は,癌化学療法の発展のため最も重要な研究課題である.しかし,従来抗癌剤の多くは,非経口投与されるべきものとの既成観念の中で考えられ,2,3の薬物を除き大部分の薬剤は経静脈的に投与されてきた.

免疫療法

免疫療法の考え方

著者: 螺良英郎

ページ範囲:P.1124 - P.1125

癌免疫療法の概要
 癌免疫療法とは,宿主の癌に対する抑制,排除に働く免疫機能をある種の物質で刺激賦活することによって抗腫瘍効果を得ようとする治療法と定義できよう.癌に対するこれまでの治療法は癌組織の切除,癌細胞の死滅や増殖抑制を目的とした外科療法,放射線療法,化学療法であったが,これに加えて登場した免疫療法は,宿主免疫能を介在した間接的な治療法であって,医学のみならず社会的にも関心が高く,期待も寄せられている.ホルモン療法にも似たところがある.しかし,終極的には,活性化されたリンパ球あるいはマクロファージを介して腫瘍細胞の傷害をきたすか,その侵襲,増殖,転移を抑制することを目的としている点では他の癌治療法と同じである.
 免疫生物学をはじめとする免疫学の基礎的研究から発して腫瘍免疫学に関する研究が進められ,基礎的研究の段階では未解決の点が多い過程で,人癌の臨床レベルで癌免疫療法が広まった.この癌免疫療法がブームを呼んだきっかけは,Mathéら(1969)による急性リンパ性白血病に対するBCG療法,Mortonらの悪性メラノーマに対するBCG療法であろう(1974).その後,BCGに代わって"Corynebacterium Parvum(C. Parvum)"が登場した.

免疫療法の実際

著者: 服部孝雄

ページ範囲:P.1126 - P.1128

はじめに
 近年,癌の免疫療法が一躍脚光を浴びている.この異常とも思えるブームが,免疫療法に対する過大な期待につながりはしないか,という心配の方がむしろ大きいくらいである.すでに,しばしば指摘されているように,現在臨床に使われている癌の免疫療法は,すべて非特異的な免疫療法ばかりで,特異的なものは,まだ臨床に使えるところまでに至っていない.したがって,免疫療法単独で大きな効果を期待するのはまったく無理なことであり,現状では,あくまでも手術療法,放射線療法,あるいは化学療法などの補助の意味で使用されるべきである.
 一方,癌患者では,一般に癌の進行とともに免疫能が低下することが知られている,免疫能があるレベル以下に低下したような癌の患者では,免疫療法も含めて,化学療法などの治療効果がほとんど期待できないことも知られている.したがって,このような患者は免疫療法の適応とならない,という考えも一部には示されているが,これは進行癌患者にはいかなる治療も無意味であるという考えと共通である.現状では一時的な効果でも,進行癌の治療としては十分に意味があるはずであり,そこまでも否定することはできない.先にも述べたように,癌の免疫療法が補助的な療法である以上,もしそれに大きなマイナスがないのであれば,積極的に併用して,少しでも化学療法などとの併用効果を期待しようという考え方は,それなりに十分有意義なことと考えたい.

ホルモン療法

癌のホルモン療法の考え方と現状

著者: 加藤譲 ,   井村裕夫

ページ範囲:P.1129 - P.1132

はじめに
 1896年にBeatsonら1)は手術不能な転移性乳癌の患者に卵巣摘出術を行い,明らかな寛解がみられたことを報告した.Hugginsら2)は1941年に前立腺癌が睾丸摘出によって寛解することを明らかにした.これらの成績は,癌細胞は発生した正常な母組織の細胞と類似した性質を有し,乳腺や前立腺のようなエストロゲンやアンドロゲンなどの標的組織より発生した癌は性ホルモンに対する依存性を有すること,したがって,これらのホルモン産生臓器の除去が癌治療に有効なことを示唆する.
 しかしながら,このような経験的事実より発展した乳癌に対する卵巣,副腎,下垂体摘除などのホルモン療法によって腫瘍の縮小が認められるのは,全体の20〜40%にすぎないことが明らかになった.一方ホルモンの作用機序に関する研究の進歩によって,ホルモンの作用する組織には特異的な受容体蛋白が存在することが知られている.ホルモン作用は受容体との結合によって開始されるので,癌組織におけるホルモン依存性を明らかにし,ホルモン療法を選択するためには受容体の検索が重要と考えられる.本稿では,とくに受容体に関して広く研究の進められている乳癌を中心に現況について述べてみたい.

問題となる癌の治療の実際

脳腫瘍

著者: 竹内一夫

ページ範囲:P.1134 - P.1135

はじめに
 種々の脳腫瘍の中で癌の治療法が応用されるものは,主としてグリオームと転移性腫瘍である.本稿では前者に対する最近の治療法の概略を述べてみたい.
 グリオームの征服は,Cushing以来すべての脳神経外科医の夢である.とくに手術的治療の限界をこえる悪性グリオームに対しては,種々の補助療法がくり返し試みられているが,未だにみるべき効果があがっていない.確かに,診断法の進歩や各種の患者管理法の確立により,グリオーム全体としてみれば治療成績は向上している.また悪性グリオームに対しても,少なくとも術後1〜2年の生存率は改善している.しかし,長期の延命効果をみると,一般には極めて貧しい状態である1)

肺癌

著者: 川瀬一郎 ,   仁井谷久暢

ページ範囲:P.1136 - P.1138

はじめに
 早期発見・早期手術こそ肺癌に対する最良の方策であることは論をまたない.しかし現状では,発見時すでに癌が周囲組織へ浸潤あるいは遠隔転移をきたしていることが多く,根治手術可能な症例は全肺癌例の20%以下にすぎない1)
 肺癌に対するさまざまな臨床治験が集積され,病理学的な理解が深められていくなかで,肺癌の示す多彩な組織像および進展様相が治療法の選択,効果および予後と密接に関連していることが明らかにされてきた,すなわち,肺癌の病期・病態に応じて現在用い得る治療法を選択あるいは適切に組み合わせることにより,肺癌の治療計画はより有効なものとなり得ることが示されている.

肝癌

著者: 葛西洋一 ,   佐々木英制

ページ範囲:P.1139 - P.1141

はじめに
 肝癌の切除率は,診断能が進歩した今日でもなお20%前後であるが,切除不能肝癌に対しても最近各種の治療法が工夫され,一応の成果があげられている.本稿では教室の経験をもとに肝癌治療の現況を述べる.

胃癌

著者: 田口鐵男

ページ範囲:P.1142 - P.1143

外科治療の原則
 胃癌の治癒は手術以外の方法ではいまだ得られないので,早期発見,早期治療の原則に立って,積極的に手術を行うことが肝要である.
 ひるがえって,わが国における胃癌による死亡の現状をみると,相変わらず全悪性腫瘍死亡の約40%を占めている.確かに,全国の大学その他大病院の外科からの発表では早期胃癌の割合が増加し,手術治癒率の向上が発表されているが,全国的にながめると,大部分(約85%)は進行胃癌であり,かつ,その切除率も75%前後ではないかと推察される.

乳癌

著者: 渡辺弘

ページ範囲:P.1144 - P.1145

 乳癌の治療法としては,手術療法,放射線療法,化学療法,内分泌療法などが行われているが,その効果の確実性においては手術療法にまさる治療法はない.
 手術方法においては,Halsted-Meyer(1894)により確立された定型的乳房切断術が現在まで多くの外科医により施行されてきたが,最近では,胸骨傍リンパ節郭清を伴う拡大根治手術が提唱され,また一方では,逆に,胸筋非切除乳房切断術や単純乳房切断術+放射線療法など,手術の縮小化に賛成する研究者も現れてきた.事実,検査方法や診断法の進歩,患者の知識や自己検診法の普及,集団検診などにより,直経2cm以下の早期乳癌の発見も増加している.早期乳癌に対する定型的乳房切断術では5年生存率90%,10年生存率80%という好成績をあげているが,術後の機能障害も無視しえない状態であり,手術術式を縮小する気運が高まってきている.そこで乳癌の手術療法をはじめ,他の治療法の問題点を考察してみたい.

子宮癌

著者: 笠松達弘

ページ範囲:P.1146 - P.1147

子宮頸癌の治療
 子宮頸癌の治療法には,手術療法と放射線治療があり,両治療法ともよい治療効果が得られている.副作用そのほかに一長一短があり,症例ごとに,より適している治療法を選択し,または両治療法を組み合わせて治療することが治療成績を向上させる最も重要な点と考えられる.制癌剤による化学療法は,再発,転移の場合は別として,初回の治療法としては補助的の治療にとどまっており,その価値も確定されていない.

急性白血病

著者: 山田一正

ページ範囲:P.1148 - P.1151

はじめに
 白血病,とりわけ急性白血病の治療は,①薬剤の開発,②薬剤の生化学的ならびに白血病細胞の細胞回転の立場からの作用様式とそれらに基づく投与方法の臨床的検討,③最大限の殺細胞効果発揮のための強力な化学療法に欠かせぬ補助療法の進歩,④免疫療法,骨髄移植などの新しい治療手段の応用などの諸要因によって再現普遍的な寛解導入,数量的生存期間の延長および年次的5年生存例の増加が得られ,完全治癒を想到せしめる症例も得られるようになった.
 以下に,成人急性白血病の治療の現況につき,筆者らの成績を中心に述べる.

悪性リンパ腫

著者: 木村郁郎 ,   大熨泰亮

ページ範囲:P.1152 - P.1155

はじめに
 III,IV期の悪性リンパ腫の治療の中で化学療法は第一選択の治療法であり,最近では有効な薬剤を組み合わせた多剤併用療法によって多くの症例が完全寛解に導入され,社会復帰しながら延命が可能となってきた.本稿では,現在,悪性リンパ腫治療の主流をなす多剤併用療法について解説を加えるとともに,本疾患の治療経過の観察と化学療法による副作用のチェックに必要な臨床諸検査のあらましについて述べてみたい.

演習・X線診断学 血管造影写真読影のコツ・8

上部消化管

著者: 古寺研一 ,   平松京一

ページ範囲:P.1157 - P.1164

はじめに
 消化管の診断は,バリウム検査および内視鏡検査による粘膜面からの検査があくまでも主体ですが,血管造影を行うことにより,それらの検査では得ることのできない情報,たとえば悪性腫瘍の管腔外への広がりなどを知ることができ,また,手術前に血管の解剖学的変異や肝転移の有無などを知ることができます.さらに静脈瘤や消化管出血などの血管性の病変の診断には,血管造影が非常に有用であることはいうまでもありません.
 このように近年では,血管造影法の普及に伴って,消化管の診断においても実質臓器の場合と同様に,血管造影がしだいにルーチン化されつつあり,その評価も確立されつつあります.また,血管造影施行時に,そのカテーテルを通じて薬剤などを注入するという,治療への応用も行われるようになってきています.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1168 - P.1171

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内科専門医を志す人に・トレーニング3題

著者: 鎌田武信 ,   大友英一 ,   東條毅

ページ範囲:P.1173 - P.1175

 問題1. 次の文章で正しいものはどれか.
A:胆汁でのコレステロール溶解の主役は胆汁酸であり,これにレシチンが加わってミセルを形成し,コレステロールを可溶化すると考えられている.この可溶力は胆汁酸中ケノデオキシコール酸が最も強く,したがってコレステロール系胆石溶解剤として用いられている.

今日の食事療法

胆道・膵疾患

著者: 亀田治男

ページ範囲:P.1177 - P.1179

 胆道疾患と膵疾患の成立には食事性因子の関与が大きく,また食事と関連して症状が誘発されることが多い.したがって,胆道・膵疾患の治療にあたっては,食事療法はきわあて重要である.また,食事療法は疾患の相違のみでなく,病期や病状によっても加減する必要があるので,これらに留意しながら,食事療法の要点を記載したい.

図解病態のしくみ 高血圧シリーズ・4

降圧剤の作用機序

著者: 青木久三

ページ範囲:P.1180 - P.1181

 動脈血圧は心拍出量と末梢動脈抵抗の積に近似することをすでに述べた.降圧療法は,動脈血圧が高い状態で維持されている高血圧症を正常圧への血液循環に近づけることであり,したがって,心拍出量,末梢動脈抵抗のいずれかまたは両者を減少する療法である.

疾患合併と薬剤

心不全・喘息で,β遮断剤を使うとき

著者: 太田昭夫

ページ範囲:P.1182 - P.1183

はじめに
  明らかな心不全・気管支喘息があるとき,β遮断剤が使えないのは周知のことで,現在本邦で市販されているβ遮断剤の使用書にも,例外なく禁忌としてこれらの合併症をあげている,したがって,今回のテーマには誤解を招く余地があり,筆をとるのもいささか気が重い.
 しかし,本剤の適応である狭心症・頻拍性不整脈・高血圧に,程度の差こそあれ,心不全症状のみられることは少なくないし,喘息発作に伴って,頻拍性不整脈が出現しやすいの事実である.既往に徴候がなくても,本剤により心不全・喘息が誘発されることもあろう.もちろんこのような際は,他の抗狭心症剤・抗不整脈剤・降圧剤が選択されねばならないが,止むを得ず使うときはどのようなβ遮断剤を選ぶか,併用薬剤はどうするかなど,問題は少なくない.本稿ではこれらの点を中心に述べてみたい.

プライマリー・ケアの実際

吐血・下血

著者: 眞栄城優夫

ページ範囲:P.1184 - P.1187

はじめに
 口腔からトライツ靱帯までの上部消化管の出血で,大量の場合は全身状態の変化とともに凝血塊を混じた吐血をみることもあるが,少量の場合にはヘモグロビンが胃液中の塩酸によりヘマチンに変化してコーヒー残渣様の嘔吐となる.
 下血は,上部および下部消化管のいずれからでもみられるが,上部では黒色タール便として出現する.時には急激な大量出血により腸管の蠕動元進のため凝血塊をみることもある.出血量が50ccあればタール便が出現し,1000ccあれば,タール便が5日は持続するといわれる.盲腸より下部の結腸の出血では,色も鮮血に近く,糞便とも完全には混ぜず,血塊が多いので,鑑別することができる.

内科臨床に役立つ眼科の知識

バセドウ病の眼症状

著者: 松井瑞夫

ページ範囲:P.1188 - P.1189

 バセドウ病の眼症状としては,甲状腺腫,心悸充進とともに眼球突出が,"メルゼブルグの三徴"の1つとして有名であるが,このほかにもいろいろな眼症状がある.一方,バセドウ病が甲状腺の機能障害と密接な関係をもっていることは確実であるが,現在では,バセドウ病の眼症状とされていたものが正常甲状腺機能をもったものにも出現するなど,いろいろと複雑な状況が明らかにされている.すなわち,euthyroid exophthalmosやophthalmic Graves' diseaseといった概念が提唱されているのである.しかし,いずれにしろ,現在でも眼症状を契機としてバセドウ病が発見されることも稀ではない.

診療相談室

鉄剤著効の鉄欠乏性貧血は減っているか

著者: 高久史麿

ページ範囲:P.1190 - P.1190

質問 鉄剤が著効を示す鉄欠乏性貧血というのは少なくなっているのではないでしょうか.もしそうであれば,その原因およびどのような治療法が奏効するのか,自治医科大学の高久史麿先生にご教示願えれば幸いです. (世田谷区 H. S. 生 52歳)

ネオフィリン系強心薬の功罪

著者: 広木忠行

ページ範囲:P.1191 - P.1191

質問 ネオフィリン系の強心薬は,喘息はもちろん,うっ血性心不全などに気楽に使われているようですが,心筋梗塞,重症心不全などではO2消費量を増すとか,不整脈を誘発するとかいいます.この辺の功罪についてご教示下さい. (熊本市 T. T. 生 29歳)

天地人

医師国家試験

著者:

ページ範囲:P.1193 - P.1193

 昨年あたりから医師国家試験がにわかにマスコミの話題を呼ぶようになった.いわゆる新設医大からも受験生が送り出され,合格率が良ければ国試予備校,悪ければ医科中学と痛罵されている.それにしても今春の国試合格率は77.4%と,近年にない低いものでいろいろと考えさせられる.新設医大5校を除いても,合格率は78.1%でその成績はきわめて不良である.本年の新卒者は医学部ブームの時代に進学しており,国公立の大学には偏差値の高い秀才達が実力のみで選ばれたはずである.それにもかかわらず,新卒でも国立87.1%,公立80.8%の合格率とはどういうことであろうか.
 日本医事新報(No. 2769)の"お茶の水だより"によると,厚生省の担当課長は,「試験問題は妥当であり,問題の難しさより,学生の質,医学教育の内容に思いをいたさなければならない……」と言っているとのことである.しかし,国公立医学部の新卒者の合格率の落ちこみは,やはり出題が難しくなっていることを物語っていると考える.いや単に難しいだけではなく,専門的にみても妥当とは思われない問題も含まれている.医師国家試験は医師法第9条により「臨床上必要な医学および公衆衛生に関して,医師として具有すべき知識および技能についてこれを行う」とされている.この法文をどのように理解し,出題するかが毎回の試験委員の苦労するところであろう.問題が妥当かどうかということは,その範囲やレベルをどこに設定するかということで大いに異なってくる.

オスラー博士の生涯・52

ジョンス・ホプキンス大学の創立記念式におけるオスラーの告別講演 "The Fixed Period"

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1194 - P.1197

 オスラーが,オックスフォード大学に転任のため,自分が育てたジョンス・ホプキンス大学を去るという噂が本当であることが,学内はもちろん一般にも知れわたってくるにつれ,オスラーの毎日の生活はいっそう忙しくなる一方であった.ジョンス・ホプキンス病院に在勤中,オスラーがまとめたいと思う症例が数多くあったが,これらの仕事に熱中することができず,立ち合い往診や諸学会への出席や,また地域社会のための結核キャンペーンの計画などの仕事に忙殺されて日を過ごすのであった.

ここにも医療あり

海の上の無医地帯—医療無線電報体制

著者: 藤原國芳

ページ範囲:P.1198 - P.1199

●医療無線電報と衛生管理者
 無医村の医療体制はどうすればよいか,などと議論していても,実際に患者が発生すればどうしようもない.近隣の者がいろいろと世話をやくことになる.薬よ,湯タンポよ,熱はどうだ,背中をさすろうかということになる.
 医師の乗っていない航海中の船でも同じ騒ぎになる.ただ違うことは,陸上ではなんとか1日もあれば医師の診察を受けられるところまで運べるが,船の場合はそうはゆかない.近くを航行中の船医に頼むか,何日かあとの入港時まで待たねばならなくなる.しかし,何日もかかるというだけで放置することは許されることではない.それで考え出されたことは,准看護婦並の資格を持たせた衛生管理者という者を2〜3名任命しておいて,応急処置をやってもらい,処置方法については陸上の病院からの電報連絡を受けようという方法である.

洋書紹介

—G. Wildführ und W. Wildführ 編著—Toxoplasmose:Ratgeber für Ärzte und Tierärzte

著者: 常松之典

ページ範囲:P.1013 - P.1013

基礎・臨床面での疑問に応える
 編著者G. Wildführ教授は東独のLeipzig衛生研究所長であり,Karl-Marx大学の名誉教授でもある。東独も西独も共に古くからトキソプラズマ症(T症)の研究が盛んであり,届出伝染病となっている関係上,調査も行き届いている.Bonn大学のPiekarski教授を西独の指導者とすれば,Wildführ教授は東独におけるこの方面の先達とみなすべき学者である.共編者W. WildführはKarl-Marx大学の気鋭の疫学講師と見受けられる.
 1970年に英国のHutchisonら,米国のFrenke1ら,その他により,ネコの腸上皮細胞内におけるT原虫の有性生殖環が発見されたのを期とし,T原虫の生物学,疫学,分類に画期的進歩がもたらされたことは衆知のことである.また,従来往々にして見解の相違が多かった臨床面でも,症例の蓄積により,落着くべきところに落着いてきた観がある.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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