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文献概要
疾患合併と薬剤
心不全・喘息で,β遮断剤を使うとき
著者: 太田昭夫1
所属機関: 1心臓血管研究所内科
ページ範囲:P.1182 - P.1183
文献購入ページに移動はじめに
明らかな心不全・気管支喘息があるとき,β遮断剤が使えないのは周知のことで,現在本邦で市販されているβ遮断剤の使用書にも,例外なく禁忌としてこれらの合併症をあげている,したがって,今回のテーマには誤解を招く余地があり,筆をとるのもいささか気が重い.
しかし,本剤の適応である狭心症・頻拍性不整脈・高血圧に,程度の差こそあれ,心不全症状のみられることは少なくないし,喘息発作に伴って,頻拍性不整脈が出現しやすいの事実である.既往に徴候がなくても,本剤により心不全・喘息が誘発されることもあろう.もちろんこのような際は,他の抗狭心症剤・抗不整脈剤・降圧剤が選択されねばならないが,止むを得ず使うときはどのようなβ遮断剤を選ぶか,併用薬剤はどうするかなど,問題は少なくない.本稿ではこれらの点を中心に述べてみたい.
明らかな心不全・気管支喘息があるとき,β遮断剤が使えないのは周知のことで,現在本邦で市販されているβ遮断剤の使用書にも,例外なく禁忌としてこれらの合併症をあげている,したがって,今回のテーマには誤解を招く余地があり,筆をとるのもいささか気が重い.
しかし,本剤の適応である狭心症・頻拍性不整脈・高血圧に,程度の差こそあれ,心不全症状のみられることは少なくないし,喘息発作に伴って,頻拍性不整脈が出現しやすいの事実である.既往に徴候がなくても,本剤により心不全・喘息が誘発されることもあろう.もちろんこのような際は,他の抗狭心症剤・抗不整脈剤・降圧剤が選択されねばならないが,止むを得ず使うときはどのようなβ遮断剤を選ぶか,併用薬剤はどうするかなど,問題は少なくない.本稿ではこれらの点を中心に述べてみたい.
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