icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina14巻8号

1977年08月発行

文献概要

プライマリー・ケアの実際

吐血・下血

著者: 眞栄城優夫1

所属機関: 1沖縄県立中部病院外科

ページ範囲:P.1184 - P.1187

文献購入ページに移動
はじめに
 口腔からトライツ靱帯までの上部消化管の出血で,大量の場合は全身状態の変化とともに凝血塊を混じた吐血をみることもあるが,少量の場合にはヘモグロビンが胃液中の塩酸によりヘマチンに変化してコーヒー残渣様の嘔吐となる.
 下血は,上部および下部消化管のいずれからでもみられるが,上部では黒色タール便として出現する.時には急激な大量出血により腸管の蠕動元進のため凝血塊をみることもある.出血量が50ccあればタール便が出現し,1000ccあれば,タール便が5日は持続するといわれる.盲腸より下部の結腸の出血では,色も鮮血に近く,糞便とも完全には混ぜず,血塊が多いので,鑑別することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?