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雑誌目次

雑誌文献

medicina14巻9号

1977年09月発行

雑誌目次

今月の主題 浮腫と臨床

理解のための10題

ページ範囲:P.1288 - P.1290

浮腫患者のみかた

ベッドサイドの診かた

著者: 加藤暎一

ページ範囲:P.1218 - P.1219

 浮腫患者の診療に当たっても,問診,視診,理学的所見,簡単な尿所見がぜひ必要である.この過程を経ずに近年開発された諸検査を行っても,あまり役に立たない.あるいは患者に心身上経済上の負担を与えるに過ぎないこともある.

臨床検査のすすめかた

著者: 高光義博 ,   阿部裕

ページ範囲:P.1220 - P.1222

はじめに
 浮腫は細胞外液,とくに組織間液の病的に増加した状態をいうが,その分布状態より局所性浮腫と全身性浮腫に大別され,それぞれ種々の原因が存在する.このような各種の浮腫を鑑別するには基本的には表1のごとき過程で診断を進めればよい.病歴,理学的所見などよりある程度の鑑別は可能であるが,確定診断には尿,血液の生化学的検査,各臓器の機能検査などが必要である.以下,全身性浮腫を鑑別するための諸検査を第一次検査(スクリーニングテスト)と第二次検査(臓器別検査)に大別して,その大要を解説する.

浮腫液の組成

著者: 境敏秀 ,   広田彰男

ページ範囲:P.1223 - P.1225

はじめに
 成人の体液のおよそ3/8は細胞外液であり,5/8は細胞内液である.通常前者は15l,後者は25lである.細胞外液は細胞外のすべての体液,つまり血漿および間質液(組織液)より構成されており,その大部分は間質液が占めている.浮腫液は組織間隙内に多量に貯留した水分であり,問質液の過剰の増加と定義されている.典型的な組織間隙内水分は,通常0.25〜1.00%濃度のmucopolysaccharideを含んでいる.これらの主成分はhyaluronic acid, polysaccharideと微量の蛋白質であり,ほかに極く微量の蛋白質と強い親和性のあるchondroitin sulfateが含まれている.このmucopolysaccharideの形態は,間質液にゲル状の性質を提供している.一方,極く少量の非ゲル状液であるfree waterが通常組織間隙内に認められる.正常組織では全間質液のおよそ1%であるが,組織間隙が浮腫状になると,50〜80%の間質液がfree waterになるという.

スクレロメトリー

著者: 長坂昌人

ページ範囲:P.1226 - P.1227

はじめに
 触診により皮膚の緊張度や浮腫の有無が知られるが,それを客観的に定量化する試みはSchade(1912)に始まる.本稿では彼の仕事とその後の発展について簡単に解説する.

診断に苦労する浮腫

著者: 越川昭三

ページ範囲:P.1228 - P.1229

はじめに
 浮腫の分類を表に示したが,このうち診断が比較的容易なものは心・腎・肝の疾患による浮腫である.心・腎・肝による浮腫は,浮腫の程度も中等度以上になるから見逃すことはないし,浮腫の出る頃には基礎疾患の診断も確定していることが多いから,診断に困難を感ずることは少ない,浮腫の患者が受診すれば,誰でも一応心・腎・肝に関する検査を施行するであろう.その結果,心・腎・肝に異常が認められない時,これが診断に苦労する時である.

lymphography

著者: 森岡恭彦 ,   原啓一

ページ範囲:P.1230 - P.1231

はじめに
 lymphography(リンパ系造影)は1954年,イギリスのKinmonthのdirect lymphangiographyの発表以来,広く臨床に応用されるようになったが,本稿では四肢浮腫,とくにリンパ管性浮腫を中心にその意義と実際について述べる.なお,こういった浮腫ではリンパ系の異常のほかに,動静脈系の異常を合併することもあり,本法とともに血管造影を必要とすることもある.

RISAによる浮腫の診断

著者: 関清

ページ範囲:P.1232 - P.1233

はじめに
 毛細血管からの濾過が増せばリンパ流が増すが,リンパ管の水分排除能を越えれば浮腫が発生しようし,リンパ流が阻害され,減少したり,あるいは組織の水保持力が増せば浮腫が発生しよう.すなわち,リンパ流の面から浮腫を分類することもできるわけで,リンパ管造影など行わずに負荷少なく簡単に見当がついて,原因不明の浮腫の診断に役立つことがある.

グラフ

目でみる浮腫—内分泌疾患

著者: 入江実

ページ範囲:P.1234 - P.1235

 内分泌疾患のなかで,最も浮腫と関係のあるものは甲状腺機能低下症の時の皮膚所見である粘液水腫myxedemaである.粘液水腫は本症の極めて特徴的な所見であるため甲状腺機能低下症の代わりに病名として用いられているほどである.これは皮膚にムコ多糖類の沈着があり,それが親水性であるために浮腫状となるものであるが,他の多くの場合の浮腫にみられる圧痕性浮腫(pitting edema)でなく,検査の指による圧迫で圧痕を残さない非圧痕性浮腫(non-pitting edema)である.
 全身の皮膚にこのような変化は起こるが,顔貌は極めて特徴的で,図1にその典型的な例を示す.

カラーグラフ・浮腫患者のみかた

目でみる浮腫—皮膚科の立場から

著者: 三浦修

ページ範囲:P.1238 - P.1238

図1 原発性リンパ浮腫(Milroy病)
 胎生端におけるリンパ管の発育不全によるといわれる.

循環器疾患と浮腫

心臓性浮腫

著者: 木全心一 ,   長村好章 ,   高橋早苗 ,   広沢弘七郎

ページ範囲:P.1239 - P.1243

はじめに
 同一の浮腫でも,心臓性の浮腫は他の場合と異なった病態をもち,したがって,臨床所見,治療にも特徴がある.まず病態生理から述べる.

腎性浮腫

著者: 東徹

ページ範囲:P.1244 - P.1245

浮腫の原因となる腎疾患
 日常の臨床で,浮腫をもたらす腎疾患を頻度の順にあげれば,次のようになるであろう.①ネフローゼ症候群,②急性糸球体腎炎,③慢性腎不全,④高血圧を伴う慢性糸球体腎炎,⑤腎硬化症,⑥急性腎不全.
 ネフローゼ症候群は小児,成人を問わず浮腫を伴う腎疾患の典型的なものである.急性糸球体腎炎は小児に多いが,成人にも時折みられる.小児,成人とも経過がよく,治癒する確率は高い.しかし,発病後10年で,なお50%の症例に尿蛋白があり,13%の症例でクレアチニンが2.0mg/dl以上であったとの報告1)もある.慢性腎不全の末期で,浮腫を伴うのはしばしばみられるが,腎不全の初期でも高血圧を伴い,かつ著明な浮腫をみることがある.水分管理が十分でない急性腎不全では浮腫は必ずみられる.腎機能のよい慢性糸球腎炎では,通常浮腫はみられない.

遺伝性血管神経性浮腫

著者: 近藤元治 ,   横江信義

ページ範囲:P.1246 - P.1249

はじめに
 一過性に反復して起こる限局性浮腫はQuinckeの浮腫と総称されていたが,補体学の進歩により遺伝性血管神経性浮腫(hereditary angioneuroticedema;HANE)の存在が明らかになってきた.1888年,Osler1)は5世代にわたるHANEの家系を調査し,本症が家族性の常染色体優性遺伝の形式をとることから,hereditary(家族性)と呼ばれるようになり,1963年にDonaldsonとEvans2)はHANE患者血清には補体第1成分(C1)の阻害物質であるC1 inhibitor(C1 INH)が欠損していることを見出した.
 血液中に存在する補体(complement)は,9つの成分(C1,C4,C2,C3,C5,C6,C7,C8,C9)と,その反応を阻止するインヒビター(inhibitorあるいはinactivator)から成り,抗原抗体反応によりC1以下が活性化されるclassical pathwayと,抗原抗体反応を介さず,C3以下の活性を生じるalternatepathwayの2つの系路の存在が明らかになった(図1).

血管炎

著者: 塩川優一

ページ範囲:P.1250 - P.1251

血管炎とは
 血管炎とは血管壁をおかす炎症過程で,種々の原因で起こるが,とくに膠原病においてしばしばみられ,また重要な臨床所見である.主として動脈がおかされるが,毛細血管,静脈も同様におかされる.膠原病における血管病変は細胞浸潤と壊死より成る.細胞浸潤は最初は好中球より成り,時に好酸球を混じている.のちにリンパ球を主とする円形細胞浸潤となる.同時にフィブリノイド壊死を呈する.これらの血管病変による臨床症状は,おかされる血管の大小,部位,病変の程度などにより大きく左右され,病変の範囲が大きくても意外に症状の少ない時や,小さくても症状の重いことがある.
 血管炎で著しい浮腫を伴うのはまず静脈で血栓を伴う場合が最も多い.また膠原病においては表在性の血栓性静脈炎がしばしば,とくに上下肢にみられる.そのほか,膠原病では異常蛋白血症,低蛋白血症,心不全,腎機能不全などの要因が加わる.また慢性関節リウマチにみられる朝のこわばり,全身性強皮症の皮膚の変化のような特殊な浮腫もみられる.これらを含めて,膠原病の各疾患における浮腫の状況とその血管炎との関係を概説してみたい.

静脈性浮腫とリンパ性浮腫

著者: 三島好雄

ページ範囲:P.1252 - P.1254

はじめに
 一般に静脈還流障害によって発生する浮腫を静脈性浮腫,リンパ系の循環障害による浮腫をリンパ性浮腫というわけであるが,後者のうちでとくに皮膚および皮下組織の肥厚を伴う肢の腫脹をリンパ浮腫と定義している.また静脈性浮腫には深部静脈血栓に伴う急性のものと,慢性静脈血行不全により発生する慢性のものを区別することができる.

内分泌・代謝性浮腫

内分泌性浮腫—粘液水腫を中心に

著者: 水越洋

ページ範囲:P.1256 - P.1257

はじめに
 粘液水腫は本来,甲状腺機能低下が進展した結果みられる特有の皮膚変化を意味するものであるが,通常,甲状腺機能低下症と同義的に用いられていることが多い.
 甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの不足による病態として定義することができる,甲状腺ホルモンにはthyroxine(T4)とtriiodothyronine(T3)とがあり,T3の少なくとも50%は末梢組織において,T4の変換によって生ずると考えられている.甲状腺ホルモンは甲状腺から分泌されて血流により運ばれ,末梢組織で作用するのであるが,その分泌は視床下部-下垂体系(TRH-TSH)の調節を受けている.したがって,甲状腺機能低下症はこれらいずれの部位での障害によっても生じ,①視床下部性,②下垂体性,③甲状腺性,④末梢性とに分類することができる.

肝臓性浮腫

著者: 多羅尾和郎

ページ範囲:P.1258 - P.1259

肝(臓)性浮腫の特徴
 肝性浮腫には下腿浮腫もあるが,最も典型的なものは腹水であり,これは肝硬変症非代償期の最も著明な徴候である.したがって,腹水の出現した人に,長年にわたる飲酒歴,または肝炎などの既往があり,現症でvascular spiderやpalmar erythemaや腹壁静脈の怒張などを認めた場合は,まず肝硬変症の腹水を考え,尿中ウロビリノーゲン,血液生化学検査などを行い,一方では,腹水試験穿刺を行って診断を確かめるべきである.
 肝硬変症における腹水は他疾患の浮腫と比べて種々の点で異なっているが,これはその成因によるところが大きい.ここで肝硬変腹水の発生因子を考えてみると,①肝アルブミン合成障害による低蛋白血症,②再生結節などによる肝内血管の歪みから生ずる門脈高血圧症が2大因子と考えられ,ほかに③腹水時の循環血漿量の減少による高レニン血症が,angiotensinを介して起こすaldosterone分泌過剰と,肝でのaldosterone不活化障害とによるsecondary aldosteronism,④再生結節などによるpost sinusoidal blockの結果として起こる肝リンパの肝被膜よりの漏出,⑤腎血行動態の異常などの諸因子が考えられている.したがって,肝硬変症においてはネフローゼ症候群のような低アルブミン血症を浮腫の主因とする疾患に比べて,比較的高い血漿アルブミン濃度で浮腫が出現するのである.

糖尿病性浮腫

著者: 平田幸正

ページ範囲:P.1260 - P.1261

はじめに
 糖尿病に関係の深い浮腫として,最も特有であり,また頻度の高いものは,糖尿病性腎症によるものである,次に,糖尿病では冠動脈硬化,高血圧,糖尿病性心筋症などによる心不全を起こしやすく,これによる浮腫も糖尿病に関係が深い.
 そのほか糖尿病に特有であるとはいえないが,古くから糖尿病になんらかの関係があるのではないかと注目されているものに,特発性浮腫やscleredema adultorum(Buschke)がある.さらに糖尿病の治療によって浮腫が起こることが古くから注目され,糖尿病昏睡治療後浮腫とかインスリン浮腫として記載されている.この糖尿病の治療によってもたらされる浮腫も時に経験するものである.なお,糖尿病者に糖尿病と無関係のネフローゼ症候群が起こることもあるわけで,これらの鑑別が必要となる.

栄養障害性浮腫

著者: 阿部達夫 ,   井口利樹

ページ範囲:P.1262 - P.1263

はじめに
 栄養障害性浮腫は一次性,すなわち食事性と,二次性,すなわち続発性に分類される.前者に属するものとしては,脚気や飢餓浮腫などがその代表的なもので,後者としては悪性腫瘍,重症消耗性疾患,吸収不良症候群,蛋白喪失性胃腸症などに伴う浮腫があげられる.本稿では一次性の栄養障害性浮腫についてのみ述べることとする.
 脚気はかつてわが国においては一大国民病であり,大正12年には年間約27,000人の死者を出したほどで,最も普遍的な疾患の一つであった.したがって,心臓病あるいは腎臓病などがなくて浮腫を認めた場合には,まず脚気を考えるのが常識というほどであった.しかし,脚気がビタミンB1の欠乏によって起こり,B1によって治癒し,かつ予防できることがわかると急速に減少して,最近ではわが国では脚気はほとんど忘れられた疾患となっていた.

臓器性浮腫

肺水(浮)腫

著者: 原澤道美

ページ範囲:P.1264 - P.1265

はじめに
 肺水腫は肺における異常な血管外水分貯留状態と定義される.正常肺はその最も重要なガス交換機能を適切に維持するために,肺胞を湿った状態に保つとともに,そこに余分な液体が留まらないようにできている.肺毛細管壁を横切る液体の移動は,毛細管における血管内外圧差と血漿膠質浸透圧とによって決められているが,肺循環系は低圧系であるため,肺毛細管圧は最も高い部分でも約10mmHgに過ぎない.ところが,血漿膠質浸透圧は約25mmHgなので,たとえ水分が肺胞内に入ったとしても容易に吸収されることになる.このように,水分貯留からとくに防御されている肺に,なんらかの障害によってひとたび肺水腫が発生すると,生命の維持に必要なガス交換機能が直接障害されるので,極めて重篤な病態となり,救急的治療が必要である.
 従来,臨床的に遭遇する肺水腫は,そのほとんどが心疾患によるもので,それによる肺毛細管圧の上昇がその機序となっていた.しかし,近年,高地肺水腫,ショック肺,ヘロイン肺水腫,成人型呼吸障害症候群などの,非心疾患性の肺水腫が注目せられるようになってきている.

脳浮腫

著者: 田崎義昭

ページ範囲:P.1266 - P.1267

はじめに
 脳浮腫は種々な疾患で起こり,しばしば脳死の原因となる.脳浮腫に対する積極的治療が行えるようになった今日,その病態と臨床的特徴を知っておくことは,日常診療においても重要になりつつある.

女性と浮腫

特発性浮腫

著者: 木村時久 ,   松井邦昭 ,   太田耕造

ページ範囲:P.1268 - P.1271

はじめに
 特発性浮腫とは,肝性,腎性,心性,アレルギー性疾患,甲状腺機能低下,または亢進症,栄養障害,静脈血栓症,閉鎖性リンパ管疾患,およびNa貯留作用のある薬剤(フェニールブタゾン,レセルピン,トリメサゾン,エストロゲン,メチルドーパ)に関係のない成人女性に特有な全身性浮腫をいう.
 本症の浮腫は体位の影響を受けやすく,立位で増強し,安静臥位で軽減または消失する.浮腫は月経周期とは関係なく生ずることが多いが,,月経前にのみ増強して周期的に生ずる場合もある.これはperiodic or cyclic edema(周期性浮腫)と呼ばれる.

妊娠と浮腫

著者: 宮原忍

ページ範囲:P.1273 - P.1275

妊娠浮腫と妊娠中毒症
 妊娠時の浮腫は妊娠末期になって現れるのが普通であり,頻度はかなり多く,一部は高血圧,蛋白尿を伴う.したがって,単なる妊娠浮腫と妊娠中毒症の問には移行があり,浮腫のみの症例を妊娠中毒症として扱うべきか否かについては議論がある.しかし,純学問上にはともかく,母性保健管理上は妊娠中毒症のうちに含めて取り扱うことが望ましい.
 浮腫の頻度については英国のThomson, Hyttenら(1967)は24,079人の妊婦のカルテから,高血圧を呈したものを除いて約40%は浮腫の徴候をもっていたという.そてしそのうち20%は下肢あるいはくるぶしに限局していたが,他は"全身性"であった.ただし,"全身性"には指輪がきつくなったという程度の軽微なものまで含んでいる.

更年期の浮腫

著者: 古谷博

ページ範囲:P.1276 - P.1277

更年期とは
 卵巣の機能は20歳代が最高で,ホルモンの産生,排卵現象を活発に営んで.女性に特有な周期性のある生活活動の源泉となっているが,30歳代に入るころからこの活動が徐々に低下し,ついには閉経を経て,さらに低下を続けて老年期に至るが,更年期は卵巣機能低下による内分泌機能がある限界以下になった閉経2〜3年前からはじまる.この卵巣機能失調に加齢現象、心因性原因,副腎機能失調が加わり,間脳下垂体系失調をもたらし,種々の心因性反応,自律神経系失調.内分泌系失調が混合し,日常生活に支障をもたらすものが更年期失調あるいは更年期障害といわれるものである.

その他の浮腫

薬剤と浮腫

著者: 岸本道太

ページ範囲:P.1278 - P.1279

はじめに
 浮腫には全身性と局所性があり,いずれにせよ,組織および組織間に余分な水分が貯留することである.全身性の浮腫として,心性,腎炎性,ネフローゼ性,代謝性,および特発性など病因的に分類される.局所性の浮腫には炎症性,血管神経性,静脈性,リンパ性などがある.浮腫を助長する因子としてナトリウム(Na)の過剰摂取が第一にあげられるが,他の因子なくして,ナトリウムの過剰摂取のみでは浮腫は生じない.
 われわれが日常用いる薬剤の中には体内の水分貯留を起こし,浮腫を助長するものがあり,また局所に炎症,アレルギー,血管・リンパ管炎などを生じ,浮腫を起こすものがいくつかある.筆者に課せられたテーマは「薬剤と浮腫」ということであるが,すべての薬剤を網羅することは不可能に近いので,臨床上問題になる点,薬剤の使用上の注意と関連して,浮腫を生じるものをいくつか取りあげてみる.

治療

減塩食

著者: 平田清文

ページ範囲:P.1280 - P.1281

はじめに
 浮腫の発生がいかなる原因によろうとも,浮腫発生時には尿中Na, Cl排泄は減少し,過剰なNa貯留とともに水貯留をきたすことは周知のことであろう.したがって,浮腫の治療に減塩食を用いることは,浮腫の主要組材となるNaの摂取を制限することによって,浮腫の予防および軽減をはかることができる。しかしながら,最近は利尿剤の進歩によって,強力な利尿剤も容易に使用できることから,ややもすると減塩食の重要性や治療上の役割について,軽視しがちなことも否めない事実であろう.
 減塩食はまた高血圧の治療にも重要な役割を占めている.したがって,減塩食は各種の浮腫性疾患に限らず,広く循環器疾患の治療に役立つことから,適切な減塩食を患者に習得させることは,国民医療の立場から,実地医家に欠くことのできない治療手段の一つといえよう.

利尿剤

著者: 折田義正

ページ範囲:P.1282 - P.1284

はじめに
 現在,他の薬剤と同様,多くの種類の利尿剤が市販されている.したがって,このうち,どの種類の利尿剤を,どれだけ,どのように浮腫の治療に用いるかは日常診療上重要な問題である.

難治性浮腫

著者: 杉野信博

ページ範囲:P.1286 - P.1287

はじめに
 難治性浮腫とか抵抗性浮腫と呼ばれる浮腫は,"浮腫患者が治療(必ずしも利尿剤と限らず,減塩食などの保存的療法を含める)に反応しなくなり,浮腫が継続もしくは増強するもの"と定義されようし,intractableとかrefractoryといわれる浮腫edemaである.

演習・X線診断学 血管造影写真読影のコツ・9

小腸・大腸疾患

著者: 甲田英一 ,   平松京一

ページ範囲:P.1293 - P.1300

はじめに
 小腸,大腸は管腔臓器であり,その疾患の大部分は粘膜面から発するものです.これらの粘膜面から発生する疾患を,血管という漿膜面から進入していくものを造影することによってその診断を進めていくことは,現在われわれが使用できるX線装置の分解能をもってしては,不利な面があることは前回でも述べました.現在,われわれがこれらの粘膜面の疾患,とくに癌の診断に際して血管造影を行う意義は,癌の深達度とその管腔外への浸潤範囲,および血管解剖を知ることだといったとしても過言ではないでしょう.これらの決定は,術式や予後の判定に重要なかかわりをもっているからです.また,癌と炎症性疾患や肉腫との鑑別に有力な武器となることはいうまでもありません.
 このほかに小腸,大腸の血管造影を行う適応として,消化管出血,塞栓症,炎症性疾患(結核,憩室炎,潰瘍性大腸炎,クローン病)などがあります.とくに潰瘍性大腸炎,消化管出血の血管造影時には,それぞれカテーテルより副腎皮質ホルモン,血管収縮剤を注入することによって,診断と治療を兼ね行うことができます.

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内科専門医を志す人に・トレーニング3題

著者: 深谷一太 ,   鎌田武信 ,   大友英一

ページ範囲:P.1301 - P.1303

問題1. Ccr 10〜30 ml/min程度の低腎機能者に起こった細菌感染症の治療にあたり,用法用量に特別の考慮を必要とせず選択しうるものは次のうちどれか.
A:Doxycycline

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1304 - P.1307

内科専門医を志す人に・私のプロトコール

従来形式編・その1

著者: 石村孝夫 ,   田辺等

ページ範囲:P.1311 - P.1314

■従来形式による記載
 "従来形式"とはいっても,プロトコールの記載方法にPOSのような確立された一定の方式が今までに存在したわけではない.ほとんどの場合,各自がそれなりの方法で記載していたわけで,Problem List, AssessmentやPlanをとくに強調しない,すなわち問題指向型ではないものが多かったといえよう.それゆえ,次回,患者が外来にきたときや,担当医が急に変わった場合など,その患者がどうして入院していたのか,今後どういう方針で治療していくのか,しばしば困ることがある.
 従来形式における記載上のテクニックとしては,active problem別の"縦割り"整理をしないところがPOSとの大きな相違点といえよう,したがって記述にあたっては,一人の患者を初めから順を追って述べていくこととなるわけで,前回でも触れたように,病気全体の流れの把握をしなければならない退院時要約としては,POSよりむしろすぐれている点もあるわけである.それゆえ,従来形式を工夫して問題指向型の要素をとり入れるなら,その欠点を十分カバーできうると考える.

ブライマリー・ケアの実際

腹部外傷

著者: 眞栄城優夫

ページ範囲:P.1315 - P.1318

はじめに
 腹部外傷の初診,初療で大切なことは,腹部内臓損傷の有無,どの臓器損傷なのか,他の器官や部位の損傷の有無などの判定とともに,手術が必要かどうか,そのタイミングについて判断して,手術を念頭におきながら初療にあたっていくことである.むやみに鎮静剤や鎮痛剤を使用して手術時期を遅らせたり,効果のない止血剤の投与をしたりしない注意が肝要である.以下,これらの点について述べていきたい.

今日の食事療法

胃・腸疾患

著者: 安部井徹

ページ範囲:P.1319 - P.1321

急性食道炎・急性胃炎
 これらの疾患の多くは原因が明らかであり,これを除いて安静と粘膜の庇護をはかれば1週間ぐらいで自然治癒がみられる.
 心窩部痛,嚥下困難,胸やけ,はきけ,嘔吐など自覚症状が強いときには,1日絶食とし,補液を行う.次いで流動食,粥と次第にあげて,7日目くらいで常食に戻すようにする.食事の量や形態の変え方は,自覚症状の強さや圧痛の変化を目安とする.食欲もよい指標であるが,食欲の回復に応じて欲するままに与えるよりは,1日くらい遅れて食事の量や形態をあげて行くようにしたほうが予後がよい.
 症状がとれてからも約1週間くらいは常食軟菜とし,よく咀嚼し,ゆっくり食べるようにする.食事や間食の時間は規則的にさせ,食後は1時間くらいは安静を保たせる.

図解病態のしくみ 高血圧シリーズ・5

高血圧性心臓・血管障害

著者: 青木久三 ,   加藤セツ子

ページ範囲:P.1322 - P.1323

 血圧上昇の原因が心臓・血管以外に存在しても,血圧の上昇には心臓と血管が機能して高血圧性の血液循環動態となり,高血圧が発症する.したがって,高血圧性の心臓・血管障害と機能異常は血圧上昇と同時には発生する.また一方,高血圧症の発症と維持の機序に心筋・血管平滑筋自体の収縮と弛緩の異常が関与する可能性のある本態性高血圧症では,高血圧発症前から心臓・血管に異常の存在の可能性を否定できない.

臨床病理医はこう読む—免疫血清検査・1

クームス試験

著者: 伊藤忠一

ページ範囲:P.1324 - P.1325

貧血の分類のために
 まず貧血の形態学的分類をするために,MCVおよびMCHを算出してみた.それぞれ112μ3(正常範囲80〜100μ3),41.5Pg(正常範囲27〜32pg)で,大球性,高色素性であることがわかる,この種の貧血に属するものには再生不良性貧血,溶血性貧血,肝疾患や悪性腫瘍の骨転移に続発する貧血などがある.また本症例の貧血の原因についてみると,赤血球寿命の短縮,クームス試験陽性など後天性溶血性貧血が最も強く示唆される成績である.本症例ではさらに,総ビリルビン6.4mg/dl,間接ビリルビン5.6mg/dl,LDHの高値,Hpの低値など,いずれも血管内溶血機序亢進を裏づける成績が同時に得られた.
 溶血性貧血は,赤血球自身の欠陥によって赤血球の崩壊が亢進する場合と,赤血球以外の因子による場合とがあるが,前者は発作性夜間血色素尿症を除けばすべて先天性と考えてよい.一方,後者のほとんどは後天性である.クームス試験は,これら後天性溶血性貧血の診断,鑑別に必須の検査法である.

疾患合併と薬剤

膠原病のとき注目すべき薬剤

著者: 安倍達

ページ範囲:P.1326 - P.1327

 膠原病全般について解説することはできないが,本稿ではSLE, RAに関して注目されている治療法に関して簡単に述べることにする.

外来診療・ここが聞きたい

糖負荷試験境界型の取り扱い

著者: 平田幸正 ,   西崎統

ページ範囲:P.1328 - P.1331

症例
 患者S. T. 54歳男性,米販売業.
 現症 1日健診を受診して,空腹時血糖がやや高く糖尿病の疑いがある,とのことで精査を希望して来院.喫煙:6カ月前にやめた.飲酒:ウィスキー(水割)2杯/日.

内科臨床に役立つ眼科の知識

糖尿病性網膜症(1)

著者: 松井瑞夫

ページ範囲:P.1332 - P.1333

 今回から糖尿病性網膜症diabetic retinopathyをこの欄で取り上げるが,まず現在どのように糖尿病性網膜症が発生病理的に理解されているかを,臨床との関連性に留意しながら述べてみたいと思う.

診療相談窒

Angiospasmに対する処置

著者: 平松京一

ページ範囲:P.1334 - P.1334

質問 Seldinger法によるselective angiographyの合併症であるangiospasmに対して,具体的にどのような処置を行ったらよろしいでしょうか.現在,トランキライザー,イミダリン,その他を用意しておりますが,いかがなものでしょう. (広島県庄原市 A. E. 生 27歳)

作用機序の異なる冠拡張薬併用の効用

著者: 石川恭三

ページ範囲:P.1335 - P.1335

質問 作用機序の異なる2種類の冠拡張薬の併用に関して,臨床的に効果があるかどうかご教示ください. (堺市 M. T. 生 34歳)

天地人

自然の摂理

著者:

ページ範囲:P.1337 - P.1337

 最近,アメリカで,幼気な子供をモデルにしたpornographyが出まわって有識者の間で論議を呼んでいるとのことである.一体,何がこのように異常な行動へ走らせるのであろうか.
 トゲウオという魚は面白い習性をもっている.繁殖期には川の浅いところに来て,水草を集めて巣を作り産卵するという.このトゲウオは,トミヨとイトヨという二つの種に大別されるが,イトヨの生殖行動についての詳しい報告を読んだ.

オスラー博士の生涯・53

オスラーの告別講演の意外の反響

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1338 - P.1341

 1905年の2月25日には,ジョンス・ホプキンス大学の創立記念式が行われたが,この席上,オスラーは近くボルチモアを離れてオックスフォード大学に赴任するための告別講演を行った.
 それはAnthony Trollopeの小説と同じく"The Fixed Period(固定期間)"と題してなされたが,これはオスラーの生涯に未だかつてなかったようなセンセーションを,その場の聴衆だけでなく,アメリカ全土の年輩の教職者たちに与えたようである.

ここにも医療あり

6月のカルテ—農村医療と取り組む

著者: 西成辰雄

ページ範囲:P.1342 - P.1343

 午前7時半私の日課は始まる,6時に玄関を開けると,受付の人や,畳の待合室で寝て待つ人がぽつぽつと現れる.早目に新聞に目を通した私は,待合室にそれを持ち込み声を交す.それが私の診療の始まりだ.
 当番がきて,出はじめたカルテに目を通す.8時頃から学校へ行く子供,勤めに出る人をなるべく先に診て順番に移る.それから昼すぎまで,息もつかず農村の人との対話であり病気との対決だ.

洋書紹介

—R. Emmrich: Arbeitsmethoden der Inneren Medizin und Ihr Verwandter Gebiete, Bd VI. Mikroskopische Untersuchungsmethoden und Arbeitsmethoden auf Verschiedenen Spezialgebieten 1. Lieferung "Allgemeine und morphologische hämatologische Methoden"

著者: 飯島宗一

ページ範囲:P.1249 - P.1249

臨床血液的検索および研究方法の集大成
 この本は表題のように,ライプチッヒ大学の内科学教授であった故Rolf Emmrichを編集者とする「内科およびその関連領域の研究方法」(Arbeitsmethoden derinneren Medizin und Ihr Verwandter Gebiete)というハンドブックの第VI巻「種々の特定領域における顕微鏡的検索法および研究方法」(Mikroskopische Untersuchungsmethoden und Arbeitsmethoden auf Verschiedenen Spezialgebieten)の,さらに第1分冊「一般ならびに形態学的血液学検索法」(Allgemeine und morphologische htimatologische Methoden)である.分冊といっても約600頁,図版226,表52をふくむかなりの大冊で,イエナ,Gustav Fischer, 1976年の出版である.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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