文献詳細
文献概要
Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・1
尿蛋白
著者: 河合忠1
所属機関: 1自治医大臨床病理学
ページ範囲:P.126 - P.128
文献購入ページに移動正常尿の蛋白組成とその由来
正常人の尿を尿蛋白定性試験で検査するとほとんどが陰性となる.しかし,最も鋭敏な検査法であるスルフォサリチル酸法で陰性であるからといって,尿中に蛋白がまったく存在しないわけではない.正常尿中にも1日に40〜80mg程度の蛋白が排泄されている.スルフォサリチル酸法でも1日に100mg以上の蛋白が出ないと検出できないのである.
正常尿中に含まれる蛋白をセルロース・アセテート膜電気泳動法で分画すると図1のような蛋白分画像が得られる.すなわち,alb分画が約40%を占め,グロブリン領域の分離は悪く,α2とβの領域に1つのなだらかな蛋白峰を形成している.これらの正常尿中の蛋白の由来を図示すると図2のようになる.
正常人の尿を尿蛋白定性試験で検査するとほとんどが陰性となる.しかし,最も鋭敏な検査法であるスルフォサリチル酸法で陰性であるからといって,尿中に蛋白がまったく存在しないわけではない.正常尿中にも1日に40〜80mg程度の蛋白が排泄されている.スルフォサリチル酸法でも1日に100mg以上の蛋白が出ないと検出できないのである.
正常尿中に含まれる蛋白をセルロース・アセテート膜電気泳動法で分画すると図1のような蛋白分画像が得られる.すなわち,alb分画が約40%を占め,グロブリン領域の分離は悪く,α2とβの領域に1つのなだらかな蛋白峰を形成している.これらの正常尿中の蛋白の由来を図示すると図2のようになる.
掲載誌情報