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文献詳細

雑誌文献

medicina15巻1号

1978年01月発行

文献概要

話題の新薬

ノイキノン(エーザイ)

著者: 石山太朗1

所属機関: 1阪大第3内科

ページ範囲:P.136 - P.137

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 ノイキノンはCoenzyme Q10(一般名ユビデカレノン)を有効成分とする薬剤であり,その主たる作用はエネルギー代謝賦活作用であると考えられる.心筋は骨格筋とちがい,昼夜たえまなく拍動を続けているので,収縮に必要とするエネルギーは莫大である.したがって,病態心を心筋代謝面から考えるとき,エネルギー産生障害が容易に生じ,このことが重篤な心機能障害を惹起するであろうことが考えられる.
 では生体内でのエネルギー産生機構はどうなっているのであろうか.エネルギー産生系の中心となるTCAサイクル(図1)では脱水素反応が起こっている部位で,水素イオン(電子)が図2に示す電子伝達系に受け渡され,この系では酸化反応とそれに共役した燐酸化反応が行われ,生じたエネルギーがアデノシン3燐酸(ATP)の形で貯えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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