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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集 I.救急車で運ばれてくる重症患者の処置
熱傷—広範囲熱傷の初療を中心に
著者: 辺見弘1
所属機関: 1日本医大救命救急センター
ページ範囲:P.1750 - P.1753
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筆者らの施設では本年3月までの過去3年間に114例の広範囲熱傷(平均熱傷面積44.3%SD±15.2%)が入院した.その死亡率は30.3%ときわめて高く,死亡例のほとんどが50%以上の熱傷例に限られた.輸液の公式を厳密に適応した初期のミスを除いては,hypovolemic shockによる死亡はなく,そのほとんどがショック離脱後の感染に原因した.熱傷の病態は単に局所的だけでなく全身的な変化が著しい.治療に先立ち病態の理解が必要である.
筆者らの施設では本年3月までの過去3年間に114例の広範囲熱傷(平均熱傷面積44.3%SD±15.2%)が入院した.その死亡率は30.3%ときわめて高く,死亡例のほとんどが50%以上の熱傷例に限られた.輸液の公式を厳密に適応した初期のミスを除いては,hypovolemic shockによる死亡はなく,そのほとんどがショック離脱後の感染に原因した.熱傷の病態は単に局所的だけでなく全身的な変化が著しい.治療に先立ち病態の理解が必要である.
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