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文献詳細

雑誌文献

medicina15巻12号

1978年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集 II.循環器疾患 4.虚血性心臓病の治療

心筋梗塞のリハビリテーション

著者: 竹内馬左也1

所属機関: 1東大第4内科

ページ範囲:P.1792 - P.1793

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一般的方針
 心筋梗塞では一般に突然に発作に襲われ,運動能力を失ったものが,一定の安静期間ののち,経過が順調ならば徐々に回復するという特徴を有するので,心疾患のなかでも心筋梗塞はリハビリテーションの最もよい対象といえる.
 心筋梗塞の経過は便宜上,急性期,回復期,社会生活への復帰の3段階に分けて考えることができる.急性期とは急性発作後,床上にて治療し,歩行開始までの期間,回復期とは歩行開始より社会復帰までの期間である.急性期においては従来の治療医学がそのまま適用されるが,従来のリハビリテーションを考慮して患者に希望と意欲を促し,精神の安定をはかるとともに,リハビリテーションの目的と意義を十分に理解させることが必要である.昔は心臓病患者の治療には安静のみを長くして心臓に負担をかけないように指導しがちであったが,絶対安静は必要最小限にとどめ,時期をみて,安全な方法で運動量を上げ,再訓練していく.この際には運動能力の評価がとくに重要である.社会復帰後も許容運動量を最大にするよう,ひきつづき訓練する.この時期には第二次予防が問題となる.また医学的リハビリテーションと並行して社会的,職業的リハビリテーションが問題となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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