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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集 IV.消化管疾患 6.心身医学的アプローチ
神経性胃炎
著者: 佐藤義雄1
所属機関: 1都立大塚病院内科
ページ範囲:P.1935 - P.1937
文献購入ページに移動神経性胃炎とは
神経的な胃症候群の病態である神経性胃炎という用語は,日常の診療における消化器症状のアプローチに際して,過敏性大腸症候群とならんでしばしば用いられている.しかし,過敏性大腸症候群はすでに一つの確固たる疾患単位であるけれども,神経性胃炎についてはまだ一般に通ずる疾病概念が確立されておらず,これを使う人によってその意味はかなり異なってくる.
現今,諸家によって用いられている神経性胃炎は包括的な表現であって,その基調となる考え方には,機能的胃症状を主徴とする各種の病態を心身症として取り扱おうとする志向があることは事実である.
神経的な胃症候群の病態である神経性胃炎という用語は,日常の診療における消化器症状のアプローチに際して,過敏性大腸症候群とならんでしばしば用いられている.しかし,過敏性大腸症候群はすでに一つの確固たる疾患単位であるけれども,神経性胃炎についてはまだ一般に通ずる疾病概念が確立されておらず,これを使う人によってその意味はかなり異なってくる.
現今,諸家によって用いられている神経性胃炎は包括的な表現であって,その基調となる考え方には,機能的胃症状を主徴とする各種の病態を心身症として取り扱おうとする志向があることは事実である.
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