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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集 V.肝・胆道・膵疾患 2.慢性肝炎の管理
副腎皮質ステロイド療法—適応と使い方
著者: 奥村英正1
所属機関: 1日本医大第1内科
ページ範囲:P.1964 - P.1965
文献購入ページに移動慢性肝炎に対して,副腎皮質ホルモンをどのような症例に対して使用するかという問題は,なかなかむずかしい点が多い.それは症例によって情報量が異なるからであって,大学病院のように肝生検はもとより,自己抗体の検査まで十分行って診断をつけておいて,それに本剤を使用する場合と,肝機能検査程度で半分は臨床的目安で使わねばならぬ場合とあるが,ここでは前者として書く.次に外国でいう本剤の適応であるchronic active hepatitisは,本邦でいういわゆるルポイド肝炎であって,日本の分類(犬山分類)での慢性肝炎活動型とイコールではないことに注意しなければならない.
副腎皮質ホルモン剤の慢性肝炎の第1の適応は,いわゆるルポイド肝炎(別名自己免疫性慢性肝炎とか,Plasma cell hepatitisとか)であり,これについては効果も確認されている.ときにすでに肝硬変に移行していることもあるが絶対適応であって,よく効く.
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