icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina15巻12号

1978年12月発行

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集

V.肝・胆道・膵疾患 3.肝硬変症の合併症と対策

肝性昏睡治療のポイント

著者: 佐藤俊一1

所属機関: 1岩手医大第1内科

ページ範囲:P.1976 - P.1977

文献概要

はじめに
 肝硬変の合併症としての肝性昏睡は死因の頻度も食道静脈瘤破裂とともに高く,臨床的に最も重要なものである.肝硬変による昏睡の発生機序はなお不明の点が多いが,高アンモニア血症が重要な役割をもつことはこれまでの研究で明らかであり1,2),これには門脈副血行路が主役をなし,それに肝細胞障害が加味して生ずる.
 したがって,肝硬変による昏睡の治療は高アンモニア血症に対する対策が中心となるが,アンモニアおよび腸管由来の有毒物質の作用を増長する諸因子の除去も大切である.なお最近,血漿遊離アミノ酸のアンバランスが偽性伝達物質との関連において肝性昏睡の発生因子として注目され,これに対する対策も望ましい3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら