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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集 VI.内分泌疾患 3.甲状腺疾患治療の問題点
甲状腺機能低下症の発見と正しい治療
著者: 榎本仁志1 入江実1
所属機関: 1東邦大第1内科
ページ範囲:P.2024 - P.2026
文献購入ページに移動甲状腺機能低下症は,先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)と成人における粘液水腫で代表され,その原因は表1に示すようなものがある.軽症のものでは甲状腺機能検査によらないと発見は困難であり,とくに先天性甲状腺機能低下症の診断はしばしば困難であり,臨床所見のみでは見逃されることがある.本症は発育障害,知能発達障害をきたし,とくに知能低下は通常不可逆性であり,放置または治療の遅れによって精神薄弱児となるため早期診断ならびに早期治療は極めて重要である.成人の場合においても心疾患,精神神経疾患,老人のぼけなどと間違われたり,徐々に発症して気付かれずに放置されていることもある.
また慢性甲状腺炎あるいはHashitoxicosisといわれるものでは,その経過中に亢進症になったり,低下症になったりすることがある.
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