文献詳細
臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
VIII.神経・筋疾患 3.神経系治療薬の選び方
文献概要
はじめに
緩和精神安定剤は病的な不安,緊張,焦躁感などを鎮める目的で,主として神経症の治療に用いられるものと定義することができる.ただ,神経症の発生機序として,発症の直接の動機である結実因子と相補的に働く,適応障害を起こしやすい人格傾向が考えられるため,安定剤の投与は精神療法の補助手段であると考えるべきである.しかし,強い自覚的苦痛をまず軽減することで,精神療法に必要な医師・患者関係の成立を容易にし,また,心身相互の悪循環を断ち切る効果などにより,薬物療法の必要性はきわめて高く,臨床の実際上からも安定剤の便利性は高く買われている.
緩和精神安定剤は病的な不安,緊張,焦躁感などを鎮める目的で,主として神経症の治療に用いられるものと定義することができる.ただ,神経症の発生機序として,発症の直接の動機である結実因子と相補的に働く,適応障害を起こしやすい人格傾向が考えられるため,安定剤の投与は精神療法の補助手段であると考えるべきである.しかし,強い自覚的苦痛をまず軽減することで,精神療法に必要な医師・患者関係の成立を容易にし,また,心身相互の悪循環を断ち切る効果などにより,薬物療法の必要性はきわめて高く,臨床の実際上からも安定剤の便利性は高く買われている.
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