文献詳細
臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
X.血液・造血器疾患 1.貧血の治療
文献概要
はじめに
ピリドキシン投与により効果の認められる貧血はまれながら存在する.赤血球造血にピリドキシンの関与していることは,豚のピリドキシン欠乏にて貧血を認めたWintrobeらの報告,ヒトでは2人の脳水腫,幼児の1人に貧血を認めたSnyderrnanらの報告以来多くの研究がなされている.ピリドキシン投与で効果の認められる貧血は広義のピリドキシン反応性貧血であるが,これは大別するとピリドキシンの少量(1〜5mg/日)1,2)で効果の認あられるピリドキシン欠乏性貧血と大量(50〜500mg/日)1,2)で初めて効果の認められるピリドキシン反応性貧血(狭義)がピリドキシンの適応症である.以下,これら疾患について要点を記し,自験例を紹介しピリドキシンと赤血球造血についてその病態生理にふれ,最後にピリドキシンの与え方を述べる.
ピリドキシン投与により効果の認められる貧血はまれながら存在する.赤血球造血にピリドキシンの関与していることは,豚のピリドキシン欠乏にて貧血を認めたWintrobeらの報告,ヒトでは2人の脳水腫,幼児の1人に貧血を認めたSnyderrnanらの報告以来多くの研究がなされている.ピリドキシン投与で効果の認められる貧血は広義のピリドキシン反応性貧血であるが,これは大別するとピリドキシンの少量(1〜5mg/日)1,2)で効果の認あられるピリドキシン欠乏性貧血と大量(50〜500mg/日)1,2)で初めて効果の認められるピリドキシン反応性貧血(狭義)がピリドキシンの適応症である.以下,これら疾患について要点を記し,自験例を紹介しピリドキシンと赤血球造血についてその病態生理にふれ,最後にピリドキシンの与え方を述べる.
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