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文献詳細

雑誌文献

medicina15巻12号

1978年12月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集 X.血液・造血器疾患 2.白血病の治療

急性白血病の免疫療法

著者: 大野竜三1 山田一正1

所属機関: 1名大第1内科

ページ範囲:P.2220 - P.2221

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はじめに
 急性白血病に対する化学療法の進歩はめざましく,完全寛解率の向上と生存期間の着実なる延長を認めている.しかしながら,抗白血病剤による維持療法にもかかわらず,大部分は再発し,死の転帰をとるのが現状である.したがって,化学療法に加える他の治療法の開発が切望され,その一手段としての免疫療法は,Mathéらの小児急性リンパ性白血病に対し有効であったとする報告1)来,各種の方法で急性白血病に対し試みられている.
 しかるに,人癌の免疫療法の施行に当たっては免疫療法の対象とする腫瘍に免疫が効果を発揮しうる抗原すなわち腫瘍特異抗原が存在していることの確認が必要であり,この特異抗原の存在の証明なしには,免疫療法の妥当性はえられない.したがって,本稿ではまずこの問題を明らかにし,ついで癌の免疫療法の原則にふれ,最後に現在筆者らが試みつつある急性白血病の免疫療法のポイントにつき述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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