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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集 XI.腎疾患 6.その他の腎疾患
特発性腎出血の診断と治療
著者: 岸本孝1
所属機関: 1日大泌尿器科
ページ範囲:P.2304 - P.2305
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特発性腎出血あるいは本態性腎出血とは,腎からの出血が明らかであるにもかかわらず,現時点での臨床的な診断技術では原因が解明できない腎性の肉眼的血尿である.すなわち「原因不明の腎性血尿」と同意語で,単一の疾患ではなく,多くの原因がからみあった一つの症候群と考えられている.したがって,これらのなかには初期の腎結核や腎腫瘍の場合のように,のちになって原因の判明するものや血管撮影の普及によって,腎出血の原因としての種々の血管系の異常が発見されるものも含まれている可能性があり,診断技術にも負うところが大きく,その診断を下すにあたっては慎重でなければならない.
特発性腎出血あるいは本態性腎出血とは,腎からの出血が明らかであるにもかかわらず,現時点での臨床的な診断技術では原因が解明できない腎性の肉眼的血尿である.すなわち「原因不明の腎性血尿」と同意語で,単一の疾患ではなく,多くの原因がからみあった一つの症候群と考えられている.したがって,これらのなかには初期の腎結核や腎腫瘍の場合のように,のちになって原因の判明するものや血管撮影の普及によって,腎出血の原因としての種々の血管系の異常が発見されるものも含まれている可能性があり,診断技術にも負うところが大きく,その診断を下すにあたっては慎重でなければならない.
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