icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina15巻13号

1978年12月発行

文献概要

今月の主題 リポ蛋白—最近の知識 リポ蛋白代謝に関する検査

LCAT

著者: 寺本民生1 内藤周幸1

所属機関: 1東大第1内科

ページ範囲:P.2402 - P.2403

文献購入ページに移動
はじめに
 血清中のコレステロールは,約75%がエステル型で存在している.1935年にSperryらは,血清を37℃で野置すると遊離型コレステロールが低下し,血清を加熱非働化することによりこの変化が消失することを観察し,血清中にコレステロールエステル化酵素が存在することを示唆した.1962年Glomsetは,コレステロールのエステル化の際に,コレステロールとレシチンのモル変化が一致することから,単一の酵素により反応が行われていると考え,この酵素をLecithin:Cholesterol Acyltransferase(LCAT)と命名した.その後,1967年Norumらにより家族性LCAT欠損症が発見されるに及び,LCATはリポ蛋白の異化系の酵素としてリポ蛋白リパーゼ(LPL)と並び重要性が認識されてきた.
 以下,本稿では,LCATのリポ蛋白代謝における役割および臨床上の意義について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?