文献詳細
文献概要
プライマリー・ケアの実際
呼吸困難鑑別上の問題点
著者: 宮城征四郎1
所属機関: 1沖縄県立中部病院内科呼吸器科
ページ範囲:P.2472 - P.2476
文献購入ページに移動はじめに
呼吸困難を定義することは,今日でも必ずしも容易ではなく,歴史的にみても,Sir Thomas Willis(1681)1)の"pursy","pursiveness"という語彙の使用に始まり,Meas(1924),Richard(1953),Comroe(1962)などの種々の定義2)があるが,Olsen(1963)3)のいうように,臨床的にはこれを心因性の要因が大きな役割を演じ得る"自覚症"として位置づけながらも,乳幼児や意識障害患者の"他覚的に捉えられる努力性の呼吸"も含めるとする見解が一般的であろう.
そして,その発生機序を知るには,呼吸の調節機構を知る必要があるが,今日,なお未知の分野が多い.
呼吸困難を定義することは,今日でも必ずしも容易ではなく,歴史的にみても,Sir Thomas Willis(1681)1)の"pursy","pursiveness"という語彙の使用に始まり,Meas(1924),Richard(1953),Comroe(1962)などの種々の定義2)があるが,Olsen(1963)3)のいうように,臨床的にはこれを心因性の要因が大きな役割を演じ得る"自覚症"として位置づけながらも,乳幼児や意識障害患者の"他覚的に捉えられる努力性の呼吸"も含めるとする見解が一般的であろう.
そして,その発生機序を知るには,呼吸の調節機構を知る必要があるが,今日,なお未知の分野が多い.
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