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文献詳細

雑誌文献

medicina15巻2号

1978年02月発行

文献概要

今月の主題 急性期脳卒中の臨床 診療の実際

膵島腫瘍

著者: 黒田慧1 赤尾周一1

所属機関: 1東大第1外科

ページ範囲:P.237 - P.239

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はじめに
 膵島腫瘍は膵に発生する内分泌腫瘍の総称名として用いられ,腫瘍から分泌されるホルモンによって特有の症候群を呈するfunctioning tumorと,とくに症状を呈しないnon-functioning tumorとがある.膵島腫瘍には複数のホルモンを産生するものが多いが,そのうち最も多量に産生・分泌されるホルモン(原因ホルモン)によって症状が発現すると考えられており,膵島腫瘍およびそれによる症候群は,ともにその原因ホルモン名に-omaを付して呼ばれることが多い.
 膵島腫瘍による症候群のうち最も多い疾患はインスリノーマで,次いでガストリノーマ(Zollinger-Ellison症候群)が多く,WDHA症候群がこれに次ぎ,グルカゴノーマはさらに稀で,ソマトスタチノーマは最近2例の報告をみたに過ぎない.また,膵島腫瘍によるクッシング症候群やカルチノイド症候群なども稀に報告されているが,ここでは膵島腫瘍に特有で比較的頻度の高い前4者について概説することとしたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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