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文献詳細

雑誌文献

medicina15巻3号

1978年03月発行

文献概要

今月の主題 胸痛の診かた・とらえかた 胸痛患者診かた—問診から身体所見まで

循環器疾患

著者: 森文信1

所属機関: 1下関市立中央病院内科

ページ範囲:P.326 - P.327

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はじめに
 今日,当院のような病院では,胸痛を訴えて来院した場合,診察の時間を短縮し能率を上げるために,主訴と簡単な問診だけをまず済ませ,一般検尿,血球計算,胸部x線撮影および心電図などの検査を指示し,その結果をみながらさらに詳細な問診をしたり,さらに必要な検査を行う方法をとらざるをえないような状況である.あるいは,あらかじめ12誘導心電図を調べることなしにMasterの2段階負荷試験を行って,診察のときになって負荷をしてはならない心疾患であることを発見して狼狽することもある.本来,問診を十分に行い,身体の診察を行ったうえで必要な検査を行うべきであるのに,ときとしてこのような事態になりがちである.このような過ちを防ぐ意味でも,病歴をとり,視診,触診,聴打診,血圧測定をまず行うことがもう一度強調されなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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