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新しい腎臓病学への導きとなる本—G. M Berlyne著—プログラム学習・腎臓病学入門
著者: 柴田一郎1
所属機関: 1大田区開業
ページ範囲:P.432 - P.432
文献購入ページに移動 終戦直後,なかなか復員させてもらえず,呉海軍病院で退屈な毎日を送っていた頃,私はたまたま持っていた戦前の名著として定評のあった佐々廉平先生の腎臓病の大冊を読み通して,出撃だ玉砕だといっていた雰囲気の去ったばかりの空虚な士官次室で,学問に対する静かな充足感とともに,生きていてよかったという喜びをつくづく感じたことがあった.この古典的な懐しい佐々先生の本は今でも家にある.
その後しばらくの間,腎臓病についてはかなりわかったつもりでいたのだが,最近,ことにこの10〜20年の間に,病態生理,免疫,電顕などの発達をとりいれた新しい腎臓病学の発展には著しいものがあった.と同時に,非常に難解なものになってきたことも拒めない事実であろう.
その後しばらくの間,腎臓病についてはかなりわかったつもりでいたのだが,最近,ことにこの10〜20年の間に,病態生理,免疫,電顕などの発達をとりいれた新しい腎臓病学の発展には著しいものがあった.と同時に,非常に難解なものになってきたことも拒めない事実であろう.
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