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文献概要
今月の主題 新しい糖尿病の臨床 治療
インスリン療法—静脈内持続注入法
著者: 田坂仁正1
所属機関: 1東女医大内科
ページ範囲:P.478 - P.479
文献購入ページに移動はじめに
糖尿病性昏睡に対する従来の治療は,輸液とともに大量の速効性インスリンの静脈内ならびに皮下注射によりケトアシドーシスを矯正していく主に経験的な方法であったが,1968年にChristensenら1)が,組織において最も有効に働く血中インスリン濃度は20〜200μU/lで十分であることを報告,1972年にSönksenら2)は,このような血中濃度を維持するには1時間に2〜12単位のインスリン注入量で十分であることを報告し,今日のインスリン少量持続法の理論的根拠を示した,1974年にPageら3),Kidsonら4)により相次いでその優れた有効性が報告され,筆者らもその優れた効果を認めている5).
糖尿病性昏睡に対する従来の治療は,輸液とともに大量の速効性インスリンの静脈内ならびに皮下注射によりケトアシドーシスを矯正していく主に経験的な方法であったが,1968年にChristensenら1)が,組織において最も有効に働く血中インスリン濃度は20〜200μU/lで十分であることを報告,1972年にSönksenら2)は,このような血中濃度を維持するには1時間に2〜12単位のインスリン注入量で十分であることを報告し,今日のインスリン少量持続法の理論的根拠を示した,1974年にPageら3),Kidsonら4)により相次いでその優れた有効性が報告され,筆者らもその優れた効果を認めている5).
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