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文献概要
今月の主題 新しい糖尿病の臨床 治療
経口血糖降下剤の問題点—ビグアナイド剤
著者: 平田幸正1
所属機関: 1東女医大糖尿病センター
ページ範囲:P.482 - P.483
文献購入ページに移動はじめに
ビグアナイド剤が糖尿病に対する治療薬として登場したのは1957年である.この最初の薬剤は,フェンホルミンであった.続いて同じくビグアナイド剤に属するメトホルミン,ブホルミンがわが国では使用されるようになり,今日に至っている.
このビグアナイド剤に関する最大の問題点は乳酸アシドーシスであり,最近,この乳酸アシドーシスがフェンホルミン使用例中にかなりの頻度で発生することと,この乳酸アシドーシスの死亡率がきわめて高いということが注目され,ついにフェンホルミンは,発売以来20年を経たのちに使用中止の段階を迎えることになった.ここでは,このトピックを取り上げることとしたい.
ビグアナイド剤が糖尿病に対する治療薬として登場したのは1957年である.この最初の薬剤は,フェンホルミンであった.続いて同じくビグアナイド剤に属するメトホルミン,ブホルミンがわが国では使用されるようになり,今日に至っている.
このビグアナイド剤に関する最大の問題点は乳酸アシドーシスであり,最近,この乳酸アシドーシスがフェンホルミン使用例中にかなりの頻度で発生することと,この乳酸アシドーシスの死亡率がきわめて高いということが注目され,ついにフェンホルミンは,発売以来20年を経たのちに使用中止の段階を迎えることになった.ここでは,このトピックを取り上げることとしたい.
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