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今月の主題 新しい糖尿病の臨床 治療
小児糖尿病の治療
著者: 石場俊太郎1
所属機関: 1東女医大小児科
ページ範囲:P.484 - P.487
文献購入ページに移動定義 糖尿病は,発病の年齢により,小児糖尿病(15歳未満発病),若年糖尿病(15〜24歳),成人糖尿病(25〜64歳),老年糖尿病(65歳以上)とに分けられる.また発病の仕方により,若年型糖尿病(インスリンの注射を不可欠とする)と成人型糖尿病(肥満があり,インスリン注射を必要としない)に分けられる医小児および若年糖尿病の型は,主として若年型糖尿病であるが,ほぼ同数の成人型糖尿病もある.この若年型糖尿病の頻度は1万人に1人で,発病のピークは,3〜5歳前後と10歳前後の2つがある.
成人型糖尿病は肥り過ぎ,過労,妊娠,精神的ストレスなどの誘因から徐々に進行してくるが,「やせの糖尿病」といわれる若年型糖尿病は,過食や肥満とはあまり関係なく,急激な発育の影響によるインスリンの分泌の低下によることが多く,症状が急激にきて昏睡などの意識障害を起こしやすいのが特徴である.その他の特徴的症状としては,口渇,多飲多尿,夜尿,さらに急激なやせ,頻回の皮膚感染,倦怠感,さらに進むと腹痛,嘔吐,昏睡となる.
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