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文献詳細

雑誌文献

medicina15巻4号

1978年04月発行

文献概要

今月の主題 新しい糖尿病の臨床 トピックス・成因

HLA

著者: 十字猛夫1

所属機関: 1東大輸血部

ページ範囲:P.502 - P.503

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HLA抗原の構造
 HLA抗原は,ヒトの白血球の同種抗原系である.1977年9月のInternaticnal Histocompadbility Workshopの結果,現在5つの抗原系が公認されている(図).A locus,B locus,C locusの抗原は,末梢リンパ球(T,B未分離のリンパ球)と抗血清とのLCT(lymphocyte cytotoxicitytest)によって血清学的に同定される抗原である.D locus抗原は,リンパ球混合培養法(MLC)によって,細胞学的に同定される抗原系である.DR locusの抗原はD locus抗原と密接な関係にあり,D locus抗原そのものを血清学的に同定している可能性もある.方法は,リンパ球をTリンパ球とBリンパ球に分けて,Tリンパ球には反応せず,Bリンパ球のみと反応する抗血清によるLCT法によって同定する.この抗原系は,マウスのIa抗原(I region asscciated antigen)と相同のものと考えられている.
 マウスにおいては,特定の抗原に対する免疫応答性はstrainによって異なっており,この差は,H-2抗原(ヒトのHLA抗原と相同の抗原)遺伝子と同一染色体上で隣接するI region(Ir-1 region)に座を有する免疫応答遺伝子(Ir gene)によってcontrclされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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