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文献詳細

雑誌文献

medicina15巻5号

1978年05月発行

文献概要

今月の主題 消化・吸収の基礎と臨床 外分泌と消化・吸収

膵液分泌

著者: 菅野富夫1

所属機関: 1北大獣医学部生理学

ページ範囲:P.640 - P.642

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膵臓の構成
 膵臓の大部分を占めているのは膵外分泌腺である.膵外分泌腺は,食物中の高分子物質を腸管から吸収されやすい形の低分子物質に分解する消化酵素,あるいは酵素原(zymogen)を分泌している,外分泌腺の間に島状に散在している内分泌腺(Langerhans島,膵島)は,膵臓全重量の1〜2%を占めているにすぎないが,炭水化物,蛋白質,脂質の中間代謝調節に重要な役割をはたしている.このように,膵外分泌腺と膵内分泌腺とはそれぞれ消化機能中で重要な位置を占めていることはよくわかっていたが,膵内分泌腺が膵外分泌の機能に直接効果を現しているという考えが近年次第に有力になってきている.
 膵外分泌腺は腺房組織と導管組織から構成されている.腺房組織は腺房細胞からなりたち,cholecystokinin-pancreozymin(CCK-PZ)や迷走神経の刺激をうけて,消化酵素,酵素原を分泌すると同時に,NaClも分泌していると筆者は考えている.導管組織は導管終末部細胞から構成され,主としてsecretin(Sc)の刺激をうけてNaHCO3に富む膵液を分泌していると考えられている.腺房の中心部にある腺房中心細胞は,膵臓の腺房に特有な細胞とされ,細胞の一端は腺腔に面しているが,他端は基底板にのびているとする研究者もある1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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