文献詳細
今月の主題 免疫診断法と免疫療法
免疫療法
文献概要
はじめに
免疫強化剤が癌の免疫療法剤と同義語である現状は,その開発の歴史からみて当然のことといえよう.現在までに免疫刺激能が実験的または臨床的に確かめられた物質は表に示すとおりで,数も多く,その種類も多岐にわたる.物質によって,作働する免疫系の標的細胞(Tリンパ球,Bリンパ球,マクロファージなど)が異なる.刺激をうける免疫反応の種類も異なる.投与量,投与のタイミングによっても発現する刺激効果は異なってくる.したがって,目的とする免疫増強効果が十分に発揮されるためには,強化剤の最少有効量以上の投与が必要であり,抗原刺激と免疫強化剤との投与のタイミングも大切である.そのためには免疫応答能を経時的に測定することが必要となるが,これには一定の方式が確立されているわけではない.本稿では,誌面の都合上,現在わが国で入手可能な製剤について記述するにとどめる.
免疫強化剤が癌の免疫療法剤と同義語である現状は,その開発の歴史からみて当然のことといえよう.現在までに免疫刺激能が実験的または臨床的に確かめられた物質は表に示すとおりで,数も多く,その種類も多岐にわたる.物質によって,作働する免疫系の標的細胞(Tリンパ球,Bリンパ球,マクロファージなど)が異なる.刺激をうける免疫反応の種類も異なる.投与量,投与のタイミングによっても発現する刺激効果は異なってくる.したがって,目的とする免疫増強効果が十分に発揮されるためには,強化剤の最少有効量以上の投与が必要であり,抗原刺激と免疫強化剤との投与のタイミングも大切である.そのためには免疫応答能を経時的に測定することが必要となるが,これには一定の方式が確立されているわけではない.本稿では,誌面の都合上,現在わが国で入手可能な製剤について記述するにとどめる.
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