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文献詳細

雑誌文献

medicina15巻6号

1978年06月発行

文献概要

今月の主題 免疫診断法と免疫療法 免疫療法・これから期待されるもの

Transfer factor

著者: 松本脩三1 伊藤碩候2

所属機関: 1北大小児科 2日赤北海道血液センター

ページ範囲:P.840 - P.841

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はじめに
 Transfer factor(TF)は,遅延型皮膚反応(DTH)陽性の供血者から陰性の受療者へ,その皮膚反応性を受働的に伝達することが可能な感作白血球由来の透析性抽出物として,Lawrenceにより1955年に初めて記載された1)
 正常人では,DTHの伝達ばかりでなく,この物質を介して特異抗原に対するMIF産生反応とか,あるいはin vitroのリンパ球反応性も伝達されうることも同時に知られていた.Lawrenceの報告から15年を経てTFが多くの臨床家の注目を集め始めたことの背景には,2つの疾患の存在がきわめて重要な役割を果たしている.すなわちWiskott-Aldrich症候群(WAS)と慢性皮膚粘膜カンジダ症(CMC)である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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