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雑誌目次

雑誌文献

medicina15巻7号

1978年07月発行

雑誌目次

今月の主題 実地医のための臨床細菌学

臨床細菌学とは

著者: 小酒井望

ページ範囲:P.926 - P.927

はじめに
 臨床細菌学(clinical bacteriology)は単に対象を細菌(bacteria)に限ることなく,広く人体にかかわり合いを持つ微生物を対象とする学問という意味で,臨床微生物学(clinical microbiology)と同義語として用いられる場合が多いので,ここでも臨床細菌学を広義に用いることにする.

免疫学からみた臨床細菌学

著者: 野本亀久雄 ,   光山正雄 ,   見明俊治

ページ範囲:P.928 - P.929

はじめに
 感染症をとりまく分野の中で,感染症の原因である微生物を検体から迅速,正確に分離同定することにより診断を確定し,またその菌の薬剤感受性,MIC測定により適切な治療法の選択を容易にすることを主眼として,臨床細菌学は急速に進歩しつつあり,またその確立が強く要求されている.ところで,生体は外来異物としての細菌に対して非特異的防禦機構,特異的免疫防禦機構を有しており,細菌の病原性・毒力など寄生体側が宿主側の防禦能をはるかに上まわるか,この防禦能が低下して寄生体側が優位に立つ場合に初めて感染症が成立する.近年,多数の抗生剤が相次いで開発・生産されてきたにもかかわらず,感染症が変貌しつつも,まったく減少傾向をみせない背景には,種々の原因による生体防禦能低下が大きな要因となっていると考えられる.
 本稿では,宿主寄生体相互関係(Host-parasite relationship)という感染を成立させる基本的な条件を,とくに宿主の防禦機能を中心に考えたい.

細菌学的アプローチ

検査のすすめ方—検体採取から結果の解釈まで

著者: 高橋昭三

ページ範囲:P.930 - P.932

感染症の症状の発現
 感染の始まりは,病原微生物と宿主の食細胞の出会いである.そこで菌が喰菌され,あるものは死滅するが,あるものは増殖を始める.これが感染の成立である.
 ここに食細胞が次第に集合し,菌と食細胞の混在,食菌による菌の減少,菌による食細胞の死,菌の増加が起こる.菌数の増加は細胞の集合をさらに促進し,そこに肉眼的な細胞の集団,すなわち病巣が成立する.この時期を発病といってよい.やがて食細胞により菌は処理しつくされ,感染症は終息するか,菌がその病巣から体内の他の部位に,リンパ路,血管によって移動し,新たな病巣をつくるかのいずれかが起こる.この過程で,感染部位(原発巣)には細胞浸潤による種々の症状があらわれる.ここでくい止められなかったとき菌血症が生じ,新たな症状が発現する.すなわち,感染による局所症状は感染の第一のサインであり,限局性であり,全身症状は明らかでないことが多い.

血液・髄液

著者: 富岡一 ,   内田博

ページ範囲:P.933 - P.937

はじめに
 敗血症や髄膜炎を疑う血液や髄液よりの病原微生物の分離は,これをもって原因菌と決定できるだけに,その適正な検体採取と培養法が要求される.しかもいまさらふれるまでもなく,亜急性細菌性心内膜炎では,化学療法が長足に進歩した現在,もはや感染死をみることはなく,その直接の死因は心不全と梗塞死になってきたが,その早期診断,早期適正治療の重要性は少しも変わっていない.
 また,近年,著しく増加のみられるグラム陰性桿菌(GNR)敗血症では死亡率はきわめて高率で,その迅速なる原因菌の同定と薬剤感受性の把握は,早期適正治療開始に直結し,その重要性はより強調されている.そこで血液培養実施上のいくつかの要点を述べてみる.

喀痰

著者: 松本慶蔵

ページ範囲:P.938 - P.939

はじめに
 呼吸器感染症の起炎菌をいかにして決定してゆくべきかは古くて新しい課題である,したがって,喀痰を対象に起炎菌を決める新しい方法が試みられ,幾つかの難関が次々と突破されつつある.この状況下に実地医の立場で喀痰をいかに考えてアプローチしてゆくべきかに焦点を合わせ,日頃の筆者の考えと,この方面の進歩について述べてみたい.

糞便

著者: 齋藤誠

ページ範囲:P.940 - P.942

はじめに
 腸管感染症を疑う場合に,糞便(下痢便)のもつ病原検索的意義に関心をもっても,その疫学情報の側面を考察する人は少なく,一般に治療との直結で検体を処理することが多い.
 そこで筆者は,下痢便という形で提示される検体について,どのような病原を検索したらよいのか,その検索手順,疫学的背景についての考え方を述べてみたいと思う.

胆汁

著者: 国井乙彦 ,   岩田滉一郎

ページ範囲:P.943 - P.945

はじめに
 胆道系感染が臨床上疑われた場合,その原因菌を胆汁中に検出することが適切な治療に結びつくことはいうまでもない.手術時あるいは胆のう穿刺,内視鏡的胆道造影,経皮胆管造影などに際し得られた胆汁より菌が検出されればこれが原因菌であると考えられる.しかし,これらの手段による胆汁の採取は常に可能とは限らない.多くの場合,Meltzer-Lyon法により十二指腸液を採取し,その細菌学的検索を行い原因菌を決めているのが現状である.

尿

著者: 斉藤篤 ,   柴孝也

ページ範囲:P.946 - P.947

はじめに
 尿路感染症の診断,治療の基本になるものは細菌尿の確認である.尿中細菌定量培養法の確立によって,真の細菌尿(105/ml以上)と汚染尿(103/ml以下)との区別が可能となった今日では,本症の原因菌をほぼ正確に把握しうるといっても過言ではない.
 ここでは,尿路感染症患者を診療するにあたり,検査材料としての尿から,いかに有用な細菌学的情報が得られるかを実地医家の立場で述べてみたい.

膿汁

著者: 中山一誠

ページ範囲:P.948 - P.950

はじめに
 膿汁とは感染病巣に遊走してきた多数の白血球の死体や,その際,白血球内のlysosomeより放出されたlysosomal enzymeにより分解された局所組織の壊死物,感染菌などを混じえた組織分解産物からなり,脂肪に富んでいる.最近の筆者らの研究では,膿汁中に免疫グロブリンも多量に含まれており,barrierの形成や感染拡大の防止に液性免疫機構が働いていると思われる.膿汁は流動性であるが,ときに線維素の浸出により流動性を失い,苔状に付着することがある.これを膿苔という.これに類するものにジフテリヤ感染のときの偽膜がある.膿苔が単に付着しているのに対し,偽膜は粘膜層に線維素と白血球が浸透し形成されるため,無理に剥離すると粘膜下組織まで損傷され,出血しやすいし,潰瘍を作ることもある.

問題になってきた起炎菌の分離・同定

表皮ブドウ球菌

著者: 黒坂公生

ページ範囲:P.952 - P.953

はじめに
 各種疾患の治療法の進歩に伴い,今まで問題にされていなかったいわゆる弱毒菌による感染症が増加してきている.表皮ブドウ球菌(以下表皮ブ菌)もその範疇に入るものと考えられ,黄色ブ菌との鑑別ということ以外にその重要性が認識され始めた.表皮ブ菌の分離同定はブ菌の分離同定法でもあるので,ここでは似たような球菌との鑑別点を中心にして表皮ブ菌について述べてみる.

無芽胞嫌気性菌

著者: 上野一恵

ページ範囲:P.954 - P.960

はじめに
 嫌気性菌による病気で,従来よく知られているものは破傷風,ガス壊疽,ボツリヌス食中毒,放射線菌症などである.近年になって,ウェルチ菌食中毒と無芽胞嫌気性菌による感染症が重視されてきた.とくに無芽胞嫌気性菌はopportunistic infectionの起因菌として重要になってきた.無芽胞嫌気性菌はヒトの皮膚や粘膜の正常細菌叢を構成する主要な細菌で,今日,感染症の起因菌として問題にされている嫌気性菌は,これらの無芽胞嫌気性菌による内因性感染症である.
 従来,無芽胞嫌気性菌の大部分は病原性がないか,または極めて弱いと考えられていた.したがって,このような細菌が感染症を引き起こすのには,細菌側の要因よりも生体側の要因が重要な役割を果たしている.生体側の要因とは,たとえば悪性腫瘍,自己免疫疾患,糖尿病などの原発性疾患や生体の器質的,機能的障害などをあげることができる.また化学療法剤の不適当な使用,紫外線照射,X線照射,免疫抑制剤などの投与もその素地を作りだすことになる1)

ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌

著者: 藪内英子

ページ範囲:P.962 - P.965

はじめに
 空気環境で生育できる菌は,無酸素環境(嫌気状態)でブドウ糖を分解する発酵菌と,この条件ではブドウ糖を分解しない非発酵菌に分けられる.発酵菌は通性嫌気性菌,非発酵菌は好気性菌である.この発酵と非発酵の区別はグラム陰性桿菌ではとくに重視されており,分類および同定のための主要性状の一つとされている(表1).Escherichia coli,Vibrio cholerae,Haemophilus influenzaeなどは発酵菌,Pseudomonas aeruginosa,Alcaligenes faecalisなどは非発酵菌である.非発酵グラム陰性桿菌の中には古くからヒトの病原菌として知られているBordetella pertussis(百日咳菌)やヒトと動物の共通の病原菌であるBrucella sp.,Francisella tularensis(野兎病菌)のように,血液などを加えた特殊培地でないと生育しないものもある.けれども,今日一般に非発酵グラム陰性桿菌または非発酵菌と呼ばれているのはPseudomonas aeruginosa(緑膿菌)など普通培地に生育する菌種,菌属である.

最近話題のグラム陰性発酵性桿菌

著者: 坂崎利一

ページ範囲:P.966 - P.967

はじめに
 最近の感染症では,しばしば臨床家の知らない,あるいはときには医学細菌学者さえも知らない菌名が原因としてあげられる.それらの中には,近年になってはじめて発見された新しい菌種もあるが,多くはすでに数十年も以前から関係者の間ではよく知られている菌である.また,感染症の側からみれば,原因は不明であったにしても古くから存在したものもあれば,いわゆる日和見感染(opportunistic infection)として最近はじめて問題にされ始めた感染症もある.したがって,何が珍しいか,何が珍しくないかはその見方によって一様でなく,ここでは前者の例としてYersinia enterocolitica感染症,いわゆる在郷軍人病(Legionnairs disease),および既知原因菌によらない下痢症,後者の例としてSerratia感染症およびKlebsiella oxytoca感染性腸炎を述べるにとどめる.

百日咳菌

著者: 芦原義守 ,   内村真佐子

ページ範囲:P.968 - P.970

はじめに
 わが国の百日咳患者の届出数は2〜3年の流行周期をくり返しながら急速に減少し,全国で206名(1971)まで低下したものが,1974年から1975年にかけて岐阜・愛知両県で相次ぐジフテリア・百日咳・破傷風混合ワクチン(DPT)の接種事故発生により,予防接種の副反応が強調され,接種率が激減した結果,百日咳患者の急増(3344名,1977)となったものと考えられている.
 百日咳は百日咳菌(Bordetella pertussis)によって起こる乳幼児に多い呼吸器系急性伝染病であるが,パラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)がときに百日咳類似の病気を起こす.

抗菌剤感受性と耐性

感受性測定法

著者: 五島瑳智子

ページ範囲:P.971 - P.975

はじめに
 感染症の治療に際し,適切な抗菌薬を選択するために,原因菌の分離,同定と平行して菌の抗菌薬に対する感受性測定が行われている.臨床細菌検査における薬剤感受牲測定は迅速であることが要求されるので,多くの場合,感受性ディスクによる方法を用いている.
  一方,菌株の薬剤感受性を定量的に測定したい場合は,各種濃度に希釈した薬剤を培地に加え,その中で菌の発育の有無をしらべる方法がとられる.薬剤感受性測定の臨床上の目的は,主として①治療上適切な薬剤の選択であり,また②分離菌の薬剤感受性の疫学調査などである.基礎的には抗菌薬の相互評価や,新物質の評価などに欠くことができない.

最近の耐性率

著者: 中谷林太郎 ,   野崎真弓 ,   村上文枝 ,   小沢悦子 ,   松崎広子 ,   富川久美恵 ,   佐藤喜春 ,   鹿島ひさ ,   甲田雅一 ,   斎藤誠 ,   松原義雄 ,   小酒井望 ,   小栗豊子 ,   国井乙彦 ,   松本慶蔵 ,   富岡一 ,   小林芳夫 ,   内田博 ,   神木照雄 ,   吉崎悦郎 ,   大当正紀

ページ範囲:P.976 - P.996

 今日,各種の感染症に対して数多くの抗菌剤が汎用されている一面,高率の耐性率が問題視されている.しかし,ぞれそれの起因菌についての耐性率をまとまってみる機会がきわめて少ないのが現状ではなかろうか.そこで今回は各施設および研究グループの方々に,研究対象となっている起因菌の感受性と耐性率についてデータをお寄せいただいた.施設間でデータに若干の相違はあるが,明日からの抗菌剤療法に一つの指針を与えてくれると思う.

β-lactamaseと薬剤耐性

著者: 横田健

ページ範囲:P.997 - P.999

はじめに
 ベニシリン類(penicillins:以下PC)とセファロスポリン誘導体(cephalosporin derivatives:以下CES)は,細菌特有の細胞壁主成分ムレイン(murein)の生合成を阻害して抗菌力をあらわすので1,2),作用点をもたない動物細胞にはほとんど影響を与えない.そこで,これらの薬剤はアレルギーの注意をすれば最も副作用の少ない化学療法剤として,今日広く臨床医学に応用されている.しかし,近年それに対する耐性菌が増加しつつあり,感染症の治療が困難になってきた.
 PCとCESはその化学構造の中にβ-lactamと呼ばれる環状の部分をもつので,β-lactam drugと総称される.β-lactamaseというのは臨床材料など自然界から得られるPC,CES耐性菌が作る酵素で,これら薬剤のβ-lactam環を加水分解により開裂し,抗菌力を失わせるものである(図1).

注意しておきたい感染症

恙虫病

著者: 山作房之輔

ページ範囲:P.1000 - P.1001

はじめに
 わが国の恙虫病は,秋田県雄物川,山形県最上川,新潟県信濃川,阿賀野川流域の堤防と川の間や中洲の草叢でRickettsia orientalisを保有するTrombicula akamushiの幼虫に刺されて,主に夏に発生する死亡率の高い重篤な熱性疾患として古くから知られ,古典的恙虫病と呼ばれる.一方,本症は日本,インド,豪州を結ぶ三角形の地域に広範に存在してscrub typhusと呼ばれ,第二次大戦中に日米両軍で数万人が罹患し,死亡率は地域により0.6から35%の大差を認めた.
 戦後,昭和23年および29年秋に富士山麓演習地に野営した米軍兵士に集団的に本症が発生し,患者,野鼠と寄生していたT. scutellarisからR. orientalisが分離された.伊豆七島で10月下旬から1月中旬に多発する熱性疾患もT. scutellarisに媒介される本症と判明し,七島熱と名付けられた.

粟粒結核

著者: 青柳昭雄

ページ範囲:P.1002 - P.1005

はじめに
 粟粒結核症は血中に大量の結核菌が侵入するか少量でも頻回に血中に入り,結核菌が種々の臓器に散布されて粟粒大の散布性病巣を生ずる際に呼称される.罹患臓器としては肺,肝,髄膜,骨,関節,腎,脾,副腎,卵管,副睾丸などが好発部位であり,筋肉,心,膵,胃,甲状腺,睾丸は極めて稀である.
 本症は結核の初感染を受けた個体の肺病巣よりの所属肺門リンパ節の結核病巣が,上行性に傍気管リンパ節,静脈角リンパ節に波及し,静脈角リンパ節の病変が鎖骨下静脈に穿孔して,大量の結核菌が血中に入るいわゆる早期蔓延により発症するとされ,年齢別にみれば小児の疾病であった.しかしながら,最近はツベルクリン反応が陽転してより早期に発症する早期蔓延型は極めて少数となり,成人にみられ,晩期蔓延型が多くなっている.

最近の破傷風

著者: 海老沢功

ページ範囲:P.1006 - P.1007

破傷風の頻度
 近年,日本国内における破傷風患者は減少しているが,最も新しい統計では1975年に85人死んでいる.患者数はその2〜3倍あるものと推定される.人口10万人あたりの死亡率は0.1以下である.これはある意味では少ない死亡数であるが,予防注射で完全に防げるものであることを考えると,年間85人も死んでいることは重大な問題である.

ワイル病

著者: 小林讓

ページ範囲:P.1008 - P.1010

はじめに
 黄疸出血性レプトスピラ病(ワイル病)はLeptospira icterohaemorrhagriaeの感染による急性熱性疾患である.本病はいったん罹患すればきわめて速やかな経過をたどり,半日あるいは1日の治療開始時期の遅れによっても重篤となりやすく,第5病日までに適正な治療を開始した場合死亡率は10%以下であるが,それ以後では20〜40%に及び,わが国に存在する感染症では,とくに早期診断・早期治療が重要な疾患である.

感染症の管理

術後感染症

著者: 由良二郎 ,   品川長夫 ,   石川周 ,   松垣啓司 ,   花井拓美

ページ範囲:P.1011 - P.1015

はじめに
 外科領域における感染症として最も重要なものは術後感染症である.これは外科手術に伴う最も不快な合併症であり,その予防ならびに治療は手術成績の向上のためには欠かせざる重要事項である.そして近年では,術前術後の管理および麻酔の進歩,手術術式の向上などにより,抵抗力の弱い個体に対しても過大な手術侵襲が加えられるようになって感染性合併症の発生機会が増加し,加えて新しい化学療法剤の出現と相まって,術後感染症の様相は複雑多岐なものとなってきている.すなわち,菌交代現象,弱毒菌の台頭,抗生剤耐性菌の増加などであり,これらに対する予防対策および治療法の確立は外科手術成績の向上につながるものである.
 術後感染症に対しては古くより多くの優れた研究1〜4)がなされているが,未だ数多くの問題を残しているのが現状である.本稿では,術後感染合併症について教室の成績をもとに,その現況,予防および治療について述べ,あわせてその問題点についても論じてみたい.

院内感染

著者: 池本秀雄

ページ範囲:P.1016 - P.1017

はじめに
 院内感染nosocomial infectionは,市中感染community-acquired infectionとはちがって,感染に対する防御能が低下した患者compromised hostにみられることが多いため原因菌のパターンが自ら異なる.このような患者では感染予防のため,または治療のためしばしば広作用域の抗生剤が投与されるので,薬剤耐性菌や日和見菌opportunistsによる感染が誘発されやすい.免疫抑制剤などの使用はこれに拍車をかけることになる.

老年者感染症の臨床細菌学と治療

著者: 島田馨

ページ範囲:P.1018 - P.1019

老年者感染症の細菌学的特徴
 老年者は感染症をなおりにくいようにさせる因子をかかえている場合が多い.たとえば,糖尿病,気管支拡張症,胆石症,残尿などは老年者に珍しくないが,このような基盤のあるところに感染が成立すると,慢性の経過をとりやすくなる.したがって,若い人にみられるような急性単純性の感染症よりも,慢性複雑性感染症が老年者の感染症に大きな比重をしめてくる.
 臨床細菌学的な立場から老年者の感染症を眺めると,いくつかの特徴を指摘できる.その一つは複数菌による混合感染が多いことである.呼吸器感染の起炎菌の決定は容易ではなく,とくに喀痰の培養だけでは呼吸器感染が一種類の細菌によるものか,混合感染を起こしているのかを決めるのは不可能に近いが,老年者の敗血症,胆道感染症,軟部組織感染症,尿路感染症では明らかに混合感染の比率が高い.一般に,敗血症での複数菌感染は6〜10%程度と考えられているが,自験の老年者の敗血症210例のうち17.6%は複数菌の敗血症であった1).また老年者の胆道手術の際に,胆嚢を穿刺して採取した胆汁の培養成績では,40の有菌胆汁のうち32胆汁が混合感染であった2).老年者の軟部組織の感染症で多いのは褥瘡部位の感染であるが,褥瘡は仙骨部や大転子部に好発して糞便に汚染されやすいため,ほとんどすべてが混合感染を起こしている.

座談会

正常細菌叢の臨床細菌学的意義

著者: 富岡一 ,   朝田康夫 ,   光岡知足 ,   小沢敦 ,   佐々木正五

ページ範囲:P.1020 - P.1029

 抗生物質の発達によって,感染症はすでに克服されたという印象を受ける.しかし,一方では,これまで病原的意味を持たないと思われていた常在菌による感染症が脚光を浴びつつある.
 今回は,この常在菌による感染の病因的意義と,今後解明されるであろう発癌やホルモンなどとの関係を含めて,"臨床細菌学"という立場から,細菌のもつ意味合いについて広くお話しいただく.

心電図の診かたとその鑑別 臨床編・各種心疾患の心電図・1

高血圧

著者: 石川恭三 ,   前田如矢

ページ範囲:P.1030 - P.1034

 前田 今回は高血圧症の心電図についてお話しいただきます.まず,この症例の心電図を読んでいただきたいと思います.
 石川 肢誘導から前額面の平均電気軸を見るわけですが,II,III,aVFに深いS波があり,IIでR波とS波がほぼ等しいことから,大体-30°ぐらいの左軸偏位であることがいえます.また,IとaVLで陰性T波のあることが,この心電図の肢誘導の特徴です.

教養講座・比較生物学 生命と環境との調和

尿素・尿酸の排泄

著者: 松田佳子 ,   勝沼信彦

ページ範囲:P.1036 - P.1040

はじめに
 多くの動物において,蛋白質,アミノ酸の窒素の終末代謝産物は,アンモニア,尿素または尿酸のいずれかの形で排泄されている.そして窒素終末排泄型はそれぞれの生物の胚の発生時の環境での利用可能な水の量と密接な関係にあるとするNeedham1,2)の考えは広く知られている.すなわち,多くの水生動物のごとく,その環境に豊富な水の利用が可能な場合,窒素終末産物はアンモニアのままで排泄される,また,多くの陸上に棲む哺乳動物や両生類では尿素が終末産物として排泄されている.一方,爬虫類や鳥類,昆虫では,水の利用がきわめて限られている閉鎖卵の中で胚の発生が起こり,したがって窒素終末代謝物は水に最も不溶性の尿酸である.このように,排泄する窒素化合物の種類によって,動物をそれぞれアンモニア排泄性動物,尿素排泄性動物,尿酸排泄性動物と大きく3群に分けることができる.
 ただ,これはそれぞれの動物がいずれの形で大部分の窒索化合物を排泄しているかということであって,なかには2つ以上の窒素化合物を半分半分排泄しているものやら,トリメチルアミンオキシドのような他の化合物を排泄している生物もいる.

図譜・大腸内視鏡診断学

VII.大腸炎症性疾患—6)アフタ様大腸炎 非特異性結腸潰瘍 腸型ベーチェット病

著者: 佐々木宏晃 ,   長廻紘

ページ範囲:P.1043 - P.1045

 大腸の非特異性潰瘍のなかで,鑑別診断上,重要なものとして,アフタ様大腸炎,非特異性結腸潰瘍,腸型ベーチェット病がある.これらはすでに述べた潰瘍性大腸炎,大腸クローン病などに比べ,日常遭遇する機会は少ないと思われるが,症例数は確実に増加してきている.
 病因は,現在のところいずれも不明であり,組織学的にも特異な所見はない.したがって,診断は主に除外診断を含め,総合的になされなければならない,しかしながら,典型例では,内視鏡的にも,X線的にも比較的特徴的な所見を有し,形態学的に診断可能なものもある.

演習・X線診断学 シンチグラム読影のコツ・1

甲状腺シンチグラム

著者: 木下文雄 ,   久保敦司

ページ範囲:P.1046 - P.1050

 甲状腺疾患の診断は臨床経験の豊富な専門の医師は,視診,触診などの理学的所見のみで90%以上の症例を診断し得るといわれています.また,ラジオアイソトープの医学利用のトップバッターとして,10年以上にわたり甲状腺疾患の診断領域に象徴的地位を保った甲状腺シンチグラムによる検査は,その観察する面が機能的な面,形態的な面などと異なってはいるものの,131I-T3レジン摂取率に始まりcompetitive protein binding assay,radioimmunoassayと続いたin vitro試験によるT3,T4の測定にその地位を譲ってきています.
 しかし,今日でもなおアイソトープによるin vivoの検査を取り扱う大部分の病院では甲状腺シンチグラムも広く診断に利用され,有用な形態的情報としての評価を受けています.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1052 - P.1057

診療相談室

糖液,注射液などの保存有効期間

著者: 飯田喜俊

ページ範囲:P.1058 - P.1059

質問 20%糖液その他の注射液の保存有効期間はどの程度あるのかご教示下さい.なお,ふだんは冷暗所に保存しております. (横浜市 K. K. 生 53歳)

多発性硬化症のステロイド療法について

著者: 柴崎浩

ページ範囲:P.1059 - P.1060

質問 多発性硬化症に対するステロイド療法は,現在どういう評価を受けているのか.また,投与方法および投与量(毎日あるいは4日投与3日休薬)によって改善に差があるのか.また,ステロイドホルモン投与による改善でまず最初に現れる効果は,何が具体的に多いのかなどご教示ください. (兵庫県西宮市 K. T. 生 29歳)

最小血圧0の場合の基礎疾患

著者: 山田辰一

ページ範囲:P.1061 - P.1061

質問 集団検診で血圧測定の際,最低血圧0で,別に脚気,大動脈疾患,バセドウ病などなく,また自覚症状もない者が少数おりますが,このような場合,何を考えるべきでしょうか. (大阪府岸和田市 H. K. 生 66歳)

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・7

血清尿素窒素

著者: 河合忠

ページ範囲:P.1062 - P.1064

NPNとその成分
 NPN(non-protein nitrogen)というのは非蛋白性窒素化合物の総N量を表し,残余窒素とも呼ばれている.これに包含される主な化合物は表に示す通りである.このうち約50%を占めているのが尿素Nで,次に多いのはアミノ酸Nで約25%を占めている.このようにNPNの各成分を個個に定量しうるようになったため,NPNの定量はほとんど日常行われなくなった.
 NPN化合物は,その含有量として表す場合(尿酸,クレアチン,クレアチニン)と,N量として表す場合(尿素N,アミノ酸N,アンモニアN)とがあるので混乱のないように注意したい.尿素の場合でも,測定はN量として定量するが,体の中では尿素として存在することから,60/28=2.14をN量にかけて尿素量として表す傾向になっている(図1)・

図解病態のしくみ 先天性心疾患・4

大血管転位

著者: 原田研介

ページ範囲:P.1066 - P.1067

 大血管転位(Transposition of the Great Arteries:TGA)はその型によって,D型(D-TGA)とL型(L-TGA:修正大血管転位)に分けられるが,ここではD-TGAについて述べることにする.単に大血管転位といった場合,それはD-TGAを意味する.
 発生頻度は比較的高く,出生10万に対して,20〜30といわれている.男女比は約2〜3:1で,男性に多い.

プライマリー・ケアの実際

救急外来における眼科疾患

著者: 比嘉弘文

ページ範囲:P.1068 - P.1071

はじめに
 当院は,研修病院で終日救急外来を行っている.研修医が,眼科の特殊器械を使用しないで,眼科の救急疾患を鑑別するのに役立つ診療方法と眼科医へ送るまでの救急外来で行える処置について述べてみたい.参考までに当院における1年間の救急外来の眼科疾患の患者数を表1に示す.眼科疾患の患者数は全体の約0.9%にすぎない.そのうち,眼科外来に送られてきたのは63人で,眼科救急患者の24%である,約3/4が救急外来で処置されている(表2).

外来診療・ここが聞きたい

無月経の取り扱い

著者: 古谷博 ,   西崎統

ページ範囲:P.1073 - P.1076

症例
患者 N. Y. 21歳,女性,大学生(独身)
現病歴 高校2年生(17歳)になって初潮があった.その後,不順で量も比較的少ない.生理は約7日間で生理の始めに軽度の腰痛が出現する以外とくに生理痛はない.ところが,約半年前からまったく生理がないままである.全身状態にはまったく異常はないが,時々軽度の下肢のむくみがある.

内科臨床に役立つ眼科の知識

血圧亢進に伴う眼底病変(4)—加齢と細動脈

著者: 松井瑞夫

ページ範囲:P.1078 - P.1079

 前々回,血圧亢進の際にみられる眼底病変を,高血圧性変化と細動脈という2つの観点から評価する考え方を紹介した.そのとき,このような所見を修飾する因子がいろいろとあり,細動脈に加齢によって出現する退行性硬化involutionary sclerosisがとくに重要であることを述べた.今回は,この加齢によって出現する退行性硬化が,血圧亢進によって出現する眼底病変をどのように修飾するかについて説明しよう.ことにこのような退行硬化という概念を導入したLeishmanの見解を中心に紹介をすすめることとする.

私の本棚

私と糖尿病の本との出会い

著者: 柴田一郎

ページ範囲:P.1035 - P.1035

 私は若い頃から糖尿病の本を求めつづけてきた.戦前には和書ではただ一冊恩師坂口康蔵先生の「糖尿病之食事療法」という古い本があったが,古本屋でもみかけず,医局の図書室で一度お目にかかっただけであった.
 戦後にも何冊かの本が発行されたか,その数も少なく,現在のように取捨選択に迷うほどになってきたのは,和書に関する限り,近々10年来のことであろう.それまではこの方面の勉強をする人の多くはJoslin's Diabetes Mellitusなどを主として読んでこられたのであろう.

天地人

赤脚医生

著者:

ページ範囲:P.1081 - P.1081

 1960年代の後半,中国の文化大革命のときの話である.医者は都会の医科大学や病院にばかりいてはいけない.大衆と遊離して資産階級化したエリートとなって革命精神を忘れて堕落するからである.はやく社会へ出て人民のために奉仕し,農民と労働者に学べ,という毛沢東主席の発案で,医科教育は3年に短縮され,学生や都会の医学校や病院の医師はただちに農村に下放され,若干の医療教育をうけた一般人の赤脚医生(はだしの医者)や漢方医(中医)と混って医療工作に従事させられた.
 ところが,このようにして下放させられた都会育ちの医師の中には,地方で満足な医学教育もうけず,経験と乏しい医療設備だけで地方農民の診療にあたってきた「はだしの医者」よりも実力がなく,まったく無能に近い者が少なくないことがわかって問題となったという.

オスラー博士の生涯・62

フランスとイタリア旅行(1909年)

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1082 - P.1084

 オスラー夫妻は,オックスフォードでのかなり忙しい生活に疲れを感じ,またオスラーは,持論としていた5年おきの脳の塵払いを早目に実行したいと考え,1908年の9月からパリに出かけ,遅れて着いた夫人と共に,ゆとりのある生活を約3カ月間楽しんだ.

医師の眼・患者の眼

ラスト・ライト(病者の秘蹟)

著者: 松岡健平

ページ範囲:P.1085 - P.1087

彼此の違い
 アメリカの病院でインターンを始めて2日目か3日目の夜だった.婦人科の術後患者が胸痛を起こしたので病棟に急行した.夜勤専門の婦長が,年老いた患者の血圧を測りながら,「ドクター!ファーザーを呼びましょうか」という.「へえー,こんなお婆さんのお父さんがご健在なのですか,早速呼んでください.危険な状態ですね,僕はすぐに心電図をとりますから」と答えた.
 「ダディーじゃあなくて,プリースト(priest)ですよ,つまりお坊さんを呼ぶんですよ!」と頭にきたようにいう.こちらも,アメリカへきて1週間足らず,英語の語感に慣れぬものだから,「なぜお坊さんなど呼ぶんですか,お坊さんがきたって助かりませんよ」といいながら,酸素吸入を2lより4lに増やし,点滴にLevophed®(Norepinephrine)を入れるように指示する.ところが婦長は「はいはい」と生返事をしたかと思うと,「先生は何もわかっていないんだから,あたしゃ,お坊さんを呼びますからね」と部屋からすたすたと出ていってしまった.さて,次なる手はと考えていたら,可愛いいパッツという看護婦が心電計を押して入ってきた.ほどなく5%D/W 500mlにLevophedを2mg混ぜた点滴によりpump failureは徐々に改善され,老婆の血圧は90/mmHgに戻ったので,ナースステーションまで引き揚げ,カルテを書きはじめた.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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