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文献概要
今月の主題 実地医のための臨床細菌学 問題になってきた起炎菌の分離・同定
最近話題のグラム陰性発酵性桿菌
著者: 坂崎利一1
所属機関: 1国立予防衛生研究所細菌
ページ範囲:P.966 - P.967
文献購入ページに移動はじめに
最近の感染症では,しばしば臨床家の知らない,あるいはときには医学細菌学者さえも知らない菌名が原因としてあげられる.それらの中には,近年になってはじめて発見された新しい菌種もあるが,多くはすでに数十年も以前から関係者の間ではよく知られている菌である.また,感染症の側からみれば,原因は不明であったにしても古くから存在したものもあれば,いわゆる日和見感染(opportunistic infection)として最近はじめて問題にされ始めた感染症もある.したがって,何が珍しいか,何が珍しくないかはその見方によって一様でなく,ここでは前者の例としてYersinia enterocolitica感染症,いわゆる在郷軍人病(Legionnairs disease),および既知原因菌によらない下痢症,後者の例としてSerratia感染症およびKlebsiella oxytoca感染性腸炎を述べるにとどめる.
最近の感染症では,しばしば臨床家の知らない,あるいはときには医学細菌学者さえも知らない菌名が原因としてあげられる.それらの中には,近年になってはじめて発見された新しい菌種もあるが,多くはすでに数十年も以前から関係者の間ではよく知られている菌である.また,感染症の側からみれば,原因は不明であったにしても古くから存在したものもあれば,いわゆる日和見感染(opportunistic infection)として最近はじめて問題にされ始めた感染症もある.したがって,何が珍しいか,何が珍しくないかはその見方によって一様でなく,ここでは前者の例としてYersinia enterocolitica感染症,いわゆる在郷軍人病(Legionnairs disease),および既知原因菌によらない下痢症,後者の例としてSerratia感染症およびKlebsiella oxytoca感染性腸炎を述べるにとどめる.
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