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文献概要
今月の主題 慢性骨髄増殖症候群 慢性骨髄性白血病
長期生存例
著者: 喜多嶋康一1 北川中行1
所属機関: 1岡山大第2内科
ページ範囲:P.1131 - P.1133
文献購入ページに移動はじめに
近年急性白血病の治療の進歩はめざましく,寛解率の向上,平均生存期間の延長に伴い,長期生存例も急速に増加しつつあることは周知のごとくである.本邦においても昭和39年以来名大グループにより全国調査がくり返し実施され,昭和51年11月現在で5年以上の長期生存例が178例に達したことが報ぜられている.これに反して慢性骨髄性白血病(以下CML)の治療は,ブスルファン(Myleran)の登場以後は画期的進歩に欠け,平均生存期間は依然として3年〜3.5年程度にとどまっている現状である.長期生存例についても,散発的な症例についての報告にとどまり,まとまった調査はこれまで試みられていなかったが,筆者らはCMLの生存期間延長の要因を探る目的で,昨年全国医療機関の協力のもとに本邦におけるCML長期生存例の実態調査を施行する機会を得たので,以下その成績の概略を述べ,文献上の報告例もあわせて報告する.
近年急性白血病の治療の進歩はめざましく,寛解率の向上,平均生存期間の延長に伴い,長期生存例も急速に増加しつつあることは周知のごとくである.本邦においても昭和39年以来名大グループにより全国調査がくり返し実施され,昭和51年11月現在で5年以上の長期生存例が178例に達したことが報ぜられている.これに反して慢性骨髄性白血病(以下CML)の治療は,ブスルファン(Myleran)の登場以後は画期的進歩に欠け,平均生存期間は依然として3年〜3.5年程度にとどまっている現状である.長期生存例についても,散発的な症例についての報告にとどまり,まとまった調査はこれまで試みられていなかったが,筆者らはCMLの生存期間延長の要因を探る目的で,昨年全国医療機関の協力のもとに本邦におけるCML長期生存例の実態調査を施行する機会を得たので,以下その成績の概略を述べ,文献上の報告例もあわせて報告する.
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