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文献概要
今月の主題 肝疾患のトピックス 問題となる肝疾患
門脈圧亢進症とその対策
著者: 二川俊二1 杉浦光雄1
所属機関: 1東大第2外科
ページ範囲:P.1296 - P.1297
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門脈圧亢進症による食道静脈瘤の治療対策としては保存的治療と手術的治療とがある.保存的治療としては近年,選択的腹腔動脈または上腸間膜動脈内Vasopressin注入法,経安経肝門脈カテーテル法による静脈瘤の血栓性閉塞1)(PTP),内視鏡下静脈瘤硬化剤注入法2)などが試みられている.外科的治療としては血管吻合術と直達手術に大別され,血管吻合術は欧米では相変わらず標準術式とされているが,Warren's shunt3)などの選択的門脈減圧手術や,手術の容易なmesocaval H-type shunt4)が主流となっている.本邦では食道離断術と噴門切除術などの直達手術が主流をなし,多くの施設で行われているのは経胸的食道離断術5)である.
門脈圧亢進症による食道静脈瘤の治療対策としては保存的治療と手術的治療とがある.保存的治療としては近年,選択的腹腔動脈または上腸間膜動脈内Vasopressin注入法,経安経肝門脈カテーテル法による静脈瘤の血栓性閉塞1)(PTP),内視鏡下静脈瘤硬化剤注入法2)などが試みられている.外科的治療としては血管吻合術と直達手術に大別され,血管吻合術は欧米では相変わらず標準術式とされているが,Warren's shunt3)などの選択的門脈減圧手術や,手術の容易なmesocaval H-type shunt4)が主流となっている.本邦では食道離断術と噴門切除術などの直達手術が主流をなし,多くの施設で行われているのは経胸的食道離断術5)である.
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