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文献詳細

雑誌文献

medicina15巻9号

1978年09月発行

文献概要

話題の新薬

トレンタール(ヘキスト・ジャパン)

著者: 高松滋1 水野成徳1

所属機関: 1弘前大脳卒中研究施設病態生理部門

ページ範囲:P.1370 - P.1372

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はじめに
 トレンタールTrentalは図1に示したような構造式を有し,化学名を3-7-dimethyl-1-(5-oxohexyl)-xanthine,一般名をpentoxifyllineと称するxanthine系薬剤である.本剤は他のxanthine系薬剤と同様,末梢血管の拡張を目的として開発されたが,その後の研究により本剤による血流増加には血管拡張作用のほか,他のxanthine系薬剤にはみられない血液の流動性の改善作用が大きな役割を果たしていることが確かめられた.本剤は現在,わが国では脳血栓後遺症,ヨーロッパではこのほか末梢血管の閉塞性疾患の治療に使用されている.最近,閉塞性血管疾患におけるhemorheologyの重要性が強調されており,本剤はこれら疾患の治療のみならず,病態追究上でも注目される.そこで本剤の概略を述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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