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雑誌目次

雑誌文献

medicina16巻1号

1979年01月発行

雑誌目次

今月の主題 心筋症—その展望 てい談

心筋症の概念と分類

著者: 岡田了三 ,   河合忠一 ,   太田怜

ページ範囲:P.6 - P.15

 心筋症はその大多数が原因不明であるため,循環器疾患の中で"くずかご"的存在であった.しかし,今日では,病理学的研究や検査法の進歩による原因・病態の解明とともに,その多くが原因の明らかな二次性心筋症に分類されてきている.とはいうものの,いわゆる特発性心筋症については,そのアプローチ法の多彩さに伴い,概念および分類の上で多くの混乱をきたしている.そこでまず本特集の最初に,心筋症を現時点での知見をもとに再整理していただいた.

原因のはっきりしない心筋症

肥大型心筋症(HCM)

著者: 中野赳 ,   竹沢英郎

ページ範囲:P.16 - P.18

はじめに
 特発性心筋症は,近年,心エコー図,心血管造影などの発達により,その病態診断がかなり解明されてきている,本稿では,肥大型心筋症について述べる.

うっ血性心筋症(CCM)

著者: 楠川禮造 ,   松崎益徳

ページ範囲:P.19 - P.21

はじめに
 "原因または関連の不明な心筋疾患"1)の中でも,著明な心拡大やうっ血性心不全症状(浮腫,呼吸困難など)を呈するものは,臨床上うっ血性心筋症と呼ばれる.これは,あくまでも臨床的な病型分類によるものであるため,この病態の中には種々な病因による心筋疾患が含まれている.

肥大型閉塞性心筋症(HOCM)

著者: 園谷昇 ,   津正

ページ範囲:P.22 - P.26

はじめに
 特発性心筋症(idiopathic cardiomyopathy)の分類に関して,厚生省特定疾患研究班1)は,肥大型(hypertrophic type)とうっ血型(congestive type)に大別,さらに肥大型を閉塞性と非閉塞性に分類する.肥大型閉塞性心筋症は心室中隔が肥厚し,左室腔が狭小化し,左室流出路の閉塞を示し,血行動態的にも大動脈と左室腔に収縮期圧較差の存在が証明され,さらにこの閉塞の機構が通常の大動脈弁狭窄症と異なり,機能的因子が作用する特異な血行動態像を呈する.これがアメリカにおける特発性肥大型大動脈弁狭窄症(idiopathic hypertrophic subaortic stenosis;IHSS)2),カナダにおける筋性大動脈弁下狭窄症(muscular subaortic stenosis;MSS)3),英国における肥大型閉塞性心筋症(hypertrophic obstructive cardiomyopathy;HOCM)4)に該当する.
 血行動態的特徴については,Braunwald5)によって詳細な研究が行われたが,本症への心エコー図検査法導入を契機に新たな展開をみた.

心内膜心筋疾患—心内膜線維弾性症(EFE)

著者: 大国真彦

ページ範囲:P.28 - P.29

はじめに
 心内膜線維弾性症(endocardial fibroelastosis,EFE)は原発性のものと二次性のものがある.原発性EFEは乳児にみられ,その成因には多くの説がある.二次性のものは他の先天性心疾患などに伴って起こるが,本稿では省略する.
 EFEは乳児においてうっ血性心不全の症状で発症し,しかも著明な心雑音を伴わないことが多いので,小児科臨床上問題になるものである.

原因のあいまいな心筋症

アルコール心

著者: 猪尾力

ページ範囲:P.30 - P.32

はじめに
 アルコールが心臓に有害であるということは古くより考えられていたが,最近に至るまでその本態は不明確なままであった.大酒家にみられた低栄養状態,とくに脚気が心筋障害の原因と考えられたことがあった.しかし,近年,大酒家に栄養状態の良好な,かつビタミンB1投与によっても軽快しない心不全が認められ,脚気との関係が疑われるようになり,多くの動物実験によって,アルコール単独でも心筋に傷害を生ずることが明らかにされ,現在ではアルコール心の存在はほほ確実と考えられるようになった.しかし,エタノールがどのような作用によって心筋に機能的・組織学的傷害を与えるかについては,未だ不明な点が多い.

周産期(産褥性)心筋症

著者: 小出直 ,   加藤彰一

ページ範囲:P.33 - P.35

周産期(産褥性)心筋症とは?
 女性のうっ血型心筋症には分娩前後に突発するものが少なくない.しかも,その経過はしばしば亜急性で,普通のうっ血型心筋症の多くが慢性の経過をとるのとは異なった印象がある1).したがって,19世紀以来,これを妊娠・分娩に関連して生ずる特異な心疾患とする考え方があり,現在は周産期(peripartal),あるいは産褥性(postpartal,puerperal)心筋症の名で,特発性心筋症中の特異型として扱われることが多い.
 診断基準は,たとえば,①それまで心疾患の徴候のなかった女性に,②分娩前1ヵ月~分娩後5ヵ月間に心不全が初発し,かつ,③心不全の原因が不明なもの,とされる2).ただし,妊娠後期や分娩直後の1週間には,それまで見逃されていた心筋症が,妊娠・分娩の負荷に伴って顕在化することも考えられるので,これを除外するために②の項目を,“分娩後2~20週の間に発症した心筋症”とする診断基準もある3,5)

カテコラミン心筋症

著者: 中村展招 ,   真柴裕人

ページ範囲:P.36 - P.37

はじめに
 臨床上,古くからカテコラミン分泌腫瘍である褐色細胞腫,脳血管障害,とくにクモ膜下出血発作時,急性膵炎・胆石症発作時,あるいは体外的にカテコラミン(以下CA)過剰投与を行った際に心電図異常(とくにST.T波の変化)を多く認めてきた.これらの疾患時.体液性あるいは交感神経終末部を介して分泌されるCAが過剰に心筋に作用する場合,またはCAに対する感受性が増大したとき,CAにより心筋が障害を受ける,このように,続発性心筋症の中でCAにより心筋障害をきたした場合をカテコラミン心筋症(catecholaminecardiopathy)1,2)という.

原因のはっきりした心筋症

ウイルス性心筋炎

著者: 中村芳郎 ,   服部成彦

ページ範囲:P.38 - P.39

はじめに
 約30年前,Saphir1)らの剖検例の検討で非特異性の心筋炎が多数存在し,ウイルス感染をその原因と推測したときまでは,心筋炎といえばリウマチ熱およびジフテリアに起因するものが大部分を占めるとされていた.
 現在,多くのウイルスが心筋炎を発症しうることが知られており(表),とくにCoxsackie,Echo,Polyomyelitis,Influenza,Adenoウイルスが心筋炎の原因と考えられている2).また,特発性心筋症のなかにはウイルス性心筋炎の終末像とも考えられるものがある.

脚気

著者: 西征二 ,   井形昭弘

ページ範囲:P.40 - P.41

はじめに
 脚気心(Beriberi heart)はサイアミン欠乏症によりひき起こされ,動悸,浮腫,呼吸困難などの心症状を呈する心筋症である.1930年代においては,脚気心は精白米を主食とし,偏った食生活を営む者,食事を十分にとらないアルコール中毒者,糖尿病患者,重症消化器疾患患者,妊婦などにみられることが多いとされてきた.しかし,1973年以後,西日本地方を中心に全国的に発生した心拡大,下腿浮瞳を伴う若年者脚気心患者1)の場合には,アルコール多飲,消化器疾患などの既往歴を認めず,純粋に食餌性サイアミン欠乏症,すなわちサイアミン含有食品の摂取不足がその主たる病因2)であった.今回の脚気心の発生まで「脚気心」をまったく経験したことのなつ筆者らは,当初その診断に戸惑うことが多かったが,ここに呈示した脚気心の新しい診断の手引きを参考にすれば,その診断は確実かつ容易に行いうるものと考える.

膠原病

著者: 安倍達

ページ範囲:P.42 - P.43

膠原病にみられる心病変
 膠原病は全身の結合組織のフィブリノイド変性を主病変とする急性ないし慢性の疾患であり,従来臓器の個々の疾患という考え方が主流を占めていたなかで,結合組織という「系」における病態に注目した点ユニークなものである.すなわち,膠原病という考え方はその原因にはまったく触れず,純粋に形態学的な特徴の上に立って組み立てられた概念であることを忘れてはならない.現在,その範疇にはSLE,PSS,PM,PN,RAおよびRFの6疾患があるが,膠原病という考え方があまりにも印象的であったために,あるときは診断名のように,また別のときにはあたかも病因を示唆するかのごとき使われ方がされており,非常に注意すべきことである.
 膠原病は全身の結合組織を病変の場とする疾患という意味では,それが心臓を障害してもまったく不思議ではない.実際,膠原病では心維音,不整脈,心不全,狭心症発作,心筋梗塞などの臨床所見や,心陰影拡大,心電図上の異常などといった検査所見をしばしば経験する.しかし,同じ膠原病のなかでも,心臓が障害されやすいものと,比較的障害されにくいものがある.

心サルコイドーシスと心アミロイドーシス

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.44 - P.47

はじめに
 サルコイドーシスとアミロイドーシスは,それぞれ独立疾患として取り上げられた歴史は長いが,これらは全身的・系統的疾患の面から取り上げられながら,前者は主として呼吸器領域後者は腎.脾・消化器または神経系領域を中心に取り上げられ,両者ともに死因としては,圧倒的に心サルコイドーシスまたは心アミロイドーシスによるものが多いという事実は長年気づかれなかった.以上の意味において,両疾患を心臓を中心に述べたいと思う.

神経・筋疾患

著者: 福田圭介 ,   岡田了三

ページ範囲:P.48 - P.50

はじめに
 伸経・筋疾患(neuromuscular disease)には種々の病気が含まれ,その多くは遺伝。性である.そのなかで特徴的心病変を呈すのはmyopathy,つまり一次的な骨格筋の病気では進行性筋ジストロフィー症(progressive muscular dystrophy)と筋強直性ジストロフィー症(myotonic dystrophy)があり,神経の変性疾患ではFriedreich' sataxiaがあげられる.これらの疾患の重症度と心病変の重症度の相関については必ずしも平行せず,ときに心病変が先行することもあり,ときに致死的でもある.本稿では,,上記3疾患とその特徴的な心電図異常を中心に概説する.
 なお,神経の変性疾患であるKugelberg-Welander病,Kearns-Shy病候群,Charcot-Marie-Tooth病についても稀ながら心病変の報告がある.

抗癌剤と心筋症

著者: 中山龍 ,   山川隆司

ページ範囲:P.51 - P.53

はじめに
 現在,臨床的に広く使用されてつる抗癌剤の中で強い心毒性を有するのはAdriamycin(ADR),DaunomycinとCyclophosphamideである.
 腫瘍学の進歩の結果,細胞同転を考慮に入れた薬物動態学的な立場から多剤併用療法が生まれ,利用されるに至ったが,抗癌剤の相乗作川が心毒性にもみられ,単独使用での総使用量の安全域がそのまま通用しなくなった.

甲状腺疾患

著者: 小出義信 ,   尾形悦郎

ページ範囲:P.54 - P.56

はじめに
 甲状腺機能亢進症,甲状腺機能低下症のいずれの場合にも,心血管症状を呈することは良く知られている.しかし,その臨床症状,所見が非特異的であるため,ときに正確な診断と本質的治療の開始が遅れることがある.また,かなり研究されたとはいえ,その病態生理学的側面の詳細は未だ不明である.本稿では,甲状腺機能亢進症,低下症における心血管系異常の病態と治療に関して述べる.

尿毒症

著者: 秋沢忠男 ,   越川昭三

ページ範囲:P.58 - P.59

はじめに
 尿毒症性心筋症という概念は極めて漠然としており,尿毒症に際してみられる炎症,代謝異常,変性などによる心筋の障害と考えられる.したがって広義に解釈すれば,動脈硬化,高血圧,貧血などに起因する心筋症を包括した尿毒症患者にみられる心筋障害のすべてを示し,狭義に用いた場合は,尿毒症による蓄積物質(uremictoxins)により発症した心筋障害を意味する.後者の概念による尿毒症性心筋症が存在するか否かについて幾多の論争が続いている1〜4).表1に狭義の尿毒症性心筋症の病因として報告されたものを示すが,hyperparathyroidismによる心筋など諸臓器へのCa沈着を除いて,現在広く認められているものはない.尿毒症血清などを用いたin vivoの動物実験では心筋機能の低下を示すものが多く,未知の要因で心筋障害がひき起こされている可能性は強いものの,成因や特有の検査・組織所見が明らかとなるまでは尿毒症性心筋症は広義の意味で使用されるべきであるとの意見が大勢である.
 本稿ではこのような論争の詳細は避け,広義の尿毒症性心筋症について解説してみたい.

心筋症を疑うとき

胸部X線像—アンギオを含む

著者: 松山正也

ページ範囲:P.60 - P.64

はじめに
 心筋症には,①原因または関連疾患の不明な心筋疾患,②既知の全身疾患を伴った心筋疾患,③種々の内因性原因による心筋疾患が含まれる,このうち①は特発性心筋症(idiopathic cardiomyopathy;ICM)と呼ばれ,臨床的にはうっ血型(congestive type;CCM)と肥大型(hypertrophictype;HCM)に分けられる2,3).CCMとは左室内腔が拡張して収縮力が低下し,血液の駆出率が低下してうっ血性心不全を発生しやすい型であり,HCMとは左室の拡張はなく壁の肥厚が主で,拡張期弛緩(コンプライアンス)に問題があるものである.HCMの中で心室中隔が非対称的に肥厚して収縮期に流出路閉塞をきたすものを閉塞型(obstructive type;HOCM),流出路閉塞を伴わないものを非閉塞型(non-obstructive type)として区別する.②,③は種々の疾患や原因によるものを含み,そのX線像も多彩であるが,その多くはうっ血型心筋症の形をとるものが多い.本稿では特発性心筋症につき,そのX線学的特徴を述べることにする.

心電図

著者: 金沢知博 ,   鳥健

ページ範囲:P.66 - P.69

はじめに
 特発性心筋症(ICM)は通常,肥大型閉塞性心筋症(HOCM),肥大型非閉塞性心筋症(HCM)およびうっ血型心筋症(CCM)に分類される1),かつて「くずかご疾患」といわれた本症も現在では心エコー図(UCG)や心臓カテーテルおよび心血管造影法などにより積極的に診断されるようになったが,心電図異常が本症発見のきっかけとなる場合がきわめて多い.このような心電図異常は,ICM各型に共通するものとしてST・T異常,左室肥大,異常Q波,septal Qの消失などがあり,CCMでは低電位差のみられる傾向が強い.また心房細動,心室性期外収縮,心室頻拍などの刺激生成異常や房室ブロック,脚ブロックなどの興奮伝導障害も各型にみられるが,このような不整脈はどちらかというとCCMに多い傾向にある.そのほか,少数ながらWPW型心電図を呈することもある.
 いずれにしても,病歴,自覚症,臨床所見などと対比して説明のつかない上記のごとき心電図異常をみた場合,ICMの可能性を考え,さらに検索をすすめる必要がある.

心エコー図

著者: 吉川純一

ページ範囲:P.70 - P.71

はじめに
 特発性心筋症(primary myocardial disease:PMD)はGoodwinにより,肥大型とうっ血型の2種類に大まかに分類されている.心エコー図は本症の診断のみならず,病型分類,重症度の判定にも利用され,さらに疾患概念の追求にも応用されている.Henryらは肥大型心筋症の病理学的観察から,心室中隔の厚さの左室後壁の厚さに対する比がL3をこえる非対称性中隔肥大(asymmetric septal hypertrophy:ASH)として本症が表現されると報告している1)
 一方,本症の閉塞の機序も僧帽弁の収縮期前方運動(systolic anterior movernent:SAM)と密接な関係を有していることが知られており,本症の病態の解明は超音波検査法の進歩とともに歩んできた.しかしながら,最近になって,ASHを呈しなつ本症やASHを呈する他の疾患の存在が知られるようになり,同時にSAMが僧帽弁よりもむしろ腱索や乳頭筋に由来するという考えも登場してきた.心エコー図によるPMD診断の問題点は,以上の基本的な問題に加えて,PMD類似の左室形態が冠動脈疾患や心筋炎,アミロイドーシス,アルコール心,膠原病などでもみられることである.このような問題をも考慮しながら,PMDの診断において心エコー図がいかなる役割を果たしうるかについて解説する.

病理学的診断

剖検からみた心筋症

著者: 岡田了三

ページ範囲:P.72 - P.78

はじめに
 特発性心筋症(idiopathic cardiomyopathy)という総括名に対する剖検診断としては,筆者は形態学的に明らかな特徴を示すものを類縁疾患(allied diseases)として分離し,なお残る非特異的な心筋の異常を特発性心筋疾患(idiQpathic myocardiopathy)と呼ぶことを提唱している.その理由は,この範疇に入る心臓病の組織所見は変性・肥大・線維症が単独または複合してみられ,一疾患単位と考えるにはあまりに多彩でありすぎるからである.

カラーグラフ

心内膜心筋生検/心内膜心筋生検でわかること

著者: 関口守衛 ,   広江道昭

ページ範囲:P.80 - P.83

はじめに
 肝や腎をはじめとして各臓器の生検診断は臨床に広くとり入れられている.
 心筋の生検については,危険視する感情が先立ち,数歩の遅れがみられたが,1962年に今野,榊原によってカテーテル式心内膜心筋生検法が開発されてから,心筋生検は本邦において発展をとげた.外国でも,その10年後にようやく利用が広まるようになり,1978年の世界心臓学会(於東京)において「心筋生検」がシンポジウムの主題に選ばれ1),活発な討論が行われる時代に入っている.

心筋症の治療

CCMの治療—心不全に対する薬物療法

著者: 坂本三哉 ,   安田寿一

ページ範囲:P.85 - P.87

はじめに
 うっ血型心筋症(congestive cardiomyopathy:CCM)1)は心筋収縮力の低下,心拍出量の減少,著明な心拡大など主として左室の収縮障害が基本的病態である.
 本症の自然歴の詳細はまだよくわかっていないが,症状発現前にかなり長期間不顕性に経過してつる可能性があり,臨床症状の発現は若年者より中年者(30〜40歳,平均38.4±17.7歳)2)に多くみられ,しばしばうっ血性心不全症状をくり返し,これが死亡の原因となる.心不全は難治性であり,合併症としての重篤な不整脈・塞栓症が死亡率を高くしている.

ジギタリスは効くか

著者: 佐藤友英 ,   宮下英夫

ページ範囲:P.88 - P.89

はじめに
 1974年に発足した厚生省特発性心筋症調査研究班の「特発性心筋症診断の手引き」1)によれば,心筋症は特発性心筋症と続発性(二次性)心筋症に分類される.主病変が心筋にあり,非炎症性でしかも弁膜性,高血圧性,動脈硬化性,先天性,肺性心疾患などの普通にみられる心疾患の原因や関連の不明な原発性心筋疾患を特発性心筋症と定義し,各種心筋炎,神経・筋疾患,結合織疾患,内分泌・代謝性疾患による心筋障害を続発性(二次性)心筋症と呼んでいる.この手引きによれば,原因が明確とはいいがたいアルコール性心筋症や産褥性心筋症はその旨を記載して特発性心筋症に包括している.
 特発性心筋症はその血行力学的特徴によって,臨床上,うっ血型心筋症と肥大型心筋症に2大別され,さらに後者は閉塞性と非閉塞性に分類され,臨床病型は3型1,2)になる.

ウイルス性心筋炎と副腎皮質ホルモン

著者: 戸嶋裕徳 ,   大北泰夫

ページ範囲:P.90 - P.91

はじめに
 感冒様症状に引き続いて,うっ血性心不全などの心症状を呈し,心電図で非特異的ST・T変化などをみる急性ウイルス性心筋炎1)は,日常診療上気をつけておくべき心疾患の一つである.治療については,ウイルスに対する根本的方法がないため対症療法となる.
 副腎皮質ホルモン投与の是非については臨床上いまだ意見の一致がないが,他のウイルス感染症におけると同じく,その有効性は特殊な状況に限られている.動物実験では,コクサッキーB3ウイルスと副腎皮質ホルモンを同時接種した場合には,心筋壊死がより広汎に広がったというKilbourneら2)の報告や,副腎皮質ホルモンがウイルス感染を結果的に増悪するという報告3)もある.この機序として,副腎皮質ホルモンはウイルス増殖を抑制するインターフェロンの合成および活性を抑えること4)も注目されている.

HOCMの外科治療

著者: 小松壽

ページ範囲:P.92 - P.93

はじめに
 1957年Brock1)によるHOCMの機能的特異性の解明から5年を経ずしてその外科的治療の報告が相次ぎ,以来,今日までの疾患に関する手術は欧米でおよそ500例,本邦では44例を数える.HOCMに対する外科治療の本態は心室流出路狭窄を除去,軽減しようという姑息的なものであり,疾患の本質からして根治手術はありえない.しかしながら,本疾患における左室流出路圧較差の発生機序についてはなお議論のあるところで,したがって外科的狭窄除去の方法も大別して2つの立場を異にした考えがある.すなわち,流出路における肥厚心筋切開あるいは切除という方向と,僧帽弁前尖の偏位と異常運動の除去のみで十分な血行動態改善がみられるとの考えからする単独僧帽弁置換術である.本稿ではこれら外科的手技の要点と,その予後について少しく述べてみたい.

理解のための10題

ページ範囲:P.94 - P.96

心エコー図のみかた

心エコー図を理解するための基礎知識

著者: 島田英世 ,   石川恭三

ページ範囲:P.98 - P.105

 心エコー図は記録法の進歩と相俟って,近年その普及は著しいものがある.とくに被検者に対してまったく侵襲のないこと,診断能力の高さという点ですぐれた特性を有し,疾患によっては,心エコー図なくしては診断不可能とまでいわれるほどになっている.まさに第2の心電図と呼ばれる所以であろう.
 そこで今回から,石川,島田両先生にご登場願い,明日からの診療に心エコー図を役立てていただくべく,その基礎から応用までを対談形式で1年間解説いただく.

プライマリ・ケア

対談 プライマリ・ケアの現状と将来(その1)

著者: 渡辺淳 ,   本吉鼎三

ページ範囲:P.106 - P.108

 巷間,プライマリ・ケアの必要性が叫ばれている中で,昨年,わが国にもプライマリ・ケア学会が発足した.そこで小誌では,わが国におけるプライマリ・ケアの定義と,現状および将来への展望,そして各々の地域での活動や日常診療における実際などを,学会のメンバ一の方達にお話しいただく.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.110 - P.115

図譜 消化器病の超音波診断 他検査法との対比による症例の検討

超音波診断の基礎—走査法と超音波解剖

著者: 大藤正雄 ,   大野孝則 ,   土屋幸浩 ,   税所宏光 ,   木村邦夫 ,   唐沢英偉 ,   五月女直樹

ページ範囲:P.116 - P.120

 はじめに 最近における超音波診断装置の新しい開発と進歩には目覚ましいものがある.今では消化器病の診断に際してX線診断やアイソトープ診断と共に"映像診断法"の一分野としての立場が確立されたと言える.患者の身体への侵襲のほとんどないこと,操作の簡便性は装置の性能の向上に伴って消化器病のスクリーニング,ときに確定診断の検査法としてまことにうってつけの手段と言える.これまでの超音波診断とはその内容がかなり変化し進歩していることを念頭において考える必要がある.
 現在,臨床に応用されている超音波診断装置は超音波の反射波を利用しているものであり,ブラウン管への表示方式には反射波を時間軸上に振幅(Amplitude)として表示するAモード方式,反射波の強さを輝度(Bright子ness)として表示し,身体の断層面での反射波の変化を示すBモード方式,また反射波を輝度で示しながら反射点の動き(Motion)を曲線として示すMモード方式がある.なお,Bモード方式には振動子(電気振動を機械振動エネルギーに変換して超音波を発生し,また超音波による機械的振動を電気エネルギーに変換する作用を持つ)からの超音波の進行方向の決め方によってリニア,セクタ,コンパウンドなどの走査法がある.手動のコンパウンド走査装置ではグレースケール表示や同時感度断層などの応用により一段と鮮明な映像が得られるようになった.

演習・放射線診断学 シンチグラム読影のコツ・7

腫瘍シンチグラム(2)

著者: 彌富晃一 ,   木下文雄 ,   安藤裕

ページ範囲:P.122 - P.129

 症例10 食道癌の例です.正常縦隔のRI集積に比べて,高度の集積を示しています.この例では,はっきりしませんが,頸部リンパ節,鎖骨上リンパ節,時には腹腔内のリンパ節の転勧移を指摘できることがあります.

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・12

赤血球浸透圧ぜい弱性試験

著者: 河合忠

ページ範囲:P.130 - P.133

赤血球膜の構造と機能
 赤血球は直径が約7-5μmの凹み円板状(discocyte)を示し,細胞内に多量のヘモグロビンを包含している.赤血球膜は7〜8nmの厚さで,図1に示すごとく,蛋白質50%,脂質40%,糖質10%より成る.赤血球膜の脂質は25%がコレステロール,残りが燐脂質で構成され二重層を形成し,主として血漿脂質に由来している.蛋白質および脂質の構成単位の間には孔がみられ,これらの構造の維持にCa++が必要である,最も外層にはシアール酸を含むムコ蛋白があり,最も内層には収縮性蛋白(Sprotein,spectrin)があって,円板状の維持に役立っている.円板状の形はガス交換に最も適した表面積/容積比を保ち,そのためにはATPを介してエネルギーの供給が必要である.
 赤血球膜は半透膜のはたらきを有し,孔は陽性荷電を有し,陰イオンおよび水の細胞内への通過は容易である,しかし,陽イオンの通過にはエネルギーが必要であり,そのエネルギーは糖分解により得られ,主としてATPを介して供給される.

図解病態のしくみ 血液疾患・4

リンパ球減少

著者: 高橋隆一

ページ範囲:P.134 - P.135

 リンパ球減少lymphocytopenia,lymphopeniaとは成人の場合には末梢血のリンパ球数が1,000/mm3以下になった場合をいう.末梢血のリンパ球の70〜85%がT細胞で,残りがB細胞なので,リンパ球減少は主としてT細胞の減少を反映しており,細胞性免疫の低下を伴っていることが多い.
 リンパ球は,胎生期においては卵黄嚢yolk sac,ついで肝において,生後は骨髄において幹細胞から分化して産生される.幹細胞から生じたリンパ球は,一次性リンパ組織である胸腺およびブルザ相当器官において抗原刺激に関係なく活発に増殖して,それぞれT細胞およびB細胞となり,末梢血中にあらわれる.これらのリンパ球は,二次性リンパ組織である脾およびリンパ節などのリンパ組織に入り,抗原刺激によって増殖し,再び末梢血中にあらわれる.B細胞は約2週間,T細胞は数ヵ月の寿命をもつといわれている.

職業病の知識

職業病のとらえ方

著者: 久保田重孝

ページ範囲:P.136 - P.139

職業病のうつりかわり
 古代から産業革命まで 職業の分化が始まると同時に,それぞれの職業が健康に及ぼす影響も次第にはっきりとしたかたちをとるようになり,中には疾病(職業病)にまで進むものも出てきたであろう.したがって,こうした職業病は非常に古い時代からあったと考えねばならず,事実,断片的にではあるが,いろいろの職業病に関する古い記録が残っている.
 たとえば,鉛中毒やCO中毒は,西暦紀元前からエジプトの塗工やローマの戦士などの間にその存在が知られていたし,また,同じ時代に,石工や鉱夫について,特殊な病気があることに注目した報告もある.これは,今日つうところのじん肺,硅肺がその頃からあったことを示唆するものである.

外来診療・ここが聞きたい

発作性心房粗動—予防と最近の治療

著者: 五十嵐正男 ,   西崎統

ページ範囲:P.140 - P.144

症例
患者 N. M. 27歳 女性 独身
現病歴 数年前から酒を飲んだ翌朝などに動悸で時々目が覚めることがあった.その発作の症状は気分不快胸内苦悶で約1〜2時間続き,その後おさまっていた.ここ半年くらい前から飲酒とは関係なく早朝動悸の発作が頻繁になったとのことで来院.

新春対談

わが国における薬物療法の現状と将来

著者: 砂原茂一 ,   石崎高志

ページ範囲:P.150 - P.157

 薬剤治療は現在でも内科的治療の根幹をなすものであるが,従来はいわゆる常用量という考え方の下にばくぜんとした投与法が行われていたにすぎない.しかし近年,臨床薬理学が抬頭するに及んで,血中濃度など生体とのきめ細かな関連において,科学的根拠に基づいた効果的な薬剤治療が行われるようになってきている.この領域の専門家おふたりに薬剤治療の今後について語っていただいた.

天地人

試験管ベビーに思う

著者:

ページ範囲:P.149 - P.149

 「母親は常に母親だが,父親はかならずしもそうではない」とは,ストリンドベルヒの有名な言葉である.つまり,母親の場合,子供は自分の腹をいためて出てくるので,間違いなく自分の子供であるといえるが,男の場合は,そのような確認の場がないので,きわめて不正確に父親にされているということである.このような父親の不確実性は,しばしば艶笑小咄の材料となり,山本有三の小説のように,文学の重要なテーマになったりもする.
 しかし,試験管ベビーの時代ともなれば,母親とて安閑としてはいられない.試験管ベビーが大いに流行ったとしよう.産院で子供が間違えられたりするのだから,他人の受精卵を子宮の中にもどされたりするかもしれぬ.そのとき,着床するのか流産してしまうのか.それは不明だが,血液型があっていれば,簡単に着床しそうな気がする.そうなれば,自分の腹から出てきたといっても,それが母親の確証とはならない.

紫煙考

タバコと肺癌

著者: 金上晴夫

ページ範囲:P.158 - P.159

 世に嫌煙権の声かまびすしく,タバコの癌や心臓病との関係など,多くの議論をよびながら,ようやく市民権を獲得しつつあるようである.しかし,依然として紫煙絶えることなく,また,賛否両論譲るところがない.そこで弊誌でも,タバコを爼上にのせて,さまざまに料理していただくことにした.愛煙家,嫌煙家,禁煙家……硬・軟入り乱れて,なごやかなうちにも活発な議論がくり広げられんことを願って…….

オスラー博士の生涯・68

Silliman記念講演(1913年)

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.160 - P.164

 オスラーは,1913年4月上旬,アメリ力合衆国に再び旅をした.その目的はニューヘブン市のエール大学を訪れ,かねてから招待されていたSilliman記念講演を「近代医学の進歩」と題して,4月21日から行うためであった。その前日の20日の日曜日には,「人生の道」という説教を,ウールセイ・ホールで学生のために行った.これはオスラーの人生哲学をきわめて明確に語ったものである.

医師の眼・患者の眼

小島寮の母

著者: 松岡健平

ページ範囲:P.165 - P.167

富士に眠る友を偲びて
 四国山脈は北側の傾斜が急峻で,南側はなだらかに太平洋に没する.この山地の西寄り伊予と土佐との国境に大野ケ原というカルスト台地がある.四国にもこんなに雄大な景観がと思うところで,白い石灰岩が露出して点在し,朝霧がたなびく頃,あたかも白馬の大群が行進するかのごとく見える.一名源氏ケ駄場と呼ばれている.
 私の郷里は松山市であるが,中学・高校時代当時としては珍しく越境入学していた男がいた.大野ケ原の近くの村からきていた近沢俊明という実につい奴だった.松山南高校を出ると,近沢君は日大に進んで上京し,私は浪人になって上京した.昭和29年のことである.11月も終わりに近く,はじめての木枯らしが強い午後,近沢から電話があった.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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