icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina16巻1号

1979年01月発行

文献概要

今月の主題 心筋症—その展望 原因のはっきりしない心筋症

肥大型閉塞性心筋症(HOCM)

著者: 園谷昇1 津正1

所属機関: 1阪医大第3内科

ページ範囲:P.22 - P.26

文献購入ページに移動
はじめに
 特発性心筋症(idiopathic cardiomyopathy)の分類に関して,厚生省特定疾患研究班1)は,肥大型(hypertrophic type)とうっ血型(congestive type)に大別,さらに肥大型を閉塞性と非閉塞性に分類する.肥大型閉塞性心筋症は心室中隔が肥厚し,左室腔が狭小化し,左室流出路の閉塞を示し,血行動態的にも大動脈と左室腔に収縮期圧較差の存在が証明され,さらにこの閉塞の機構が通常の大動脈弁狭窄症と異なり,機能的因子が作用する特異な血行動態像を呈する.これがアメリカにおける特発性肥大型大動脈弁狭窄症(idiopathic hypertrophic subaortic stenosis;IHSS)2),カナダにおける筋性大動脈弁下狭窄症(muscular subaortic stenosis;MSS)3),英国における肥大型閉塞性心筋症(hypertrophic obstructive cardiomyopathy;HOCM)4)に該当する.
 血行動態的特徴については,Braunwald5)によって詳細な研究が行われたが,本症への心エコー図検査法導入を契機に新たな展開をみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら