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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻1号

1979年01月発行

文献概要

今月の主題 心筋症—その展望 原因のあいまいな心筋症

アルコール心

著者: 猪尾力1

所属機関: 1神戸大第1内科

ページ範囲:P.30 - P.32

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はじめに
 アルコールが心臓に有害であるということは古くより考えられていたが,最近に至るまでその本態は不明確なままであった.大酒家にみられた低栄養状態,とくに脚気が心筋障害の原因と考えられたことがあった.しかし,近年,大酒家に栄養状態の良好な,かつビタミンB1投与によっても軽快しない心不全が認められ,脚気との関係が疑われるようになり,多くの動物実験によって,アルコール単独でも心筋に傷害を生ずることが明らかにされ,現在ではアルコール心の存在はほほ確実と考えられるようになった.しかし,エタノールがどのような作用によって心筋に機能的・組織学的傷害を与えるかについては,未だ不明な点が多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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