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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻1号

1979年01月発行

文献概要

図解病態のしくみ 血液疾患・4

リンパ球減少

著者: 高橋隆一1

所属機関: 1済生会中央病院内科

ページ範囲:P.134 - P.135

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 リンパ球減少lymphocytopenia,lymphopeniaとは成人の場合には末梢血のリンパ球数が1,000/mm3以下になった場合をいう.末梢血のリンパ球の70〜85%がT細胞で,残りがB細胞なので,リンパ球減少は主としてT細胞の減少を反映しており,細胞性免疫の低下を伴っていることが多い.
 リンパ球は,胎生期においては卵黄嚢yolk sac,ついで肝において,生後は骨髄において幹細胞から分化して産生される.幹細胞から生じたリンパ球は,一次性リンパ組織である胸腺およびブルザ相当器官において抗原刺激に関係なく活発に増殖して,それぞれT細胞およびB細胞となり,末梢血中にあらわれる.これらのリンパ球は,二次性リンパ組織である脾およびリンパ節などのリンパ組織に入り,抗原刺激によって増殖し,再び末梢血中にあらわれる.B細胞は約2週間,T細胞は数ヵ月の寿命をもつといわれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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