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雑誌目次

雑誌文献

medicina16巻10号

1979年10月発行

雑誌目次

今月の主題 酸塩基平衡の実際

理解のための10題

ページ範囲:P.1529 - P.1531

病態生理

肺機能面から

著者: 塚本玲三

ページ範囲:P.1466 - P.1467

はじめに
 生体は,肺からO2を摂取して組織でCO2を産生する.1日のCO2産生量は13,000〜15,000mmolで,産生されたCO2は酸として働き,ほとんどが肺から排泄される.腎臓からのH排泄量が1日40〜80mmol/lにすぎないことから,肺の酸塩基平衡維持のための役割がきわめて大きいことが明らかであろう.
 肺からのCO2の排泄は肺胞換気量VAによって左右される.PaCO2,VAおよびCO2産生量VCO2との間には,
 PaCO2=KVCO2/VA(K:恒数)
という関係があり,PaCO2,VAによって左右される.また,PaCO2とpHおよび血漿HCO3-濃度〔HCO3-〕pとの関係は,次のようになる.

腎機能面から

著者: 三條貞三 ,   小野駿一郎

ページ範囲:P.1468 - P.1469

はじめに
 一般に生体内で含水炭素,脂肪,蛋白などの分解によって生じた酸は,一時的には体内の緩衝系によって防御され,最終的には肺または腎を通じて体外に排泄される.これによって血液のpHは7.35〜7.45の間に保たれる.
 この際,腎では①重炭酸の再吸収,②滴定酸の排泄,③NH3の生成と排泄の3つの機序によって酸の排泄を行うことができるが,いずれも尿細管腔内濾液のNaが,尿細管細胞内のHと交換することによるものである.

電解質代謝面から

著者: 柴垣昌功

ページ範囲:P.1470 - P.1472

血清K値と酸塩基平衡
 一般に,アシドーシスは血清K値を高め,アルカローシスは低める.これは①血漿中にHがふえると,その一部は細胞内に入って蛋白質,燐酸塩などによる緩衝を受け,代わりに細胞内からKが血漿中に出てくる.逆にアルカローシスでは,細胞内に蓄えられたHが放出されて血漿pHの上昇を防ぎ,代わりにKが細胞内へ入ること,②アシドーシスでは遠位尿細管でHがKより多く排泄され,アルカローシスではKがより多く排泄されるためである.
 Burnellによると,血漿pHが0.1変化するごとに血清K値も0.6mEq/l変わるという(図1).したがって,同じ血清Kの値でも,アシドーシスがあれば体内のKはみかけより少なく,アルカローシスであれば,Kはもっと多いと判断しなければならない.

診断

臨床症状

著者: 湯浅繁一 ,   飯田喜俊

ページ範囲:P.1474 - P.1475

はじめに
 酸塩基平衡異常を正確に把握するには,血液ガスの測定だけでなく,ベッドサイドにおける病歴,臨床症状,身体所見などのチェックが重要である.酸塩基平衡障害時の臨床症状にはいろいろのものがみられるが,これらは酸塩基平衡異常をきたした原因あるいは基礎疾患による症状と,酸塩基平衡異常そのものによる症状とに分けて考えられる.
 本稿では,実地臨床に則し,どのような病態もしくは症状があれば,どのような種類の酸塩基平衡異常が考えられるかについて解説していく.

臨床検査のすすめ方

著者: 井川幸雄

ページ範囲:P.1476 - P.1477

酸塩基平衡の指標
 生体を流れている動脈血のpHは7.38〜7.44の間に抑えられている.また,生存できる範囲は6.8〜7.8くらいと考えられている.pH単位で表現すると狭い範囲に思えるが,ナノモルで表現すれば正常域は36〜44nmol/l,生存可能域は16〜110nmol/lとなる.pHはガラス電極で測定されるが,0.01pH単位の変動が病態を左右するので十分な正確さと精密さが要求される.
 なお,細胞外液での酸塩基平衡は重炭酸系によって記述されるので,Henderson-Hasselbalchの式で表現される.

検査機器と測定の実際

著者: 大塚洋久

ページ範囲:P.1478 - P.1479

はじめに
 酸塩基平衡は,体液pHの恒常性を維持する生体機能である.その指標としては,通常,ph,Pco2が実測され,Henderson-Hasselbalchの式を用いて重炭酸イオン濃度が計算される.血液を検体するときは,base excess,buffer base,standard bicarbonateなどを計算して参考とすることもある.特定の臓器静脈血や髄液,尿などを検体とすることもあるが,通常は動脈血を検体として測定を行う.以下に申し述べるのは,動脈血を検体とした場合の測定法である.

酸塩基平衡異常の臨床・呼吸不全

実質性肺疾患

著者: 杉田實 ,   北田修

ページ範囲:P.1481 - P.1483

はじめに
 肺は細胞呼吸に必要なO2を摂取し,最終代謝産物であるCO2を呼出する.さらに炭酸・重炭酸系を介して酸塩基平衡を調節し,腎とともに内部環境の恒常性の維持を遂行している.したがって,肺の機能不全は内部環境の恒常性の破綻を惹起し,ついには生体の機能障害を招来する.

中枢神経障害

著者: 篠原幸人 ,   亀井徹正

ページ範囲:P.1484 - P.1485

はじめに
 中枢神経系の障害に際して,呼吸器系に一次的な病変がまったくないのに呼吸不全を起こすいくつかの病態が知られている.その主なものを紹介し,脳と肺の臓器相関を知ることが本稿の目的である.
 人間の呼吸コントロールには二つの系が関与することが知られている.自発的(voluntary)呼吸系は大脳に中枢があり,中枢からの神経線維は錐体路とともに下降する.したがって,両側大脳ないし両側錐体路の病変で自発的呼吸の障害が生じうる.一方,自動的(automatic)呼吸の中枢は延髄・橋下部にあると考えられ,おそらく主として延髄の被蓋のparamedian reticular formationにあるらしい.この中枢からの線維は高位頸髄では脊髄視床路の近くで,脊髄前側方を下行するという.とくにこの自動的呼吸系に障害が生じると,患者が昏睡に陥ったり,睡眠に入ったときには自発的呼吸も停止するので,いわゆる中枢性呼吸不全が出現する.

酸塩基平衡異常の臨床・腎不全

腎疾患

著者: 阿部裕 ,   白井大禄

ページ範囲:P.1486 - P.1488

はじめに
 腎不全の治療に際して,アルカリ剤である重炭酸ナトリウムのほんのわずかを投与すると,嘔気,食欲不振などの自覚症状が著しく改善することから明らかなように,アシドーシスは腎不全の病態に大きな影響を与えている.

尿細管性アシドーシス

著者: 塩路隆治 ,   長井徹

ページ範囲:P.1490 - P.1491

 腎性アシドーシスは尿毒症性アシドーシス(uremic acidosis)と尿細管性アシドーシス(renal tubular acidosis:RTA)とに大別される.腎性アシドーシスがGFRの低下によっては説明困難な場合,RTAが疑われる.

酸塩基平衡異常の臨床・循環不全

心不全

著者: 齋明寺央

ページ範囲:P.1492 - P.1494

酸塩基平衡異常の循環系への影響
 心筋収縮性 アシドーシスはアルカローシスよりも強く心筋機能を抑制し,対エピネフリン反応性を減じ,心室細動の閾値を下げる1).Katz2)によると,虚血心筋が嫌気性エネルギー産生時に生ずる乳酸によるアシドーシスはCa++の心筋sarcoplasmic reticulumへの結合を強めて心筋の収縮性を障害する.また細胞内H+濃度の増加は,心筋収縮機構のCa++感受性蛋白であるトロポニンのCa++結合部位からCa++を追い出して陰性変力効果を発揮する.
 ヘモグロビン(Hb)の酸素解離曲線 左方変位(酸素親和性増大)はalkalemia(H+減少),低体温,hypocarbia(PCO2減少),2,3-diphosphoglycerate(2,3-DPG)減少により,右方変位(酸素親和性減少)はacidemia(H+増加),高体温,hypercarbia(PCO2増加),2,3-DPG増加により起こる.赤血球内2,3-DPGはHbの酸素親和性を減じ,組織への酸素供給を促進する3)

ショック

著者: 宮崎正夫

ページ範囲:P.1495 - P.1497

はじめに
 ショック時には組織循環不全が起こるので,基本的様相としては,代謝性アシドーシスが典型的共通的病像として出現する.しかし,ショックの種類,合併病変およびショック前の個体の状態によって,呼吸性の因子の様相が異なるし,治療の早期開始や手遅れによってもまったく異なった酸塩基平衡障害像を示すので,決して単純な酸塩基平衡障害ではない.

Lactic acidosis

著者: 後藤文夫 ,   藤田達士

ページ範囲:P.1498 - P.1499

乳酸の形成とその意義
 組織で最も重要な基質である糖は,嫌気的代謝系であるEmbden-Meyerhof回路を経てピルビン酸になる.ピルビン酸は,好気的条件下においてはクエン酸回路(TCAサイクル)に入りCO2とH2Oに代謝されるが,血流障害や低酸素状態では,ピルビン酸からアセチルCoAへの転換酵素であるpyruvate dehydrogenase活性が阻害されるので,lactate dehydrogenaseに触媒されてNADHにより乳酸に還元される.このとき生じたNADは嫌気的解糖をさらに進行させるのに利用される.この乳酸形成系でのエネルギー産生量はクエン酸回路を介する好気的代謝の約1/20であることから,多量の解糖が必要となり,その結果生じた乳酸が血中に増加して乳酸血症(lactic acidosis)になる.
 乳酸のpKは3.86であるから,通常は体液中でほぼ完全に解離しており,Hを生ずるのでlactic acidosisを起こす.正常人でも過激な運動を行うと乳酸の異常増加をきたすが,肝で急速に代謝され10分以内に正常化する.すなわち,代謝異常が生じ乳酸産生が増加した場合,肝および腎機能が正常に保たれているか否かがlactic acidosisの悪化に大きく影響する.乳酸は肝においてCO2とH2Oに代謝されるが,一部は解糖系を逆行して糖新生に利用される(1式,2式).

酸塩基平衡異常の臨床・その他

糖尿病性ケトアシドーシス

著者: 平田幸正

ページ範囲:P.1500 - P.1501

はじめに
 糖尿病性ケトアシドーシスは"simple"アシドーシスであるという1).理由は,唯一の基本的原因,すなわち脂肪分解の促進によるケト酸(βヒドロオキシ酪酸とアセト酢酸)の産生増加によってもたらされるからであるという.この現象はインスリン作用の不足によるものであることから,インスリン供給不足という原因によって起こる"always secondary"な病態であるともいう1).なお,インスリン不足は高血糖と浸透圧利尿を起こし,水と電解質の排泄促進,脱水を生ずる.治療は,ケトアシドーシスを起こす原因疾患の治療とともに,上記代謝の異常の是正を目的とする.

嘔吐と下痢

著者: 和田孝雄

ページ範囲:P.1502 - P.1503

混乱とその背景
 従来の教科書的知識に従って,嘔吐と下痢の酸塩基平衡を説明せよといわれたら,「嘔吐は代謝性アルカローシスを起こし,下痢は代謝性アシドーシスを起こします」ということでおしまいにするのが最もすっきりしているであろう.しかし,それでは物足りないから,病態生理をより科学的に論ぜよということになると,にわかに話はむずかしくなってくる.すでにこの領域では,医学独特の奇妙な論理が一般に浸透しており,"科学的理解"を妨げているからである.そこで,以下のごとく,問題をいくつかの面にしぼって整理してみよう.
 第1に,図1に見るごとく,嘔吐によって失われる液は酸(水素イオン)を多く合んでおり,下痢で失われる液にはアルカリ(水素イオンを中和するもの)を多く含んでいる.したがってこの面からいうと,嘔吐ではアルカローシス,下痢ではアシドーシス(いずれも代謝性)を生ずることになる.ここで,ともすると固定酸が失われたからどうのというような説明が持ち込まれるが,これは無視してよい.

小児

著者: 藪田敬次郎

ページ範囲:P.1504 - P.1506

はじめに
 小児は幼若なほど酸塩基平衡異常を起こしやすい.腎機能や呼吸機能を中心とした酸塩基平衡調節機構が未熟であることがその根本的な原因であるが,また一方,小児では,下痢や嘔吐,呼吸困難など酸塩基平衡異常をひき起こすような状態に陥りやすいこともその原因の一つとなっている.最近の酸塩基平衡の測定機器の発達はめざましく,ごく少量の血液で,短時間に,正確に血液ガス分析が可能となったので,小児科領域,とくに新生児,低出生体重児の体液管理は飛躍的に進歩し,その治療効果をあげている.酸塩基平衡異常の治療は,血液ガス分析から得たデータと臨床症状,他の電解質測定データなどから患者の病態を正しく把握し,そのprimaryの病変に対しての適切な処置が行われなければならない.
 本稿では,日常の小児臨床のなかで遭遇するこのと多い酸塩基平衡異常について,その病態生理とその治療とを中心に解説する.

術後

著者: 𠮷竹毅

ページ範囲:P.1508 - P.1509

はじめに
 生体に侵襲を加える外科的処置により,循環不全および急性代謝異常を大なり小なり発生せしめるが,それらによる酸塩基平衡障害は,ほとんど生体内に酸異常発生(投与)に伴う代謝性アシドーシスの発生である.換気の面では術後早期,自然呼吸とした際の呼吸抑制に伴う呼吸性アシドーシスである.一般には,この換気変化は軽度であり,以後,細気管支への微小分泌物の貯留,肺間質への水分貯留などにより,肺内短絡の増加,換気血流比の不均等による低酸素血症のため,換気反応として過換気傾向となり,呼吸性アルカローシスに傾くが,肺胞低換気および死腔換気の増加をきたすような事態が生ずれば呼吸性アシドーシスの発生持続となる.
 手術後2〜3日経過すると,術中投与の有機酸塩の代謝,あるいは軽度循環不全の持続による二次性高アルドステロン症および利尿剤の使用により,代謝性アルカローシスをきたす傾向となる.経過順調な場合,これらの変化は1週間後程度において正常化するのが通例である.この間,種々な異常が起こると,また別の酸塩基平衡異常の発生をみる.以上の変化の主なものについて,以下に述べてみたいと思う.

治療

代謝性アシドーシス

著者: 杉野信博 ,   荒井純子

ページ範囲:P.1510 - P.1511

はじめに
 血中重炭酸濃度の低下による酸塩基障害が代謝性アシドーシスと定義されるが,一般に重炭酸1mEq/lの低下に伴い,動脈血PCO2は1〜1.3mmHg低下し,呼吸性代償作用を示すことが知られている.代謝性アシドーシスは,表に示すごとく三者に大別されるが,ここでは主に,比較的臨床上よくみられる場合の治療法について述べることとする.
 その際,下の式で示すanion gapを計算することは,鑑別診断ならびに治療方針を立てる上に役立つものである(正常値8〜16mEq/l).

代謝性アルカローシス

著者: 石田尚志 ,   高橋佳子

ページ範囲:P.1512 - P.1513

はじめに
 代謝性アルカローシスとは,体液のHCO3を上昇させるような病態によって生ずる酸塩甚平衡障害をいう.
 生体内では通常,1分間に約10mEqの割合で炭酸が産生されており,また,1日に60〜70mEq/m2(体表)の固定酸も作られている.これに対し,アルカリの量は産生―摂取を合わせて1日わずか10〜20mEq/m2程度である.したがって,体液は,はるかにアシドーシスに陥りやすいはずである.実際,臨床的に問題となるようなアルカローシスに遭遇することは比較的少ない.代謝性アルカローシスの治療にあたっては,その起こりにくいアルカローシスをきたした原因をつかみ,酸塩基平衡障害の生じた病態生理学的機序を考慮した上で,対処する必要がある.

呼吸性酸塩基平衡異常

著者: 横山剛

ページ範囲:P.1514 - P.1515

はじめに
 呼吸性の酸塩基調節異常は,一次性にPCO2の異常をきたしたもので,臨床的に問題となるのは呼吸性アシドーシスであり,その最も重症型がCO2ナルコーシスである.しかし,生体の酸塩基調節は,呼吸性の障害であっても代謝性の調節と密接に関連したものであり,その治療に際しては,代謝性の調節機構に関する十分な知識が必要である,このため,酸塩基諸量のほか,血清電解質,尿素窒素の測定は必須であり,かつこれらの諸量の経時的な観察が要求される.

治療薬剤一覧

著者: 高折益彦

ページ範囲:P.1516 - P.1519

治療の基本
 体液酸塩基平衡障害はそれぞれよってきたるべき原因があり,その原因の治療を行わない限り姑息的な補正は意義がなく,かつまたそのような補正を加えることによって原疾患より生じる変化をかえって強く誘発し,後には補正を加える以前よりも著しい平衡障害となることもありうる.また逆に,補正が強過ぎて治療前とは逆の酸塩基平衡障害が導入されることがある.すなわち,酸塩基平衡障害それ自身が固定されているものではなく時々刻々と変動しているものであることを考慮して,以下に述べる薬剤による治療を行うべきである.
 また,呼吸性酸塩基平衡障害の場合には,必然的に肺換気面からの炭酸ガス排出に関する調節,治療が主体をなし,以下述べるアルカリ化薬,酸性化薬による治療は二次的なものとなる.しかしながら,現存する酸塩基平衡障害によって生体機能の一部が不全をきたし,それにより二次的な障害が誘導されている場合には,薬剤により一時的にも機能不全を改善せしめなければならないし,また,そうすることによって一次的に発生している酸塩基平衡不全の悪循環を遮断することも可能となる.

座談会

酸塩基平衡をめぐって

著者: 杉野信博 ,   横山剛 ,   福井俊夫 ,   小椋陽介 ,   飯田喜俊

ページ範囲:P.1520 - P.1528

 「酸塩基平衡」ということばは確かに耳慣れてきたが,それを十分理解し,日常診療に生かそうとすると,まだいくつかの障害が横たわっているようである.そこで今回は,臨床上遭遇するさまざまな問題を,電解質とのかかわりも含めて,それぞれご専門の立場からお話いただいた.

心エコー図のみかた

心電図と心エコー図

著者: 島田英世 ,   石川恭三

ページ範囲:P.1532 - P.1541

 石川 心電図は心疾患の診断のためのルチン検査であることは論を俟たないと思います.しかし,心電図は個個の疾患に特異的な波形を示すことは比較的少なく,心電図所見からある特定の疾患を確実に診断することは,心筋梗塞を除けばほとんどなく,むしろ幾つかの疾患を含んだある一定の幅を持った診断を下すことが多いわけです.一方,心エコー図は比較的限られた疾患にしか適応されませんが,疾患特異性が非常に高いという特徴があります.それゆえ,この両者の特異性を効果的に利用ずれば,心疾患の早期発見や,確定診断が可能になると思います.
 そこで今回は,心電図所見からどのような基礎疾患を疑い,確定診断のために心エコー図がどのような役割を演ずるかを中心に,お話をうかがいたいと思います.

図譜・消化器病の超音波診断 他検査法との対比による症例の検討

良性肝疾患と門脈圧亢進症の超音波診断

著者: 木村邦夫 ,   高橋法昭 ,   五月女直樹 ,   浅田学 ,   唐沢英偉 ,   税所宏光 ,   土屋幸浩 ,   大野孝則 ,   大藤正雄

ページ範囲:P.1542 - P.1551

はじめに
 超音波検査法は患者に苦痛を与えない非侵襲的な検査法であり,反復検査が可能である.とくにGray-scale表示装置の出現と進歩により限局性肝疾患におけるその診断と有用性は高く評価を得ており,質の高いスクリーニング法として普及しつつある.最近実用化されたリニア電子走査形装置では実時間表示での映像観察が可能となり,肝疾患の診断に際しても次のような利点を有する.
 1)操作が簡便で,映像の再現性が高い.

演習・放射線診断学 CTスキャン読影のコツ・4

縦隔

著者: 田坂晧

ページ範囲:P.1556 - P.1561

はじめに
 「CTスキャン読影のコツ」というタイトルを本誌の編集室がつけています.CTの映像を見て判断するのに,なにか名人芸的な勘のようなものが必要で,その「コツ」が述べられるのだと考えないでいただきたい.X線診断の修練では,このような意味のコツは排除するところから始められると考えてください.
 X線診断で読影という作業を合理的に客観的に進めてゆくのに必要な基礎が2つあります.第1は種々のX線撮影やCTなどで画像がどのようにつくられるかについて,基礎的に十分な理解をもっていることです.第2には画像に対応する元となる正常の解剖,および種々の病変で起こる形態の変化についての正確な知識です.この2つから,どの症例についても常に,再現性のある,一定の確からしさをもった判断が,いつでも同じように進められるようにするところにX線診断の基本的姿勢があります.

連載

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1564 - P.1569

プライマリ・ケア

プライマリ・ケアにおける呼吸器科診療(1)—胸部X線写真の正しい撮り方・読み方と肺癌の早期発見を中心に

著者: 濱名正太郎 ,   新野稔

ページ範囲:P.1571 - P.1575

どんな呼吸器疾患をみるか
 新野 本日のテーマはプライマリ・ケアにおける呼吸器科診療ということですが,先生が実際取り扱っておられる患者の中で,呼吸器疾患はどれぐらいの比率を占めておりますか.
 濱名 外来てみておりますと,呼吸器,消化器,心血管系の疾患が多いようですね.中でも呼吸器疾患は非常に多い.たとえばかぜ症候群などはやたらに多いわけです.日常診療における統計はもちろん,救急診療でも同じです.鎌倉市では昭和49年以来,世界で初めてコンピュータを使って,どこにどんな科の,どんな医師がいて,どの患者に応ずることができるか,ということが数分間でわかる情報システムを作ったわけです.このシステムを使っての全市における1週間の時間外の患者の統計をとったことがあります.それによると,1週間に333名の患者があって,その中の29.4%が呼吸器疾患で,最も多かったのです.

臨床医のための心の科学

心身症とバイオフィードバック

著者: 平井久

ページ範囲:P.1576 - P.1579

はじめに
 ふだんにはあまり意識していない身体内の情報を工学的な方法の助けをかりて本人に知覚させ,その局部的または全身的反応を訓練を通じて制御させようとするものである.多くの場合,工学的にとり出された反応は,視覚刺激または聴覚刺激に変えられて本人に与えられ,その視聴覚化された刺激の様相によって,自分の身体内の局部的または全体的な動きや変化を知ることが可能となる.このような視聴覚化された身体的な反応のディスプレイは容易に理解されるものであり,それによって自分の身体的反応を制御しやすくなる.バイオフィードバック法を用いる場合には,訓練中だけは,工学的な方法で視聴覚化された身体的反応のディスプレイを用いて自己の反応の制御を行うとしても,そのディスプレイを最後には使用せずに自分の力だけでその反応を制御することを目的としている.

全人的医療と宗教の接点:「病院チャプレイン」

著者: 樋口和彦

ページ範囲:P.1580 - P.1581

はじめに
 今日まで,とくにわが国においては病院やその他の医療機関の中には直接的には宗教をもちこまないことが常識となってきた,呪術的な医療行為など近代科学以前の宗教が近代病院の中にもちこまれれば,医療行為がいたずらに混乱して,大変迷惑な話である.したがって,これらの擬似科学的な被害から,患者を保護するということは,むしろ人間にとって幸福な医学の恩恵であったろう.したがって,それぞれの医療機関の長は,そのような災害が及ばないように入院患者を保護し,できるだけ早く回復させ,退院させるように努力してきた.この原則は当分変わりそうもない.筆者も原則として賛成で何も異論をさしはさもうと思ってはいない.むしろ管理という面で病院は常に原則としてかくあるべきだと思っている.
 しかしながら,以下の事情から,原則は原則としながらも,医学と宗教の幸福な一致のためもう一歩踏み込んで考える必要があるのではないだろうか.第1に患者は病気の治療だけでなく,病人という状態からの脱出を願っている.身体上の病気は回復しても,心気症のように病人の状態から脱け出せないものの増大など,心身症的症候群がある.第2にターミナル・ケアなど,医学的には回復の手段がない場合でも,宗教的に行うべき看護の分野が考えられる.

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・19

ACTH

著者: 屋形稔

ページ範囲:P.1583 - P.1586

ACTHの測定法と関連することがら
 血中ACTHの測定法には,生物学的方法,ラジオイムノアッセイ(RIA),ラジオレセプターアッセイの3者がある.ACTHは血中濃度が低いから,感度のよいRIAが現在最も信頼され用いられている.日常臨床には副腎皮質ホルモンの血中コルチゾール(または11-OHCS)が,ACTH分泌機能の指標として広く代用されているが,ACTHも最近抽出操作を省いた簡易なRIA法が開発され,測定キットも提供され,ルチンの仲間入りをしつつある.
 ACTHの測定に際しては,episodic(脈動的)に分泌されるものであるから,血中値は著明な動揺を示すものであることを念頭におかなければならないし,1回測定による結果の判定は慎重を要する.また後で述べるごとき日内変動があり,夕方は早朝の半分以下となる.原則として,早朝空腹時30分以上臥床した後に採血,測定されるべきである.採血時は,その分解を防止するために4℃に近い状態で,血漿分離,凍結保存までの操作を行わなければならない.

図解病態のしくみ 消化器疾患・7

蛋白質の消化と吸収

著者: 松枝啓

ページ範囲:P.1588 - P.1593

はじめに
 蛋白質の消化・吸収の障害は蛋白栄養障害(Protein Calorie Malnutrition)をきたし,ひいてはその不足する蛋白を補うために蛋白貯蔵所としての筋力の分解がすすむため,やがては骨格筋の消耗が起こり全身衰弱をきたしたり,また免疫不全状態をきたすなど臨床上重篤な問題が起こる.
 しかし,この蛋白の消化・吸収の機序は近年になってようやく明らかになってきた.すなわち蛋白質の消化・吸収は,前述の脂肪や炭水化物同様に,まず腸管内やBrush-Border内の種々の蛋白分解酵素によりアミノ酸や小ペプタイドに分解されてはじめて粘膜細胞内への吸収が可能になる.

職業病の知識

耳鼻咽喉科の障害

著者: 調所廣之 ,   岡本途也

ページ範囲:P.1594 - P.1596

はじめに
 耳鼻咽喉科領域の職業病は職業性難聴が圧倒的に多く,そのほかは鼻,咽頭,喉頭を含む上気道のアレルギー性疾患,炎症性疾患が少数あるのみである.しかし実際には,当科領域の機能障害を起こす職業病は多い.

外来診療・ここが聞きたい

気管支拡張症を疑わせる66歳の男性

著者: 谷本普一 ,   西崎統

ページ範囲:P.1598 - P.1601

症例
患者 T. T. 66歳 男性,協会新聞マネージャー
 現病歴 2〜3年ほど前から疲れると38℃前後の発熱があり,それが2〜3日続いて,安静にしていると解熱する.このようなことが年に4,5回あり近医を受診,胸部X線写真にて異常があるらしい,しかし慢性気管支炎でしょうどいうことだった,最近,発熱がたびたびあるとのことで来院した.

紫煙考

タバコを喫わない病院—防衛医大付属病院の全院禁煙制

著者: 加納保之

ページ範囲:P.1552 - P.1553

いささか長いまえおき
 今日,文明国と目されている国なら,美術館や劇場など多数の人が集まるところで喫煙を放任しているようなことはあり得ないでしょう.そういう時代に病院内で勝手気ままにタバコを喫うことを禁止したことがなぜ話題になるのか,いささか訝しく思われるのですが,編集子からのわざわざのご要望であるからには,それ相当の理由があることであろうと思って,前病院長として筆を弄する次第です.
 そうは申しましても実のところ,1年半ほど前,開院に先立って院内禁煙を決断するときは,それ相当の勇気を必要としたことが思い出されます.と申しますのは,今になっては何でもないことなのですが,その当時はタバコの煙の医学的意義など知る由もない外来者や,仕事の合い間の一服を楽しんできた職員が,とりきめを守れるという確信を持てなかったからです.しかしただ今では,案ずるよりは生むが易いということわざを実感するとともに,合理的な行動規制には大衆は従うものであること,大衆を集めたときは合理的な行動規制の指示をなすべきであることを実際に感得しました次第です.

天地人

人と群れ

著者:

ページ範囲:P.1603 - P.1603

 学界で学閥打破といい,政界で派閥解消といわれて久しい.しかし,これはいずれの世界においても不可能のように思われる.
 生物は,元来,群れをつくる習性を持っているもののようだ.京の洛北に北山杉がある.ここの杉は高く聳え,とくに低地の樹ほど背が高い.しかし,北山杉は群れをなしているからこそ美しい.あの杉の一本を他の土地に植え変えたら,あのように美しくは育たない.つまらぬ樹になり下がってしまうだろう.水族館の魚をガラス越しに見ると,魚は群れをつくって泳いでいる.先頭のボスが向きを変えると,一せいに方向転換する.面白いのは高速道路を走る自動車の群れである.魚とはスピードが違うが,水族館の魚と同様に群れをつくって一団となって走っている.たまに,1台か2台,ひねくれたものがいて,スピードを上げて走り抜けるが,多くの車は一団となる.速度制限があるからであろうが,生物の特性を思わせて興味深い.とくに,その群れのトップに白バイがいるのを見ると面白さは倍増する.

オスラー博士の生涯・76

尊いいけにえ(1917年)

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.1604 - P.1607

 1916年の12月は,オスラーは慢性の気管支炎がこじれて肺炎をひき起こし,クリスマスまで自宅にこもって養生した.息子のリビアはフランスの南,Staffordsの砲兵隊の第一線勤務を志願し,1916年10月以後ずっと前線に出て,そこでクリスマスの日を迎えた.リビアのいないオスラー夫妻はオックスフォードの自宅で多くの友人と一緒にクリスマスを祝ったが,寂しい気持ちであった.オスラーが公に出版したクリスマス・レターには,次の言葉がある.
 「時間や,習慣や,慰めや,友人や,人生そのもの以上にいとしい人々などを,無言のうちにいけにえに捧げよとの神のおぼしめ……」

開業医日誌

旅路の果てに

著者: 西田一彦

ページ範囲:P.1608 - P.1610

福祉事務所で
 毎週水曜日,福祉事務所に出かける.医療扶助診療要否意見書の点検が主な仕事である.わがまちも年々,京浜のベットタウン化するとともに,京浜地区からの流入人口が多くなり,近来の不況と相俟って生保受給者が増加しているようである.生保受給者はその生活条件の悪さから当然の帰結として病人も多く,医療扶助受給者も増える傾向にある.また一家の働き手が病気で倒れたため,生保受給者となるケースも少なくない.机の上に積まれた書類を拡げると,その一枚一枚に苦しい生活の叫びが聴こえてくるようである.書類の点検が終わると,ケースワーカーから問題ケースについての相談を受けて回答や指示を与え,さらに意見交換をすることがもう一つの大切な仕事である.その日もケースワーカーとの話合いをすませると事務所の出口近くにあるホームヘルパーの部屋を訪れた.午後4時すぎ訪問介護を終えたヘルパーたちが,それぞれ日誌や報告書を書いている.
「ごくろうさん.何か問題ありますか……」

診療相談室

PIPCとは

著者: 谷本普一

ページ範囲:P.1602 - P.1602

質問 昨年の臨時増刊号『これだけは知っておきた治療のポイント・第2集』(vol.15 no.12)のp.1836「抗生物質の選択と使い方」の論文中に「CBPC系薬剤(SBPC,PIPCなど)」とありますが,PIPCとは何でしょうか.いろいろ考えてみましたが思いあたるものがなく,誤植かと思ったりしています.お教えください.
 なお,新しい抗生物質の略号は,必ず正式名称も並記していただ者たく存じます.探し出すのに難儀します. (豊田市 K. K. 生)

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

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特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

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60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

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増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

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特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

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