文献詳細
文献概要
今月の主題 酸塩基平衡の実際 病態生理
電解質代謝面から
著者: 柴垣昌功1
所属機関: 1川崎市立井田病院内科
ページ範囲:P.1470 - P.1472
文献購入ページに移動血清K値と酸塩基平衡
一般に,アシドーシスは血清K値を高め,アルカローシスは低める.これは①血漿中にH+がふえると,その一部は細胞内に入って蛋白質,燐酸塩などによる緩衝を受け,代わりに細胞内からK+が血漿中に出てくる.逆にアルカローシスでは,細胞内に蓄えられたH+が放出されて血漿pHの上昇を防ぎ,代わりにK+が細胞内へ入ること,②アシドーシスでは遠位尿細管でH+がK+より多く排泄され,アルカローシスではK+がより多く排泄されるためである.
Burnellによると,血漿pHが0.1変化するごとに血清K値も0.6mEq/l変わるという(図1).したがって,同じ血清Kの値でも,アシドーシスがあれば体内のKはみかけより少なく,アルカローシスであれば,Kはもっと多いと判断しなければならない.
一般に,アシドーシスは血清K値を高め,アルカローシスは低める.これは①血漿中にH+がふえると,その一部は細胞内に入って蛋白質,燐酸塩などによる緩衝を受け,代わりに細胞内からK+が血漿中に出てくる.逆にアルカローシスでは,細胞内に蓄えられたH+が放出されて血漿pHの上昇を防ぎ,代わりにK+が細胞内へ入ること,②アシドーシスでは遠位尿細管でH+がK+より多く排泄され,アルカローシスではK+がより多く排泄されるためである.
Burnellによると,血漿pHが0.1変化するごとに血清K値も0.6mEq/l変わるという(図1).したがって,同じ血清Kの値でも,アシドーシスがあれば体内のKはみかけより少なく,アルカローシスであれば,Kはもっと多いと判断しなければならない.
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