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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻10号

1979年10月発行

文献概要

Laboratory Medicine 異常値の出るメカニズム・19

ACTH

著者: 屋形稔1

所属機関: 1新潟大中央検査部

ページ範囲:P.1583 - P.1586

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ACTHの測定法と関連することがら
 血中ACTHの測定法には,生物学的方法,ラジオイムノアッセイ(RIA),ラジオレセプターアッセイの3者がある.ACTHは血中濃度が低いから,感度のよいRIAが現在最も信頼され用いられている.日常臨床には副腎皮質ホルモンの血中コルチゾール(または11-OHCS)が,ACTH分泌機能の指標として広く代用されているが,ACTHも最近抽出操作を省いた簡易なRIA法が開発され,測定キットも提供され,ルチンの仲間入りをしつつある.
 ACTHの測定に際しては,episodic(脈動的)に分泌されるものであるから,血中値は著明な動揺を示すものであることを念頭におかなければならないし,1回測定による結果の判定は慎重を要する.また後で述べるごとき日内変動があり,夕方は早朝の半分以下となる.原則として,早朝空腹時30分以上臥床した後に採血,測定されるべきである.採血時は,その分解を防止するために4℃に近い状態で,血漿分離,凍結保存までの操作を行わなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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