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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集 I.尿検査
6.蛋白尿
著者: 波多野道信1 原田稔1 岡野穣1
所属機関: 1日大第2内科
ページ範囲:P.1636 - P.1637
文献購入ページに移動尿に蛋白が証明されることが,腎尿路系疾患および腎尿路系に影響を及ぼす疾患の手がかりになることはいうまでもない.尿に蛋白が出現する機序として考えられることは,低分子量の蛋白が血中に増加した場合(Bence Jones蛋白など),糸球体基底膜の透過性亢進がある場合(糸球体性蛋白尿),尿細管における再吸収障害などがある場合(尿細管性蛋白尿),組織蛋白の破壊などがある場合である.では,蛋白尿がどのような状態および疾患のときに出現するかというと,表のごとくになる.
健康な成人でも3〜12mg/dlの尿中蛋白の排出がみられる.1日尿中10〜100mgぐらいの蛋白の排出が正常人でもみられるが,しかしその量は微量で,最も敏感なスルフォサリチル酸法で定性して証明されるかどうかの限界である.
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