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臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集 VI.血液検査
36.好酸球数
著者: 島袋嘉修1 土屋雅春2
所属機関: 1北里研究所付属病院内科 2慶大内科
ページ範囲:P.1716 - P.1717
文献購入ページに移動近年,免疫学の著しい進歩に伴い,好酸球の局所組織への遊出機序ならびにその有する機能面についてかなり明らかにされてきている.この点,好酸球増多をきたす疾患の分類を好酸球増多の機序から整理するのが好ましいが,今日なお解明されていない面も多く,したがって臨床的側面からの分類にとどまる.
好酸球増多を示す患者をみたらhypersensitive diseaseの存在を考えることが一つの常識となっており,まず気管支喘息,蕁麻疹,アレルギー性鼻炎などのmajor allergic diseaseがある.いずれも即時型アレルギーによって生ずる疾患であり,IgE抗体の関与する抗原抗体反応が好塩基球や肥胖細胞の細胞膜面で生ずる結果,これら細胞が脱顆粒現象を起こし,ヒスタミン,セロトニン,ヘパリンなどが遊離され種々の症状が発現する.それと同時に好酸球遊走因子(ECF-A)が放出され,好酸球が局所に集まりchemical mediatorを不活化する方向に働き炎症の火消し役を果たす.
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