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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻11号

1979年10月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集 VII.血清検査

59.ASO値,ASK値

著者: 安倍達1

所属機関: 1慶大内科

ページ範囲:P.1770 - P.1771

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ASO,ASK値測定の意義
 ストレプトリヂンO(SO)およびストレプトキナーゼ(SK)はいずれも溶連菌の抗原物質で,その感染をうけたものは抗体産生がみられる,したがって,それらに対する抗体であるASO,ASK抗体価を測定することによって溶連菌感染を間接的に証明することができる.溶連菌の抗原物質は菌体外物質と菌体表存性成分がある,菌体外物質としては,①ストレプトリヂンO,②ストレプトリヂンS,③ストレプトキナーゼ,④ヒァルロニダーゼ,⑤ディフォスフォリヂンヌクレオチダーゼ,⑥デスオキシリボヌクレアーゼ,⑦プロテアーゼ,⑧アミラーゼ,⑨エラスターゼなどがある.菌体表在物質としては,①ピアルロン酸,②M蛋白,③多糖類,④ペプチドグリカンなどがある.
 それら菌体外物質,菌体表在性成分のなかにはストレプトリヂンS,エラスターゼなど抗原性のないものも含まれているが,溶連菌に感染し,抗原物質が出ると,平均9日目頃から抗体産生が始まり,通常14日目で最高となる.その後抗体価は次第に下降してくる.しかし,M蛋白など菌体表在性成分に対する抗体産生は感染後徐々に始まり,長期間,ときに年単位にわたって高い抗体価を維持する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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