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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻11号

1979年10月発行

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集

VII.血清検査

63.Paul-Bunnell反応

著者: 熊谷直秀1

所属機関: 1養生院清川病院

ページ範囲:P.1778 - P.1781

文献概要

はじめに
 伝染性単核症(Infectious Mononucleosis;IM)は,E-Bウイルス(Epstein and Barr,1965)が成人または年長児になってから初感染したときに,生体の免疫応答によって生ずる病像の一つで,発熱・全身リンパ節腫脹・血液像の変化(多数の異型リンパ球を伴うリンパ球増多症)を3大主徴(Trias)とするが,患者血清には特有な異好性抗体(Heterophile antibody)が一定期間多量に出現していることが多い.ヒツジやウマの赤血球凝集反応またはウシ赤血球の溶血反応などによりこれを検出することが可能である.最初に報告したのがヒツジ赤血球を用いてのPaulとBunnellであるためPaul-Bunnell反応とも呼ばれるが,正常血清に含まれ,他の種々の疾患の際増加するForssman抗体や血清病患者の血清病抗体と鑑別するにはDavidsohn吸収試験を併用する必要がある.これらを含めて一般に異好性抗体試験(Heterophile antibody tests)という.定型的な伝染性単核症の診断規準の一つとされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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