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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻11号

1979年10月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集 VIII.血液化学検査

78.血清蛋白

著者: 阿部正和1

所属機関: 1慈恵医大第3内科

ページ範囲:P.1816 - P.1817

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屈折計によるデータの意味
 現在,広く利用されている血清蛋白濃度の測定は屈折計法によるものである.この方法はわずか1滴の血清と屈折計(ふつう蛋白計と呼ばれている)さえあれば,瞬間的に,誰にでもできるために,今日ではごくルチンの検査法として広く普及してきた.このこと自体は結構なことであるが,血清の屈折率を測定していることを忘れて,血清蛋白濃度そのものを測定していると錯覚している向きがないではない.
 屈折率から蛋白濃度を算定する場合の大事な条件として,屈折率に影響を与える非蛋白成分の量に著変のないことが前提である.したがって,高脂血症のために血清が白濁している場合とか,血清電解質に異常がみられる場合などは屈折率がそのまま蛋白濃度を示さないことを銘記すべきである.測定しているのはあくまで屈折率で,蛋白濃度ではないのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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