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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻11号

1979年10月発行

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集

VIII.血液化学検査

98.Cl

著者: 椿原美治1 飯田喜俊1

所属機関: 1大阪府立病院腎疾患センター

ページ範囲:P.1860 - P.1861

文献概要

異常値を示す疾患
 Clは血漿の陰イオンの中でHCO3-とともに主要な部分を占め,神経・筋機能,酵素活性,その他に重要な役割を果たしている.また,腸管や腎尿細管などにおいてCl自体の調節機構が見出され,これらの異常による血清Cl値の変動も報告されている.
 しかし,一般に血清Cl値の異常は,NaやHCO3-濃度の変化をきたす病態により二次的に惹起されることが多い.この意味でClは陰イオンの総和を調節する,いわゆる"balancing ion"と考えるのが便利である.とくにClとHCO3-は互いに補い合う関係にあり,HCO3-が増加するとClが減少し,HCO3-が減少するとClが増加し,クロール・重炭酸塩移動(chloride-bicarbonate shift)と呼ばれている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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