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文献詳細

雑誌文献

medicina16巻11号

1979年10月発行

文献概要

臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集 VIII.血液化学検査

111.アルカリフォスファターゼアイソザイム

著者: 鈴木宏1

所属機関: 1東大第1内科

ページ範囲:P.1886 - P.1887

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はじめに
 血清アルカリフォスファターゼ(ALP)のアイソザイムは寒天ゲル,セルロゲルを支持体とした場合と,殿粉ゲルおよびポリアクリルアマイドゲルのDisc電気泳動法の場合とで泳動像が異なる(図).相違点は寒天ゲルで最も陽極寄りに泳動されるALP1が,殿粉ゲルでは原点にとどまりALPⅦとなり,殿粉ゲルで最も陽極寄りに泳動されるALPⅠは,寒天ゲルではALP1と重なるため検出できない.その他のALPアイソザイムの移動度はほぼ同じである.なお寒天ゲルではPVPを加えるとその量によりALP1の移動度が低下し,ALP2の陰極寄りに泳動されることがある.
 血清ALPアイソザイムのなかには臓器ALPと同じ性質を有するものがある.肝ALPはALP2(ALPⅡ),骨ALPはALP3(ALPⅢ),胎盤ALPはALP4(ALPⅣ),小腸ALPはALP5(ALPv)に一致する.なお,ALP1(ALPⅦ)はALP2が高分子化したもので,n-ブタノール処理を行うとALP2(ALPⅡ)と一致する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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